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適合者はこの俺!!!!  作者: こしあん大福
第1章 真紅の雨
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第88話 怒れリーパー

楼汰編に戻りました。

一晩ひたすら飛び続け、なんとか次の日日本が見えてきた。


カーㇴはぐっすりと寝ており、なんとも微笑ましい寝言を呟いているのが分かった。


そんなに豚汁がいいなら、また今度な。


で、街を見てみたのだが.........。
















俺の居た街は最早原型も無かった。


建物は悉く破壊され、ゴミは散乱し所々に腐りかけた遺体があった。


地獄絵図と化したこの街で、生きている人間は居るのかと探す。


だが、カーㇴと手分けしたが生きている人間はおろか反応さえ見つからず、俺が居ない間に何があったのかさえ満足に知ることが出来ない状況になっていた。


誰も助けてくれない中で人々は一体何を思ったのか、想像もつかない。


ただ一つ言えるのは、きっと心細い中で震えながら異偶やマシンの恐怖に耐えた事だろうという事だ。


こんな事になったのもトァネミやデスペラード達のせいだ。


そしてあのクソ首領・ベーツのせいだ。


やっぱり許せないな。


あとできっちり政府にでも〆てもらうコトにしよう。


と、そこでカーㇴから連絡があった。


カーㇴの持つレーダーに異偶の反応があったというのだ。


ひとまずそこへ向かおう。

















カーㇴはあわあわとしながら指をさしていた。


そこは普段はスポーツ施設として知られている場所だった。


野球やサッカーなどの人気スポーツにバドミントンや卓球と言った初心者でもやりたいスポーツ。


更にはトレーニングジムのようなスペースやサウナなどもある人気の施設だった。


が、現在は非常事態。


恐らく本来の避難施設が壊されたのか、単純にたどり着けなかったのかは分からないがそこが避難所になっているようだった。


そしてカーㇴのレーダーからはそこの避難所に異偶の反応を4つも感じていた。


なるほど、そこに居るのか。


この地獄を引き起こした張本人が。


手間が省けて丁度いいや、その面を拝んでやる。


覚悟しろよ。


俺はカーㇴ誘拐からそこまで時間が経ってないから機嫌が悪いんだ。


あれだけ多くの人を殺した報いは必ず受けさせてやる。


















和磨曰く、異偶が居て更に青い何かが居ると言っていた。


今までの傾向的に青い仮面の奴が居るんだろう。


異偶も少なくとも複数体いるようだし、ここは一気に片づけた方が良いな。


......トァネミは何処へ行ったのだろうか。


仮にここに居るようなら決着をつけてやる。


アイツのせいで俺はこの街にすぐ向かう事が出来なかったのだから。


許さねえ。








【真紅の死神よ。(あけ)を辿れ......。リアライズ、リーパーッ......ブラッディ!!!!!!!】









紅い姿へと再び包まれる。


視界が赤くなり、どんどんと怒りが湧いてくる。


気分も高揚し、まるで今からパーティでもあるんじゃないかってくらい心がワクワクしてくる。


ま、当然だな。


俺様の凱旋なんだからワクワクしない訳が無いんだよなァ。


んじゃ、始めるか。


幸いなのかなんなのか、奴らが突き破った壁があったのでそこから侵入する。


と、横から殺意を感じた。


避けた俺様が居た場所にビターンと何かが落っこちてきた。


それは.........あざらし、か?


アザラシ型の異偶らしい。


何とも変な見た目してやがる。


気味が悪ぃぜ。


ソイツは俺様を見ると凄い勢いで突進をしてくる。


見かけによらず素早いじゃねえか。


俺様ほどじゃねえが、なかなか面白いなァ。


そんじゃあいっちょ喰らわせてやるよ。


右手に鎌を召喚する。


相変わらず俺様の愛鎌は素ン晴らしいなア~~~ッ!!!!


最強の俺様に恥じない最強の武器ってのはなんとも幸せだぜ!!


