危惧
サブタイトルは二文字にするという変な括りをつくってしまったために
こんな、物語と物語のつなぎの回のサブタイトルに異常に悩みます。
早くもネタ切れ
自分の語彙の貧困さに泣ける
………相変わらずだなこの人も…
家に着いたとたんこれだよ。
一人の女性を中心にゴミ、漫画、お菓子、ゲーム。
「奈央さん…折角真生が帰ってきたんだから今日ぐらいは家にいたほうが」
「ああ、多分今頃あいつは母さんと買い物にいってる筈だから、今家にいてもあいつに会わないのよ」
だからって人ん家を荒らしていい理由にはならないでしょう。
「ただいまー」
そんなときに、妹の美羽が帰ってくる、随分と早いお帰りだ。
「あっ奈央さんこんにちはー」
「こんちゃー」
あまり興味なさそうに挨拶する。すでに彼女の目には今戦闘しているボスしか目に入っていない。
「あっ、そこでそれはずるいって!っていつの間にか回復アイテム尽きてる!」
どうやら決戦前の準備を忘れていたらしい。
「奈央さん!それならあたらなければいいんだよ」
さらっと無謀なアドバイスだなおい。
「そっか!よーしガンバロっ!」
やる気になんのかよ!
「あっ、死んだ」
そりゃな。
「メイちゃんやってーー」
諦めたよ!
無理やりコントローラーを渡され、無理やりボス再戦。
てか、普通は町に戻って装備整えるだろ。
まあ、始まってしまったので、やってみようか。
それからの戦いはなかなかに白熱した。
相手の攻撃を避け反撃、しかし俺の攻撃も避けられる。
そして俺が回避、反撃、相手が避け、反撃。
この繰り返しである。
しかし、相手はコンピューター、俺は人間。
長時間の戦闘による精神的に出来た疲れが一瞬の判断を鈍らせ、操作を誤る。
そこに、ボスの必殺技が叩きこまれる。
HPがごっそり削られ…ゼロになる。
いい勝負をしていただけに、悔しさも大きかった。
「くそ!もってかれた!」
「左足が?」
ちげぇーよ!ゲームでんなもんもってかれてたまるか!
「なら、右手?」
弟助けた覚えすらないよ!
「ってことは……体のどこを」
どこも持ってかれてないよ!どんだけ俺に真理見せたいの!?
「全身もってかれろよ」
ボソッと怖い一言が後ろから呟かれたんですけど!ア〇フォンス君に謝れ!
「ん?あ!もうこんな時間だ、私もう帰るね」
「あ、ああはい」
「またきてくださいねー」
そういって、何の片づけもせず帰路へつく奈央さん。
…せめて、掃除してって……
奈央さんがかえって数分後、家中にインターホンの音が響く。
なにか忘れ物でもしたんだろうかと考えて、すぐ違うかと結論をだす。
なぜなら、奈央さんは自分の家からなにかをもってくることなどないからだ。全てうちにあるものを使う。
ならば誰かと思いつつ、扉を開く。
「ひさしぶりねぇ鳴君」
ばあちゃんがいた。
帰ってくるなんて一言もいわれてない筈だが。
「あら、キョトンとして、あたしが来ること知らなかったの?」
「はい、まったく」
「おかしいわねぇ夕菜さんに電話しといたんだけど」
「ああ…最近は俺早く寝たりしててあんまり親とあってないんで、教えてもらってないだけだとおもいます」
俺の言葉を聞くと、ばあちゃんは少し憤慨したように。
「まあ!それでも自分の子供にそれくらいは伝えておくべきでしょう!まったく、これだからいつもふらふらとしてる人は!」
この人、実の息子である父さんと、父さん似である俺のことを溺愛しているのだが、嫁いできた母さんと母さん父さんにあまり似てない美羽のことをあまりよく思っておらず、ことあるごとに嫌味を言う。
ちなみに、ふらふらというのは母さんの趣味は旅行のでよくふらふらと出て行くからと、ばあちゃんはこういう。
しかし、母さんは勿論、美羽も嫌いな妹とはいえ一応家族、悪く言われるのはいい気はしない。
だから、溺愛されていても俺もこの人は苦手だ。
だからといって、追い出すことなんかできるわけもないので。
「ああ、どうぞ」
言って、下がる。
「ええ、お邪魔するわ」
ばあちゃんが玄関へと足を踏み入れた瞬間、ふと思い出す。
部屋、ぐっちゃぐちゃだ………
もうとめることは出来ないのはわかってるし、たとえとめても数分が限界だ。
そんな時間であれを綺麗にするなど到底不可能だ。
俺の中に一つの可能性が危惧されるべきものとして飛来した。
内容の軽さのわりにサブタイトルが重いという、タイトル詐欺もいいとこですねこれwww