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適合者はこの俺!!!!  作者: こしあん大福
第1章 真紅の雨
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第44話 会議

今回はあまり面白くないかもしれません。

会議室には、既に人がかなり集まっていた。


その中には、俺も見たことのある人らが居る。


えぇと、確かあれは...。


まぁいいか。


その隣には、やはり見たことある人。


流石にわかる。


総理大臣だ。




......。





総理大臣だ!?


ちょ、ちょっと待て。


こういうのって、普通まずは公安を含んでる法務省とかからやるんじゃないのか?


なんでいきなり最重要人物と会ってしまったんだ。


おかしいだろ。


手順は踏めよ。


それに俺が滅茶苦茶やべー奴の可能性を信じてるやつがいるなら尚更考慮しろよ。


SPおいてるから大丈夫、じゃねえんだぞ。


異偶にそんな理屈が通用するとでも思ってんのか?


それに、周りの奴も名前は分からないが、ニュースとかで見たことある顔だ。


大臣とかか?


大事な話ではあるけど人集まり過ぎじゃないか?


政府は他にやることだってあるだろ。


しかし、俺にとっては知らん人だが、あっちは勝手に俺のことを知っていて、であの反応な訳だ。


ちょっと気分は悪いな。


何せ、今の俺を守る者とみる奴も居れば、奪う者とみる奴も居る。


それでも、噂だけなら大丈夫なのだ。


こうして、目の前で嫌そうな表情を向けられるよりは死ぬほどマシだ。


ほぼ全員が、嫌そうな表情をしている。


嫌そうっていうか、アレは胡散臭そうと言うべきか?


