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【アニメ化決定!】真の聖女である私は追放されました。だからこの国はもう終わりです  作者: 鬱沢色素
二章

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280・勝利の剣はいつもここにあった

「エリアーヌ! ナイジェル!」


 リンチギハムの地に足を着けると、真っ先にドグラスが駆け寄ってきました。

 近くにはセシリーちゃんとラルフちゃん。さらにマリアさん率いる騎士団の方々も。

 そして王都の中央に陣取るように、巨大な馬のような生き物が鎮座していました。


「なるほど……宰相っていう上級魔族は、これがあるからまだ勝てると思ってるんだね」


 ナイジェルが謎の生き物を見上げ、そう声を零します。


「ドグラス、状況を教えてくれますか?」

「う、うむ。あれは魔獣ナイトメア。魔族達の秘密兵器だ。一度、我とラルフで倒したのだが……火の玉が現れたかと思うと、復活して……」


 ドグラス、さらには周りの人達の表情。

 ナイトメアから発せられる膨大な魔力から察するに、あれは魔王に次ぐ力の持ち主なのでしょう。


 こうしている間にも、ナイトメアは待ってくれません。

 炎弾が飛び、私達に被弾しようとします。


「あらあら、ちょっと暴れんぼのお馬さんみたいですね」


 ですが、咄嗟に結界魔法を張り、ナイトメアの攻撃を防ぎました。


「さ、さすがだな、エリアーヌ。しかし……以前よりも力が増しているような?」

「そのことについては、あとで説明するとして──ナイジェル」

「うん」


 ナイジェルが頷き、ナイトメアを見据えました。


「あれは僕が倒す。心配しないで」

「し、しかし……汝、剣はどうした? そんな状態で、どう戦うつもりなんだ」


 とドグラスが震えた声を発します。


 その声に気付き、周りの騎士も駆け寄ってきて、ナイジェルに剣を渡そうとします。


 しかし彼は首を横に振って、


「悪いけど──いらない。神剣ならここにあるんだ」


 と彼らを手で制しました。


「神剣……? あれは確か、魔王が復活した時に壊れたのでは──」


 ドグラスが言い終わるのを待たず、ナイジェルは地面を蹴り、高く跳躍します。


「にぃに! 頑張って!」

『そなただけが頼りだ!』


 セシリーちゃんとラルフちゃんも、必死に応援します。


 それは周りの騎士達だって一緒。

 みんな──手を組み、ナイジェルの勝利を願います。


「いくよ。おいで──神剣」


 空中でナイジェルが天へ手を伸ばすや否や、雲の切れ目から巨大な剣が徐々に姿を現しました。

 その剣は輝かしい光を放ち、街を照らします。温かくも力強い光です。

 人々の心に勇気と希望がもたらされる──そんな感覚を抱きました。


「僕はみんなの理想の王子様から、みんなの理想の王となる。魔王から託された真の王──世界平和を実現するために、僕はみんなを守る!」


 光り輝く剣──神剣を握りしめ、ナイトメアの頭上に力強く振り下ろします。


 神剣の一閃に抗う術はなく、悲しい断末魔を響かせ、ナイトメアは討たれました。

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「第二の聖女になってくれ」と言われましたが、お断りです
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