6/14
むむむ
ああ、これは夢だ。
わたし、夢を見てる。
起きなきゃ。
……あれ、目が開かない。目蓋が持ち上がらない。
だったら、せめて体を起こそう。
そうしたらきっと目も覚めるはず。
……何で?体が重い。もがく、もがく。
フッと気が付いた。
ようやく起きれたよ。
はあ、と息を吐く。
やっと身を起こすと、体がだるい。
眠っていたのに、却って疲れたわ。
ドロドロとした重苦しさ。
まるで泥のような……。
ハッと意識が覚醒する。
さっき起きたと思ったのに、あれも夢だったんだ……。
ひどい気だるさ。
すごく疲労困憊してる感じ。
ちっとも体が休まっていない。
うう~ん、何だか視界が狭くて暗いような……。
夜でもないのに何故?
……わたし、起きたよね?
目が覚めたよね?
どうしてこんなに暗いの……。
ねえ、今。
わたし起きてる?
むかし筆者が見た悪夢。
作中作ならぬ夢中夢。
起きようと足掻くも夢のまた夢。