表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/19

家宅捜索


<家宅捜索>


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ねぇ、ほんとに大丈夫なの?」

「大丈夫、大丈夫。」

「和斗も、顔知られてんじゃないの?」

「メガネ一つで、顔は変わるもんやで?」

「そうかなぁ~・・?」


和斗と白石は、中原のマンションまでやってきた。

二人は、京典の居所を、中原が握っていると考えた。しかし、白石は顔が知られているし、和斗もバレる可能性がある。というわけで、和斗は一端家に帰り、普通のスーツに着替えてきた。メガネをかけ、髪形もいつもよりダサめに整えた。


「ねぇ、これって・・犯罪にならないの?」

「バレへんかったらええねん。」

「・・和斗って、結構度胸あるよね・・。」

「んはははは。」


和斗は、偽の警察手帳を持ってきていた。会社の小道具の箱に入っていたのだという。


「こんなの、何で持って帰るの?」

「ん~?小道具の箱を、オレの部屋に持って帰ってきてん。」

「だから、どうして?」

「キレイに直そうかと思て。」

「ふーん・・。」


和斗は、手先が器用で、よく壊れた小道具などを家に持ち帰り、直したりしていた。


「京典は電子とか機械系強いけど、和斗は日曜大工系だね。」

「何やソレ。」

「ふふふ。」


白石の言葉に、和斗は怪訝そうな顔をする。


「ここか?」

「うん。」


中原の部屋の前までやってきた。


「よし。」

「頼むわよ、和斗・・。」


白石はそう言うと、ドアから死角になる所に身を潜める。


ピンポーン・・


和斗はインターホンを鳴らした。しばし待つも、何の反応もない。


ピンポーン ピンポーン・・


執拗に鳴らしてみる。


「・・はい?」


何十回か鳴らしていると、やっと返事があった。


「あ、すみません。警察の者なんですが。」

「え・・?」

「ちょっと、よろしいですか?」


和斗は、インターホンに向かって、落ち着いてそう言う。


「何の・・御用ですか・・?」

「ここではちょっと。お話しを聞いていただきたいのですが。」

「・・・今、手が離せなくって・・。」

「この辺一体、私ども回って、話聞かせてもらっているんですよ。」

「はぁ・・。」

「ほんの数分なので。お願いします。」

「・・・・。」

「もしもし?」

「・・・分かりました・・。」


和斗は、白石の方をチラリと見る。白石が小さく頷いた。


カチャ・・


「あ、すみませんねぇ。」


少し間があって、ドアが開かれた。


(ドアロック・・)


開けられたドアの隙間から、中原葵だと思われる女性が顔をみせる。しかし、ドアロックがしてある事に気づく。


「・・何でしょう?」

「あ、最近このマンションで空き巣被害の報告が多くありまして。それで、皆さんにお話しを聞かせていただいてるんですよ。」

「は、はぁ・・。」

「えーと、私こういうものです。」


和斗は、ドアの隙間から偽の警察手帳を見せる。


「はい・・。」

「分かっていただけましたか?」

「はい・・。」

「あっと、お名前よろしいですか?」

「・・中原です・・。」

「中原さん、ね。お勤めですか?」

「え・・あ、はい・・。」

「今日はお休みで?」

「はい・・・。」

「空き巣は昼間が多いですから。女性一人だと、そのまま暴行に至るケースもありますしね。気をつけてもらいたんですよ。」

「は、はい・・。」

「あの。」

「はい?」

「この男に、見覚えありませんか?」

「は・・?」


和斗は、ポケットから何やら似顔絵写真を出す。


(あんなのまで用意してたの!?)


様子を伺っていた白石は、和斗の演技っぷりに感心する。


「いえ・・知りません・・。」

「もっとじっくり見て欲しいんですが。大事な事ですので。あの、ロックはずして、ちゃんと見てもらえませんかね?」

「え・・。」

「どうかしましたか?」

「・・・。」

「中原さん・・でしたよね?」

「はい・・。」

「見ていただくわけにはいきませんかね?」

「・・・分かりました・・。」


ドアが一端閉められたと思うと、今度はロックが外されて開いた。


「拝見します・・。」

「お願いします。」


和斗は、中原に似顔絵写真を手渡した。


ガタン!


「え?」


その時、白石がドアを勢いよく開ける。


「な・・っ。」

「京典、いるんでしょ?」


呆然とする中原の前に、白石が立ちはだかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