仮面の籠
今回が初めての小説投稿になります。
多々おかしな部分があると思いますが暖かい目で見ていただけると幸いです
一応youtubeの方でも動画投稿をしています。
動画の方でも様々な動画を投稿しているので、良かったらご覧いただけるとうれしい限りです!
チャンネル名「ゆっくりハルト」
「田舎はマジで暑いなぁ」
じめじめとした空気。ギラギラと輝く太陽。虫が飛び回る田んぼ。
今日もいつも通り、家に帰るまでのショートカットの森を通る。
簡潔に作られた道、何故かこの道は虫が全然いない。虫嫌いな俺にはとてもありがたい道なのだ。
もう少しで森を抜けると言った所で、ある事に気が付く。まるで、誰かが俺を見ているかのような・・・・人の視線のようなものを。
「誰かいるのか?」
視線を感じた方に向き直る・・・・俺の視線の先には一つの仮面が落ちていた。般若面。おでこからは二つの角が飛び出ていて、眉間にしわを寄せていた。その仮面の表情は、一見怒りを表しているように見えるが、よく見ると悲しそうにも見える。俺は気味が悪くなり、その場から足早に去った。どう考えても森に仮面が落ちてるのはおかしいだろう。道端にかりんとうが落っこちてるのと同じくらいおかしい。
5分ほど走って家に着くなり、制服を脱ぎ、風呂に入って、飯を食べて、いつも通り9時にベットイン。
目を瞑った瞬間。直ぐに眠気に襲われる。その頃には、仮面の事はすっかり忘れていた。
右頬から硬く、冷たい感触を感じる。まるで床だ。ベットから落っこちたのかな?体を起こし、重たい瞼を持ち上げると・・・。
「こ、ここどこだ?・・・・」
そこはいつもの自室ではなかった。辺りには木やコンクリートの破片が散らばっており、近くにはズタズタになったベット、周りは白で塗装されたコンクリの壁だったのだろうが、ほとんどペンキが剥がれてしまってむき出しになってる。隅の方には蜘蛛の巣まで張ってある。天井には、チカチカと点滅している電球・・・部屋の奥には一つだけ窓があった。俺は立ち上がり、その窓に近づき、覗き込むが、真っ暗で何も見えない。だが、もう一つ見えるものがあった。それは、女の子?だった。
・・・・・・・え?
「えええええええええええええええええええ!」
間違いない。女の子が写ってる。試しに手を振ってみる。そうすると窓に映る女の子も手を振り返す。
他にもあっかんべーとかじゃんけんとかやってみたが、一挙手一投足全く同じだ。
「ま、まじか・・・・俺女の子になっちゃった?」
耳に届く声もとても可愛らしい。ざっと見た感じ中学生だろうか。身長は150位。薄紫色の髪は腰まで伸びていて、服装は紺色のチェックのブラウスに、ピンクのフリフリミニスカート。これも紺色のニーソに白とピンクのスニーカーととても可愛らしい服装だ。
顔だちは綺麗に整っているが、少し幼さがある。うん。中学生だ。JCだ。
自分が女の子になったと自覚した瞬間、俺の視線がある部分に止まる。
そう。おっぱいだ。
「す、少し位ならいいよな・・・」
そうして俺はブラウスのボタンを、小さい手でプチプチと外していく。
その時点で心臓がバクバクだ。今まで女子に触るどころか、話す事すら殆どない俺だ。
こうなるのは当然。ボタンを全て外した瞬間、ブラウスが真ん中から開き、その間から、これまた可愛らしい薄ピンクの水玉ブラが姿を現す。
ブラの間からは柔らかそうな肌色のプリンが神秘の谷を作っていた。Bカップ程だろうか・・・
「それじゃー失礼します。」
俺はブラの下から手を入れ、両手で程よい大きさのプリンを掴む。その瞬間、生暖かい感覚、指に力を入れるたびにプリンに沈み、指を優しく包み込む。大きさは手のひらサイズだが、十分すぎる位柔らかい。ただ揉む度に少々くすぐったさがあるのが難点。
5回程揉んだ所で素に戻る。おっぱいの感動に浸るのもいいがとりあえず状況が状況だ。ここまでにしておこう。
俺はブラウスのボタンを付け直す。
「さて・・・どうしたもんかな・・・」
辺りを見回すが、ただ散らばってる部屋って感じで特に気になるものはない・・・。
次の瞬間。下半身に不思議な衝動が襲い掛かる・・・・・こ、これは・・・・・。
「おしっこか!!」
嬉しさのあまり大きな声を出してしまう。おしっこで嬉しいとか意味わからんな・・・でも・・・でも・・・おしっこ=18禁エリアが見える訳で・・・嬉しくない訳がない!マジおしっこナイス。流石に18禁エリアを見ようとは思わなかったからな・・・・この瞬間までは!
