寒い、あっためて
初めまして、天川裕司です。
ここではシリーズでやってます『夢時代』と『思記』の原稿を投稿して居ります。
また、YouTubeドラマ用に仕上げたシナリオ等も別枠で投稿して行きます。
どうぞよろしくお願い致します。
少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。
サクッと読める幻想小説です(^^♪
お暇な時にでもぜひどうぞ♬
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【YouTubeドラマにつきまして】
無課金でやっておりますので、これで精一杯…と言うところもあり、
お見苦しい点はすみません。 なので音声も無しです(BGMのみ)。
基本的に【ライトノベル感覚のイメージストーリー】です。
創造力・空想力・独創力を思いっきり働かせて見て頂けると嬉しいです(^^♪
出来れば心の声で聴いて頂けると幸いです♬
でもこの条件から出来るだけ面白く工夫してみようと思ってますので、
どうぞよろしくお願いします(^^♪
タイトル:寒い、あっためて
新しいアパートに引っ越してきて、
毎晩同じ夢を見るようになった。
その夢に出てくるのは、
私が昔捨てたぬいぐるみ。
熊のぬいぐるみで、
茶色い毛がふさふさとして、
幼少の時期は
ずっとそれを抱いて寝ていた。
「なんでこんな夢、最近になって見るようになったんだろ」
少し不思議だったが、まぁ夢は潜在意識。
心のどこかで
あの当時を振り返り、
なんとなくノスタルジックに
浸ってる自分が居るんだろう。
でもその夜から、
あんまりその同じぬいぐるみの
夢ばかりを見るから、
ちょっと奇妙に思えてきた。
そう思った1つのきっかけは、
夢にそのぬいぐるみが出てきて
私に言う言葉。
「寒い…寒い…あっためてよ…」
人間が話す言葉を喋り、
私に何度もそう訴えてくる。
そこで思い出したのは、
あの熊のぬいぐるみを捨てた時の事。
確かあれは学校で嫌なことがあって
家に帰っても宿題をせず、母親に怒鳴られた。
それで心がさらに
塞ぎ込んでしまい、
私はこの熊のぬいぐるみに
八つ当たりしたんだ。
確かそうだったと思う。
そしてその場面を
母親に見られてしまい…
母親「そんなに物を大事にしないんだったら、今すぐ捨ててきなさい!!」
と母もヤケになって怒ってきて、
私もいっときの感情の勢いで、
「じゃあそうするよ!」
と啖呵を切るように
部屋を飛び出し、家を出て、
近くの裏山に捨てに行った。
そこは泥だらけで
要所にぬかるみがあり、
私は一瞬戸惑ったけど、
さっきの勢いを思い出し、
その泥の中にぬいぐるみを
捨ててしまった。
そして帰った。
翌朝、やっぱり取り戻そうと
裏山へ行ったけど、
もうぬいぐるみは無かった。
誰かが取って行ったのか、
ごみ処理の人が取ってしまったのか。
その裏山の近くにはゴミ捨て場があり、
時々そんなふうに
係員が持ってってしまう。
昔はそうだった。
「……悪い事しちゃったな…」
大人になってから振り返ると、
なんて馬鹿なことしたんだろ…
なんて自分の行動を猛省することもある。
今がそれ。
私は元々ぬいぐるみが大好きだった。
でもその夢を
最近になって見るなんて。
実はもうすっかり忘れていたのに。
その夜も見た。
その次の夜も
同じぬいぐるみの夢。
「寒い…寒い…あっためてよ」
やはり同じことを何度も言ってくる。
「…もうイイじゃない。ちょっとやめてよ」
さすがに
そう思うようになった
明くる日の朝。
よくわからない
信じられないことが。
「……ん、なにこれ…」
私のパジャマの
ちょうど胸辺りのボタンに、
泥がついていた。
布団を少しめくると
胸辺りにかぶっていた
その内側にも泥が少し。
(※)これまでにアップしてきた作品の内から私的コレクションを再アップ!
お時間があるとき、気が向いたときにご覧ください^^
動画はこちら(^^♪
https://www.youtube.com/watch?v=LSg9udAbONI
少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。
サクッと読める幻想小説です(^^♪
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