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転生したら幼なじみが騎士団長になっていました  作者: 氷雨そら
異世界で幼なじみともう一度

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25/100

癒し手は再び王宮仕様になる

お越しいただきありがとうございます。

今回は、騎士団3人娘のほのぼの回です。


誤字報告ありがとうございます!


 ✳︎ ✳︎ ✳︎


 第一騎士団長ディアスと会う当日。リリアが朝起きたら、女子寮の玄関ホールに山のような贈り物が届けられていた。そこには一通のメッセージが、男らしさを感じるが整った文字で書かれていた。


『残念ながら、王宮に来ていくドレスを一緒に選びに行く時間がない。これを着て欲しい。』


(えっ?!この間のドレスで良いのに?!靴やアクセサリーまで?!)


 今回のドレスは、パステルグリーンの薄い布が幾重にも重ねられ、ウエストは蔦のようなピーコックブルーの刺繍が所々施された白いリボンが結ばれたデザインだった。


 シンプルなのに、動くたびにフワフワと裾が揺れて周りの目を引く。


 一緒に贈られてきたアクセサリーは、真珠を中心に所々にキラキラ光る小さな魔石があしらわれていた。

 ネックレスも、髪飾りもお揃いで魔石は、やはりというかピーコックブルーだ。


(でも、問題なのはこれだけじゃないわ)


 箱はまだまだある。リリアは、そのうちの一つを恐る恐る開けてみた。


「可愛い!!可愛いけど……!!」


 さらに出てきたのは、カントリー調メイドと表現したいような、ひざ下でふんわり広がったデザイン。

 フリルがたっぷりあしらわれたエプロン。ヘッドドレスもお揃いだった。

 膝上の靴下もフリル満載だ。丸いつま先のかかとの低いストラップシューズまでついている。


 まったくもって、リリアの好みど真ん中だが、レオン団長が何でこんなに贈ってきたのかがわからない。そこに少し眠そうでセクシーな声がした。


「あらあらぁ。すごいわね、こんなに貢がせるなんて。しかも、この色」


 ドレスのデザインを目にしたアイリーンが、少し眉をひそめた。


「あ……アイリーン先輩。おはようございます」

「リリア、おはよ?ふふ。もらっておけばいいの」

「え……?でも」

「でも、求愛行動にしても限度があるって締めとくわ」


(求愛行動?!)


「……はあ。貰っておくことにします」

「そうね、返されたときのレオン団長の顔、見てみたい気もするけど。ふふっ」

「アイリーン先輩。今度、お返し買いに行くので付き合ってもらえませんか?」

「デートの誘いね?リリアとなら喜んでいくわ」


 そう、リリアだって団長直属部隊に所属してから、最初は目が飛び出すかと思ったくらいお給料をもらっているのだ。


 そして、訓練に遠征に、最近はテオドールの研究所を訪れたりと忙しすぎて、まったくお金を使う暇がない。リリアにだって、レオン団長にたくさんプレゼントを買うことはできるのだ。


(それに、アイリーン先輩とパール先輩にも自分とお揃いのものをプレゼントしてみたい)


 目が合うと、アイリーンはにこりと笑ってくれた。


「私もドレス贈ったら、袖を通してもらえるのかしら?」

「え?!」

「ふふ。ここにある服を作ったマダムシシリーとはお友達なの。パールの分も作って色違いのお揃いのドレスでパーティーに行きましょう?」


(わ、それはそれで楽しいかもしれない)

 

 仲良くしてくれている2人とお揃いのドレスでパーティーに。それは、とてもすてきなことに思えた。


「おはよ。早いね?アイリーン、リリア……ひ?!なにこれ?」


 階段を下りてきたパールが、やはり贈り物の山とドレスの色を見て顔をひきつらせた。


「すごいわよね。必死さにある意味泣けてくるわ」

「誰が贈ったかすぐわかる感じがすごいね」

「さ、そろそろ準備を始めないとね!パールも今日非番でしょ?手伝ってくれる?」

「ああ、王宮に行くんだったわね。もちろん!ディアス団長に見せつけてやりましょ!!」


 なんだか、前回に続き雲行きが怪しくなってきた。実はすでに、レオン団長と2人は口裏を合わせていたのかもしれない。


 だって、2人とも非番なんて希望を出さなければあり得ない。


 そのあと、しばらく着せ替え人形のように遊ばれた。そしてアイリーンとパールに挟まれるようにドレスを着せられメイクを施され、髪の毛を結われた。


「「会心の出来!!」」


 2人はなぜかとても満足げだが、リリアは出かける前から疲労困憊になっていた。





最後までご覧いただきありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
[良い点] ピーコックブルーをあしらったドレス!レオン団長、独占欲丸出しですね(^◇^;) さらにはメイド服?それはいかがなものかと〜ニヤニヤ
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