とりあえず鎌を振り下ろし背中に突き立てる。


しかし、ぶよぶよとした肉壁に弾かれちまった。


反動がエグいな。


思いの外上体のバランスがズレた。


さっきと変わらずアザラシ型は動きが以外と素早い。


俺様がバランスを崩したその瞬間を見逃さず横からぐるりと回転し脚に衝撃を与えてきやがった。


そのまま勢いよくバランスを崩し倒れると、その俺様に乗りかかろうとしてくる。


あの図体、間違いなく上に乗られたらそれだけで大ダメージだ。


いや、ダメージでは済まねえかもな!!


とにかく、ここはコイツを乗せないようにしないとなァ。


すぐ横へと転がり立ち上がる。


奴も転がって俺様に再び衝撃を与えようとしてくる。


同じ手を二度も喰らうかよ。


そしてコイツの腹らへんには赤い血痕が付着していた。


それはあまりにも分かりやすい証拠だった。


コイツはこの方法で何人もの人間を葬っている。


有無を言わさず、身体でプレス。


助かる訳が無い。


何もできず潰されていった人たちの事を思うともう何も思えない。


許せる訳も無い。。


確かいつかの時に俺様はぶよぶよボディを切り裂いている気がするな。


確か鶏型の時か。


あの時はエネルギーの幕みたいなのが囲っていたんだよな。


だから効かなかった。


でも今回はただ皮下脂肪が多いだけっぽいな。


なら特に対策は必要ねえな。


精一杯斬り込むだけだ。


転がってきた奴の身体をジャンプして避ける。


そのまま太腿部分の新しい装置を起動する。


この放射装置、何を放つのか気になってただろ?


俺様はうすうす気が付いてるぜ。


そんじゃ、撃ってみるか。


発射するとその放射装置からすんごい速さで何かが放たれた。


それは手裏剣だった。


無数の量の手裏剣が、奴の周りを囲う。


あれ、前のガトリング砲の方が強いのでは?と思ったそこのお前。


大丈夫、お前が正しいぜ。


実際本来の武器で言うんならガトリングに手裏剣じゃ中々厳しいからなァ。


でもな、俺様の手裏剣はただのそれとは違う。


普通の手裏剣は投げて当たらなきゃ意味が無いだろ?


だが俺様のは当たらなくても大丈夫なんだ。


何故って、返ってくるからなァ。


ブーメランみたいになってるんだよ、コレ。


投げて帰ってくる手裏剣なんだ。


それが奴へと向かう。


奴は意外と素早く動くってのは分かったが、あくまでもそれは俺の想像よりっつう事だ。


まあだから俺様の想像より早かっただけでそこまでじゃねえ。


いくら皮下脂肪が厚かろうが何回も何回も手裏剣で切り裂かれればどうしようもないだろ。


そういう事なんだよ。


俺様が放った手裏剣は奴を切り裂く。


弾かれはせず切ってはいるようだが、あまりダメージは入っていない。


しかし、戻ってきた手裏剣は再び奴の身体を切り裂く。


これをひたすら続けるだけだ。


奴はダメージ自体はアレなモノの動きが悪い為戻ってきた手裏剣の恰好の的だった。


俺様が何もしてなくてもダメージが入っていくようだぜ。


もう俺様は放射装置から無数の手裏剣を放ってるから後は待つだけって訳だな。


手裏剣が切るたびにどんどん奴の皮が切られていく。


往復5回くらいで奴の皮は完全に斬られ、鮮血が噴き出した。


奴は藻掻いて苦しんでいたが、それを終了しやがて死ん...............




















だかと思った。


緑の光が奴の傷を塞いでいるのを確認するまではなァ。


その視線の先には、まるで当然と言わんばかりに佇む鹿の異偶が居た。


コイツが回復役って訳か。


面白ェ。


鹿型は攻撃手段が無いのか、はたまた攻撃をしてこないのか分からないが何も移動せずこちらに何かをする訳でも無い。


ひとまず鹿型に斬りかかるが、途中で何かにぶち当たって落下しちまった。


痛って~~~~!!!!


尻もちをつき思いっきり倒れる俺様を他所に鹿の異偶は清ました顔をしてきやがる。


しっかし、何にもねえところでぶつかったな。


ありゃ何だ?


どう見ても何もない。


生体反応にも何も出ていない。


という事は、あの鹿型の野郎のバリアって事かァ?