「取りあえず出す場所を探すか・・・ここでする訳にはいかんし。」
俺は木製のドアに近づき、右手でドアノブを捻る。
ドアの向こうは廊下になっていた。
壁はさっきの部屋と同じで白いコンクリの壁、床は白樺の木で出来ているようだ。
部屋に比べて壁は綺麗・・・なのだが、この廊下は不思議と恐怖を感じる。暗いからなのか、それとも違う何かがあるのかわからないが、それも一瞬の事で、トイレが近くなってきたからかそんなとこまで気が回らなくなってる。やばい早くトイレ見つけないと・・・。
とりあえず片っ端からドアを開けていく。一つ目は、部屋の近くにあったドアから。
このドアも木製だが、部屋の物とは色が違う。焦げ茶色だ。ドアノブをひねってみるが、鍵が掛かっていて開く様子はない。
次に反対側にあったドアに向かう。このドアも木製だ。ペンキで白く塗られていてなんの木かまではわからない。ドアノブを捻ると、今度は開いた・・・。
恐る恐る覗いて見ると・・・・床は白いタイルで出来ていて、壁は青のタイルで出来ていた。地面にはタイルの破片が所々落ちているが・・・・トイレで間違いなさそうだな。
「これ・・・トイレ使えるのか?」
当然の疑問だった。床を見た感じボロボロとしか言いようがないし、この様子だと便器も破損してて使い物にならなさそうだ。一応上の蛍光灯は点滅はしているが役割は果たしてる。
「取りあえず便器使えるかな?・・・ついでにトイレットペーパーもあれば百点なんだけど。」
女と男のおしっこの仕方は違う。男は出すだけ出してちょっとプランプランさせれば終わりだが、女の子はそうもいかない。出したらペーパーでチョメチョメしないとならんからな。そう考えると男は楽ずくしだな。
俺はタイルの破片を足で払いながら進む。全体的にみると学校の女子便と似てる。個室が二つあるので、とりあえず手前の個室から開けてみる。
ドアは意外と綺麗で、立て付けもよさそうだ。
取っ手を掴んで、手前に引いてみると・・・キィーと言う音を立てて開く。中はタイルの破片があるものの、便器は案外綺麗。水も濁ってないし、普通に使えそう。おまけにペーパーまでちゃんと付いてる。だけど、和式だ・・・正直初めておしっこは洋式でしたい・・・和式じゃ失敗しそうだし。
和式の個室をでて、次は奥の個室に向かう。きっとこの個室は洋式のはず・・・多分。
取っ手をつかんだ瞬間。謎の寒気に襲われる。嫌な予感がする・・・このドアの先にはヤバいものがある・・・そんな気がする・・・。背中に冷や汗をかく・・・だが、そろそろ我慢の限界なので、無視してドアを開ける・・・が。
その個室の中は洋式便所ではなく・・・・・触手の化け物がいた。
全体的には人の形をしている。と言うか元は人なのかもしれない・・・ボロボロではあるが、服を着ているから・・・本来腕のある部分には、赤く、クネクネと触手が蠢いていた。触手からは透明なヌメヌメとした液体が、下のタイルにペチャっと言う音を立てて滴っている。
胴体は白い服を着ているのでよくわからないが、その服には赤黒い血がベットリとくっ付いている。
足は・・・・人のまま。頭のある部分は、花の蕾のような形をした頭部があるが、これも赤い触手で出来ていて、真ん中には青い大きな目が一つだけ付いていた。
「う、嘘だろ・・・」
思わず尻餅を付く。その瞬間、青く大きな目がギロっと動いて捕捉する。
ヤバい。コイツに捕まったらヤバい・・・・本能が、体が、そう俺に教える。触手の化け物はゆっくりと動き始める。
逃げなきゃ!頭の中ではわかっているが、腰が抜けて体が氷のように固まってしまった。
触手の化け物は俺に向かってゆっくりと赤い触手を伸ばしてくる・・・・徐々に近づいてくる。
「イヤああああぁ!」
次の瞬間、俺の視界は真っになる。
「はっ!」
目を開くと、見慣れた天井と、朝のアラームが鳴り響く。背中は汗で濡れていて、ベットのシーツにもかなり汗が染みていた。
体を起こし、直ぐ隣にある窓を覗くと、いつも見ているキモイ顔と、朝日に照らされた田んぼが写っていた。
「夢・・・だったのか?」
さっき見た光景、感触を思い出す・・・・が、答えはわからずじまい。
とりあえずさっきから鳴りっぱなしのアラームを切り、顔を洗うために洗面所に向かう・・・。
「たす・・・けて・・」
そんな言葉が聞こえた気がした・・・・周りには当然誰もいないし、テレビなどもない。
「寝ぼけてんのかな・・・俺。」
洗面所の蛇口を捻り、そこから流れる冷たい水で顔を洗い、学校に向かう準備をする。
今日もいつもと変わらない日常の始まりだ。