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第18話 魔王城へ

魔王の城だけあって、中にいるモンスターは強敵ばかりだった。


しかし、蒼真にとっては雑魚モンスターと一緒。


あっという間に魔王の間に到着した。



「お前が魔王か。」


「勇者か…。

 …なぜここまで辿り着けた?」


「あ!

 言葉が通じた!」


「本当に日本人みたいっすね!

 よかった!

 通訳するの本当にめんどくさいんすよ!」


「そんなこと言うなよ…。」


「…おい!

 質問に答えろ。」


「え?

 質問なんだっけ?」


「…どうやってここまで辿り着いたんだ!?」


明らかにイラついている魔王。


「…光、本当のこと言うとまずいよな?」


「そうっすね。

 親切にしてもらったんで、誤魔化しときましょう。」


「何をコソコソ話してるんだ!?」


「なんでもない。

 普通に敵を倒しながら来たけど?」


「それは不可能だ。

 召喚されてすぐにあんなレベルのモンスター倒せるわけないだろ。」


「倒せたからここにいる。

 それより、お前日本人なのになんで魔王になってんだ?」


「…なんで俺が異世界人…日本人だって知ってるんだ?」


「え〜っと…。

 あ、あれだ、俺は【言語能力】持ってないんだよ。

 日本語通じたから、日本人だってわかったんだ。

 それより、こっちの質問にも答えろよ。

 なんで魔王になってるんだ!?」


「…地球に戻ったらここで得た力は失われる。

 世界を牛耳れる力を失いたくなんてないだろう。」


「でも、魔王にならなくてもいいだろ。」


「魔王を倒してしまうと、勝手に元の世界に戻されるみたいなんだ。

 だから俺は、この世界に残る方法を…、魔王になる道を選んだ。」


「なんでそんな方法知ってるんだ?」


「この世界に俺を送り込んだ神が教えてくれたよ。」


「え?!

 そんな話全然してくれなかったけど?」


「俺の時の神は邪神に近い変わり者だったようだからな。」


「…もしかしてあいつか…!

 余計なことばっかり…!」


「まあいい、俺の邪魔をするなら殺すだけだ。

 ここまで来れるくらいの強さなら、奴隷にしてやってもいいな。

 四天王を倒してきたんだろ?

 その欠員を補充してやるよ。」


「どうやったら奴隷になるんだ?」


「動けないくらい痛めつけてからスキルを発動すれば、お前らは俺の奴隷になる。

 魔王となった俺は、勇者では到達できない高みにいる。

 お前らでは勝てないぞ。」

 

「え!?

 そうなの!?

 兄貴並に強かったら…、ヤバいっすね…。」


「それはヤバいな…。」


「何をぶつぶつ言ってるんだ。

 死んだら奴隷にできないから、死なないでくれよ。

 【魔獄黒炎】!」


「!!」


「ヤバっ!!」


魔王の両手から放たれた黒い炎が蒼真と光を襲う。


為す術なく黒炎に焼かれる2人。



「ここまで来たからどんなに強いかと思えば…。

 大したことないな。」



パチンッ



魔王が指を鳴らすと、燃え盛る炎が消えた。



そこには…、無傷の2人が立っていた。



「なっ!?」


「ビビった…。

 『犠牲の指輪』もらっといてよかったっすね。」


「あ、ああ…。」


「中指、なんともないっすか?」


「……なんとも、ないな…。

 ってことは、あいつ大したことないんじゃないか?」


「そう…っすね。

 俺っちたちを思いっきり攻撃してきましたし、極悪人っぽいから、倒した方が良くないっすか?」


「そうだけどな…。

 モンスターじゃなくて人間殺すのはな〜…。

 やっぱりちょっとキツい…。」


「ば、バカな…。

 魔王となった俺の攻撃受けてなんともないなんて…。


 【滅雷龍波】!!」



意思を持った龍のような激しい雷が、蒼真と光を襲う。


激しい落雷の音が響く。



しかし、結果は同じ。



「…な、何者なんだ…。」


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