プロローグ
今回、また改めてファンタジー小説を書こうと思ったきっかけ……。
やっぱり、心境の変化ですかねぇ(笑)
今までは、ゆとりがあまりなかったのですが、小説に溶け込める時間も徐々に増やしていきたいなぁと思う今日この頃です。
「ネェ、そろそろオキテ?」
金色の線光以外は、ただひたすらに、一面真っ白な淡く温かい光に包まれているーー。
その光の空間で、幼く可愛らしい少年の声が微かに聞こえてくる。
「ん……なんだ……?」
一人の艶のある黒髪と白肌の青年は、白い毛布に包まれて、その声に導かれるようにうっすらと目をあけて、光の空間を漂い流れている。
まるで、大空を自由に羽ばたく鳥の様にーー
「ほら、もう君の目覚めの刻はすぐそこまで来てるんだ。だから……目を覚まして!」
「キミは……誰だ……?」
「もぉ、忘れちゃったの? それなら君の名前は?」
「俺は……誰なんだ?」
しばらく、"幼き少年の優しい声”と青年がテレパシーの様に、問答を繰り返していた。
しかし、最後の問いに返答出来ないまま"寝ぼけまなこの漂流者”は、光の奥へと飲み込まれていったーー。
人間は誰しも、なにかの能力に長けた存在として、この世に生まれてくる。
だが、生まれながらにして、才能を発揮していく者達と、そうでない者達との差は歴然たるものだ。
それでも、才能を発揮出来ない者達こそ、これからの努力や経験などで、いくらでもで才能を掴み取れる機会がある。
だからこそ、嘆かずにその事を心に抱き留めて進んでいって欲しい。
これから始まる物語は、そんな能力を持たない青年のーー
いや、正確には能力はあっても、それを数値や値では判定出来ない程の奇跡の異能力を秘めた無能力者の物語である。
最初の始まりはいくつか用意はしてありました。
ですが、新型コロナの騒ぎに希望の光があらわれてくれたらなぁという思いもあってこの始まり方にしました!