少なくともいい印象ではないな。


ま、当たり前か。


「お連れしました。」


玲子が告げる。


カーㇴは完全に雰囲気に吞まれており、不安そうに袖を握る。


大丈夫だって、すぐに取って食われたりはしないからな。


「ご苦労。君が、今回の事件の主犯だな?」


と、総理の隣にいた偉そうな知らん奴が言った。


前言撤回、食われるかもしれん。














誤解だと話そうとしたが、それを総理が静止した。


そして司会、というかまとめ役というか、とにかく右のマイク持った人が開始を宣言した。


どうやら、本格的に会議になるらしい。


宣言をした人の話によると、まず俺への質問と疑惑の解答。


次いで今後の話し合い、らしい。


早速、質疑応答タイムだ。


俺に対し、疑り深そうな連中がジロりと目を向けてくる。


正直ちょっと不快だ。


だが、仕方ない。


受け入れなければ、俺はあっという間により犯罪者扱いを受けてしまうだろう。


1人目の男は、柔和そうな男だった。


彼は俺に真っ直ぐ向くと質問した。


「私は桂という。よろしく頼む。単刀直入に言おう。君は、今回の事件について何を知っている?出来るだけ、答えて欲しい。」


多少睨んだ奴はいたが、みんな気になっていたのかこちらを向く。


まぁ普通はそこからだよな。


何がどうして今の日本になっているのか。


俺だって気になる部分があるのだ。


政治の人間とて気になるだろう。


自分らの身を脅かす存在だしな。色んな意味で。


俺は、必要な事だけ伝えることにした。


リーパーは俺にだけ使用できるマシンで、絶対人には向けないこと。


この世界のことを異偶やマシンから俺が守ろうとしていること。


バケモノ・異偶とその出自、そして異世界のこと。


更に、あの別のマシンと暗躍する組織がいること。


そして目的。


こんなところかな。


俺らにとって隠したい部分は隠したつもりだ。


だが、出来る限り知りたそうな部分は話したぞ。


すると、難しそうな顔で話し合う議員や大臣たち。


「面倒な話だ...。どうしてこんなことに...?」


「その世界のやつも迷惑だな!こんなことに巻き込んだのか!?」


「というか、そもそもソイツの言っていることが信用できるのか?」


「信用するほかあるまい。何せ、彼が唯一の対抗できる存在なのだからな。」


「なるほど、ではこういう対策は出来るかもしれんな。」


など、反応は様々だった。


しかし、大きく分ければ3つに分かれた。


一つ目は肯定派。


この一連の事件を肯定し、概ねを理解してくれた上で日本を守ろうと真剣に考える人たちだ。


首相を含め数人程度、かなり少ないな。


信じてくれとは言えない話だが、実際に被害があるのだ。


もう少し真剣に話してくれると思っていた分少しがっかりだ。


なお、一番多いのは二つ目の否定派。


そんなものが有る訳ない、俺のデタラメ、お前が仕組んだんじゃないのか等のまるで人間扱いしない発言の多いこと多いこと。


俺だってある訳ないと思うし、デタラメならいっそデタラメになって欲しいものだ。


だが、実際に起きてしまっている。


悪いが、ここまで来ると政治家たちの否定はもはや責任逃れや現実逃避が近い。


もう少し自分の国に責任を持ってほしい。


三つ目は少ないが、そもそもどうしようもないという派だ。


そんなバケモンが居たならもう世界は終わりだし、国も終了。


だから思う存分税金をとって好きなことして過ごそうなんてあほな事言っている。


だが、現実を直視出来ていない二つ目の人らよりマシだ。


と、その中でも一際否定していた奴の1人が言った。


「大体、お前の連れてるその子は何だ!君の妹か!!こんなことに巻き込んで恥ずかしくないのか?」


出た。


玲子の言っていたことは当たったな。


突っ込まれちまったか。


「この子はカーㇴ。訳あって俺が引き取った少女だ。血のつながりはないが、まあ保護者みたいなモンだよ。」


「怪しいな。ひょっとしてこの混乱に応じて誘拐した子ではあるまいな!!」


「違えよ!そんな事する訳ないだろ!!」


「いや、ますます怪しい。そんなに慌てる必要は無いはずだ。本当に違うのならな。」


惜しい。


慌ててるのは理由が違う。


「彼女は最近の異偶の事件もあって疲れているんだ。余計なこと言って混乱させてくれるな。」


「そう言って真実を隠す気だろう!!何を隠している!?言え!!!」


滅茶苦茶騒いでいたが、普通に注意されて渋々黙った。


俺だって言えるもんなら言ってるさ。


だが、間違ってもカーㇴは異世界の住人だとは言うべきではない。


もし言ってしまったら、より疑われてこの先の対話すらマズいかもしれない。


逆に、信じて貰ったら貰ったで色々検査とかされて最終的には解剖とかされるかもしれんし誘拐とかの危険性もある。


だったら、今多少疑われても守った方が確実に良い。


カーㇴはたった一人になってしまったらいくらあの銃があっても自分を守り切れないだろう。


敵にすら攻撃をためらう少女だからな。


それ以外でも結構な質問があった。


答えるとすぐあの例の議員がうるさかったが、あまりに騒がしくて注意され部屋から抜けさせられていた。


もはや病気だろアレ。


質問は多く、まとめると次のような感じだ。


【何故、リーパーは俺にしか使えないのか】


【何故、守れると言い切れるのか】


【何故、異偶という存在が現れるのか】


【組織にはどんな奴がいるのか】


【目的の先にあるモノが何なのか】


【あのマシンのエネルギーは何なのか】


等など、他にもあったが基本はこんな感じだった。


俺にしか使えないのは適合者だからだが、それを答えても疑われた。


俺だけが兵器を保有したいからそんな事を言うのかと怒鳴られた。


何なんだ、協力する気あんのか。


次に、守れると言い切れると言われたが、言い切れるとは言ってないぞ俺。


守りたいけどな。


守れないかもしれない事は覚悟しておけよ。


異偶が現れるのは組織の仮面男が召喚しているからっぽいが、如何せん情報が足りない。


多少しかないから何をしようとしているのかは知らない。


組織は仮面男がきっとうじゃうじゃ居るんだろう。


そして、目的に関しても未だ不明だ。


伝説の獣とかい異偶の王みたいな奴の死んだ際のカケラを集めて何をするんだ?


