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道標
朝方のまだ暗闇に包まれた道
まっすぐに闇に吸い込まれるように伸びる
流れるように通り過ぎていく外灯
空をも闇が支配するのか、星一つ輝こうとしない
永遠に走り続けなければいけないのか
終わりを告げるものはないのか
アクセルを握る手に冷気が絡みつく
瞳を閉じれば本当の闇に支配されそうで
必死で意識を保つ
前方にかすかな灯り
遠くの空に闇に負けじと輝く星
愛する人の瞳の中に輝く星に似た
暖かくそして強い輝き
俺を導くように瞬く
俺の行き先を示す道しるべのように
より一層、俺を魅了し虜にする
いつしか東の空から闇の鎖が解け始める
遠く先の路上で無邪気に手を振る君
俺の目に映るのは、紛れもなく愛する人
君は俺の道しるべであり
未来を照らす灯りであり
俺の希望でもある