表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/22

第五話:覚醒(2)

みなさんへのお詫びを示すように連続投稿です。

今回はちょっと長いです。(僕にとってですけど…)恋愛小説になぜかバトルシーン…謎だ…

まぁ、最後まで期待せずに読んでいただけたら幸いです。

徐々に男たちとの距離を詰めていく。


あと5メートルほどの距離でやっと男たちが俺の存在に気づいた。




「おい!お前ぇだれだよ!?とっとと失せろ!!!」




4人の中でも特に体格のいい奴が言ってきた。男たちのリーダーなのだろうか。




「はぁ…あんたら残りの人生楽しみたいんだったら、あと5秒以内に俺の視界から消えな…」




淡々と静かに、しかし気迫のこもった口調で俺は言った。


男たちはその気迫にビビったのか、全員が2〜3歩後ずさりした。それでも男たちは逃げはしなかった。


そんな奴らにきれたように、俺は首を左右に振ってから淡々とカウントダウンを始める。




「5…4…3…2…1…っ!!」




0を言おうとした瞬間、1人の男が俺に殴りかかってきた。俺はそいつを男Aと名付けた。


俺は男Aのパンチを左手でパシッ!っと受け止め、間髪かんぱつ入れずに右手のこぶしで相手の鳩尾みぞおちを殴る。男Aはうめきながらあっけなく倒れた。


男Aの倒れる様子を見ていた俺は、残り3人の男たちがいる、前に向きなおった。


しかしそこには、あの体格のいいリーダーだけが笑いながら立っていた。すると不意に左右から、先ほどまで前に立っていたはずの男2人が「うおぉ!!!」と叫びながら突っ込んできた。


例にならって俺は、左から来るやつを男B、右から来るやつを男Cと名付けた。




「挟み撃ちか…良い作戦だな…」




俺は、心にもないことを言ってみた。


殴られる寸前、俺はしゃがんで男B・Cの攻撃をよけた。すると、BとCが走りこんできた勢いを止められずBはCを、CはBの顔面を殴ってしまった。


俺は立ち上がると、左で呻いているBの頭部を回し蹴りで打ち抜いた。そしてその蹴りの反動で反対側を向く。そこには、もう倒れる寸前のCがいた。




『Bのパンチが結構重かったんだな…』




少しCに情がわいた俺は、前の2人よりも手加減をしたエルボーをCの腹にかました。


「ふぅ…Aは魚みたいにピックピクしてる。Bは三半規管をおかしくしてクッラクラだ。Cは…まぁ、当分立ち上がることはできないだろう。でっ、どうするリーダーさん?」


俺はめんどくさそうに頭をかきながら、ビックラ仰天している男たちのリーダーに向かって言い放った。


それでも逃げる気はないらしい…男は戦闘態勢になった。それだけで周りの空気がピリピリと張りつめたように感じられた。




「逃げるなら今のうち…いやっ、もう遅いか……」




リーダーはさっきの3人と違って頭がいいらしい。むやみに突っ込まず、牽制をいれながらこちらの様子をうかがっている。


俺も少し本気を出すために構える。


俺の構えは独特だ。はたから見れば「構えていない」ように見えるだろう。両腕をだらりと下げて、少し前傾姿勢になる。これが俺の今の人格が考え出した最強の構え…らしい。


じわりじわりとリーダーが迫ってくる。そして、次の瞬間殴りかかってきた。


リーダーのパンチは3人とはダンチ(段違い)に、重いパンチだろうと予想がついた。


俺はそれにカウンターで合わせる……




 

「ちっ…この人格になるのは初めてだかられがねぇな……」


俺の周りには男A・B・Cとリーダーが横たわっている。


最後のリーダーとの殴り合い。俺は勝ったものの、リーダーのパンチがほほをかすめた。俺は今そのことに少し苛立っている。




『そっ、そろそろ変わってくれないかな? 生徒会長さんのことが気になるし……』




心の中から根暗オタクの人格が話しかけてきた。




『わーったよ。ちっ…もう少し楽しみたかったな……』




俺は心の中に話しかけながら、ポケットに入れてあったメガネをかける。


ドクンッ




「あっ、あれが俺の第三の人格か…なんかこわいな…そうだっ! 生徒会長さんは!?」




周りをきょろきょろ見回すと、最初と変わらない場所で生徒会長さんが座り込んでいた。


俺は彼女に駆け寄ると、一瞬戸惑ったが声をかけた。




「だっ、大丈夫ですか?1人で立てますか??」




彼女は俺の言葉にビクッ! と反応して、顔をあげて俺を見つめてきた。


そして、次の瞬間急に立ち上がると俺に抱きついてきた。


一瞬俺は困惑したが、『さっきまで怖い思いをしてたんだ。だれかに支えてもらいたくなるのは当然だよな』と思い、そのままに抱きつかせてあげることにした。


女性特有の2つのお山が当たって……はっ! いけないいけない、別世界に行くとこだった……



数十秒後。彼女は自分が今していることに気づいたようで、俺を突き放して距離をとった。俺はよろめいてが、倒れるようなことはなかった。




「すいません!!…あっ、あなたの…おっ、お名前は…?」




彼女はうつむきながら俺に聞いてきた。




「えっと…鈴木栄太だけど…」




俺は、当たっていたお山の感触を名残惜しんでいることを恥じながら答えた。


数秒後。彼女は決心したように真っ赤な顔で、しかし真剣な眼で俺を見つめてきた。




「栄太さん、すごくカッコよかったですっ!! …私好きになっちゃいました……」


「何を?」


「栄太さんを…ですっ!!」




幸との出会いといい、今の言葉といい…


俺はもうノックアウト寸前です…

生徒会長積極的!!

自分でも書いてて恥ずかしくなりました。男の妄想って怖いな…

そんなこんなのこの作品、ネット小説ランキングに登録しました。投票していただけたらこの上ない幸せです。

それでは、第五話を読んでくださった読書の皆様への無上の感謝を、次回まで。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ネット小説 ランキング>恋愛コミカル(PG12)部門>「マサ男が好き!?」に投票 「この作品」が気に入ったらクリックして「ネット小説ランキングに投票する」を押し、投票してください。(月1回)
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