書き捨て御免
四月一日イベント
書捨御免とは仮名帯筆とともに、現代の作家――プロ・アマ問わず――に認められた、創作の特権である。
別名を読切とも。
現代において作家に「話の種」が芽生えた時は、それを書いても処罰されないとされる。
これは今の政府の法律である『憲法』第二十一条言論の自由によって保障されている。ただし、差別用語の使用については世間から厳しく糾弾され、発禁処分となる事態もある。
作家が書き上げた作品は、速やかに全世界へ発表することが望ましい。
また作品の独創性を検分するため、その良し悪しを大衆に批評される。
さらに盗作行為を疑われた場合、それに対して潔白を証明する必要が生じる。
往々にして読者の感想は辛辣であり、精神的に命がけの権利である。
以上のように書捨御免は作家の特権として一般的に認められてはいるものの、無責任に実行できるようなものではない。傑作と認定されなかった場合のリスクも高いため、実際に印刷・製本まで至り、出版社に認められた作品はそれほど多くはない。加えて、商業出版された作品でさえ業績不振による絶版がありえる。
なおリスクの具体例には、読者による炎上や出版社による打切御免の返り討ちがある。
このダメージが癒えず筆を折る作家もいるという。
出典:Fool百科事典『Falsepedia』
上記の内容は『エイプリルフール』行事として書いた嘘です。