第14話 カツアゲ
「降参です!」
「「はい?」」
「私どもは四天王を任せられてるのですが、あなた方には敵いません!
命ばかりは助けてください!」
「え?
いきなりそんなこと言われても…。」
「だって!
いきなり城ごと全滅とかあり得ないでしょう!?
魔王様…、いや魔王だってあんなことできないですよ!?
あんなやつに従うの嫌だったし、もう悪いことしないんで許してください!!」
「でもな…。
裏切るかもしんないし…、そんなの見極められないし…。
戦ってくれた方が楽なんすけどね…。」
「そこをなんとか!
なんでもしますから…!」
「う〜ん。
ちょっと相談するんで、待っててもらえます?」
「はい!
何卒よろしくお願いします…!」
「…ということなんすけど、どうします?」
「…面倒だな…。」
「やっちゃいます?」
「でも流石に命乞いしてる相手に…、なあ?」
「そうっすけどねぇ…。」
「とりあえず、何か信じるに値することしてもらうか?」
「…例えば?」
「…わからんけど。」
まとまらないまま、四天王に丸投げすることにした2人。
「じゃあ、その降参が本当だってこと証明してもらえます?」
「ど、どうやって?」
「えーと…、自分たちで考えてください…。」
「「う、う〜む。」」
考え込む2人。
何やらボソボソ相談している。
「あ、とりあえずこの周辺のモンスター引き上げることはできるっすか?」
「もちろんです!
ただ、先ほど吹き飛ばされた四天王の管理するモンスターは制御できないですが…。
でもそれもなんとかします!」
必死。
「お願いしゃっす!
でもそれだけじゃまだ信じられないっすけどね。」
「そ、そんな…。」
再びボソボソ相談をする2人。
「あ、あの、私どもの城の宝物庫にある宝を献上する、というのはどうでしょうか?」
「ありがちっすね。」
「ダメでしょうか?」
蒼真に確認する光。
「まあ、ひとまず見てから考えるっす。
変な行動起こしたら、すみませんけど、敵とみなしますんで。」
「そ、そんなことは致しません!
では、そちらのドラゴンにどうぞ!」
4人は四天王の城へと向かった。
ドラゴンに乗ったらすぐ到着した。
「このドラゴン便利っすね!」
「よろしければ差し上げます!」
「え?
いいんすか?」
「もちろんです!」
「…兄貴、ドラゴンもいただけるみたいっす。」
「…なんか俺たちが悪者みたいじゃない?」
「いやいや。
大丈夫っすよ。」
「…本当に降参するつもりってわかったら、謝っといてね。」
「そうっすね。
まだ油断はできないっすけど。」
一応前を歩く2人の四天王へ向けて、中指フェイルノートをスタンばっている。
「ありがたくいただくっす。
ちゃんと言うこと聞いてくれますかね?」
「そのように言い聞かせますんで!」
「あ、こちらが宝物庫です!」