ちっ、お高く留まりやがって。


今に見てろよォ。


雛型の時に使用した吸収機能なら奴のバリアだって突破できる筈だ。


プラス今回は新しいプログラムも書いてみよう。


最近は余裕も無くて中々新しい能力も書かなかったからなァ。


俺様の最ッ高の才能をご覧あれっ!!

















今回作成したコードもまた簡単だけど強いってやつだ。


名づける必要も無いな。


コピー&ペーストだしなァ。


その名の通り、パクってきたエネルギーを元に分身を生み出す能力だ。


流石にリーパー自体をどうやって表すかには苦戦したが、元々あったメソッドを見たりして何とかしたぜ。


元々あったリーパーの形を写し取り、それをエネルギーで再現する。


言葉だけじゃ分からんなァ。


実際にやってみないとなァ。


あの鹿型はこちらが攻めあぐねているとでも思ってんのか余裕そうにこちらを見ている。


今に見てろよォ、行くぞッ!!!!


俺様は再び飛び上がると、バリアの直前で吸収機能を発動。


上手く行くかはわかってなかったが、ありがたくバリアのエネルギーを吸い取ることが出来た。


夜通し飛んだのもあって未だ100%にはなっていなかったリーパーのエネルギーまで回復したしありがてぇなァ。


流石に自身の作ったバリアが壊れるのは困るのか俺を睨みつけながらエネルギーを練り直している鹿型。


だが残念だったなァ、俺様の攻撃に手加減もクソも無いぜ!!


そのエネルギーを使用される前までに倒す。


アザラシ型はディフェンダーなのか俺がコードを考えている間に鹿型の前へと移動していたが、所詮はその程度。


俺の本気のスピードにはどうする事も出来ず、あっさりと俺様の直進を許してしまった。


慌ててこちらへと襲い来るアザラシ型。


だが、もう時すでに遅し。


視線の先には鹿型がもう映っていた。


即座に今回作ったコードで能力を発動する。


「Copy And Paste!!」


その掛け声がかかると同時にリーパーの身体が淡く光る。


そしてその形通りにエネルギーが形成されていき、もやのような揺らめきのある赤いリーパーが出来上がった。


流石に抽象的な見た目をしていて、細かいパーツなどは再現されていないが輪郭は間違いなくリーパーだった。


その事実に感動しつつ、リーパーとして動き出した。


俺様はコピーリーパーにアザラシ型への対応を命令し鹿型へと向かい立つ。


盾役もバリアも失い本格的にマズかったのか鹿型は走って逃げだした。


そうはさせないぜ。


回復役を最初に潰しておくのは戦いの基本だからなァ。


鹿型が行く方向が、感覚機敏のお陰で何となくわかった。


ソイツが駆け出すと同時に同じ方向にジャンプし、そのまま奴の目の前で立ち止まる。


奴は何故俺様が自分の逃げようとした場所に飛んでこられたのか分かっていないだろう。


戸惑ったかのようにこちらを見つめ、呆然と立ちすくむ。


回復とバリア以外に能力は無いらしい。


あったらここで使ってくるだろうしな。


完全サポート型の異偶は初めてだが、中々やるじゃねえの。


ま、俺様には勝てんがな。


少しでも残したら回復されるからな、とっとと潰しとくか。


そのまま鎌を大きく振りかぶり、勢いよく振り下ろす。


鹿型は成すすべもなく左右で分断されそのまま倒れた。


そして動かなくなった。


アザラシ型は未だに俺様のコピーに苦戦しているらしい。


散々コピーリーパーに弄ばれたアザラシ型はコピーを睨みつけていたが、どうする事も出来ないようで散々遊ばれていた。


俺様が戻ってくるとエネルギーが俺様の元へと集まり元に戻った。


今回はあくまで目的は抑えるためだったし、それ以外に出番は今んとこ思いつかないからここで解除しとくのも手だな。


怯えたかのようにアザラシ型はこちらを見つめている。


さぁてと、ほんじゃとりあえずお前らは終わりだな。


あとはレーダの向こう側にいた異偶達だけか。


目の前のアザラシ型をとっとと片づけて、他の奴らも始末しねえとなァ。

ここから巻き返せるのか......?

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