エロオヤジ
<エロオヤジ>
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「ふ~・・。」
京典の後にお風呂に入った私は、バスタオルで身体の水分を拭き取る。
「桃。」
「へ・・っ?」
バスルームのドアの向こうで、京典の声がする。
「ななな何ですか・・っ?」
(まさか覗いてたんじゃ・・っ)
そう思い、私はバスタオルで身体を隠す。
「着替え、オレのやけど、ソコ置いたるやろ?」
「え・・?」
そう言われ、辺りを見回すと、茶色のパジャマが置いてある。
「この、茶色のですか・・?」
「そ。」
「大きい思うけど、着てろな。」
「は、はい・・。ありがとうございます。」
「風邪ひいたらあかんから、ちゃんと拭けよ~。」
「は、はい。」
それだけ言うと、京典はどうやら行ってしまったようだった。
(な、何だ・・。そうだよね、いくら京さんがスケベだって言ったって、わざわざ覗いたりしないよね・・)
私は少し笑いながら、身体に巻きつけてあったバスタオルをハラリと外した。
ガチャ
「言い忘れたけど。」
その瞬間、ドアが開いて京典が入ってきた。
「オレ、風呂は覗いてへんからな。」
「・・っ・・!?」
突然の事に、私は固まったまま動けない。
「それだけ。」
目を見開いたままの私を見ながら、京典はニタニタしている。
「ええ眺め。」
「っ!?」
そう言った京典の言葉で、私は我に返る。
「痴漢ーーーっ!!!!」
「何でやねん。」
「出てってーーーーっ!!!!」
「ククク。」
私は、タオルで身体を覆うと、手当たり次第にタオルを投げつける。京典は可笑しそうにその場からいなくなった。
「はぁ・・はぁ・・。」
涙目になりながら、私はドアを睨む。
「・・・エロオヤジぃぃぃぃぃぃっ!!!」
そう叫ぶ。
「んはははは~。」
リビングから、京典の笑い声が聞こえる。
「・・・・っ!!!!!!」
声にならない怒りを、私はまたタオルにぶつけた。