エネルギーは大量そうだしとんでも爆発でも起こそうというのだろうか。


勘弁してほしい。


マシンのエネルギーについても、輝光導石を説明した。


さて、こんだけ説明したが肝心のところが何一つ言えない。


(俺ら的に)言えないこともあれば(情報不足で)言えない事もある。


だが、言い切ったつもりだ。


しかし、やはりそれでは許されなかったらしく説明が不十分だった為にさっきのおっさんたちがまた五月蠅くなりだした。


困ったもんだ。


中には真面目な質問もあった。


戦闘中にケガをした場合どうしているのか、だとか。


命を一般人だけに背負わせるべきじゃない、我々も協力すべき、とか。


あるいは本当に守ってくれるのか、その後平和になってから戦争が起こるのでは?とか。


色々と真面目な人たちもいた。


だが、その反面うるさい奴らは本当にうるさい。


俺が組織に繋がっている可能性とか、街を壊された被害額はお前が払えとか、言いたい放題だ。


正直そろそろムカついてきている。


思わず反論しようとしたその時。


「辞めなさい皆さん。申し訳ない。さ、続きをどうぞ。」


止めてくれたのはなんと総理だった。


ありがとう首相。


マスコミには無能だのどうの言われているが中々いいじゃんか。


だが、総理もまた俺に質問した。


「一つだけ聞いてもいいかい。酷な事を聴くようだけど。」


「なんだ?」


「君は、ただの1人の国民でありながら守る責任を負っているけれど、それでいいのかい?そして、その責任を本当にとろうと思っているのかい?」


これは、忠告と心配か。


俺が責任を全て背負っているのを気遣ってくれたのだろう。


だが、大丈夫。なんのこれしき。


カーㇴと二人で分かち合っているからな。


そんなカーㇴは一言も口を発さず黙っている。


いい判断だ。


そして、質問の答えは決まっている。


「当然、守る責任は果たす。俺は適合者に選ばれ、そして事情を知ってしまった。このままじゃ世界どころではない脅威が訪れる。それを防ぐまでは戦う。」


満足げに頷き、そして総理は、


「分かりました。では、私は彼を支持したいと思います。」


と発言。


面食らった議員も居た為、流石にその一言で俺への思いが変わることは無かったが、ひとまず流れは変わったな。


と、納得いかないのか更に反論、更には意味わからん理屈と俺がカーㇴと言う少女を連れていることに対し怒る反論する奴ら。


「その男を信じてはいけない!!そいつを信じたら国が滅びますよ!!」


さっきから何なんだこいつは。


人の邪魔をして平和に手を翳す事がお前の正義なのかよ。


と、不意に小さめの耳鳴りが起きた。


カーㇴも、警戒している。














キュイン...という音が聞こえた。













ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!!!!!!!!










一瞬で会議していたビルの隣のビルが崩れた。


そこには、浮いているイカ?タコ?のような異偶が居た。


その瞬間、勝ち誇ったかのようにおっさんたちが言う。


「遂に正体を現したな!!この売国奴が!!!!!!」


は?


「我々に図星を突かれたと思ったら味方を出して脅してくるとは、何たる低能!!!底が知れる!!」


何なんだこいつ等マジで。


馬鹿にしてんのか。


そんな訳ねえだろ。


だが、周りにも少し不安な顔が見える。


そしてこちらを見ていた。


むしろ、俺からするとハメられた気分だ。


散々疑われた挙句にまるで俺がガチの犯人とでも言えるような展開で敵が出てきた。


これ、俺が勝っても芝居だとか言われそうじゃないか?


いや、総理がいるから大丈夫か。


てか今の流れでむしろ怪しむべきはあのおっさんたちだろ。


俺が今もし仮にその異偶を召喚できたとしてもしたら信頼はダダ下がりだろ?


だが、今のタイミングは俺をハメるのに完璧なタイミングだった。


絶対裏切りモンが居る。


確実だ。


しかし、イカのようなタコのような異偶は止まらない。


仕方ないので戦う事にした。


全く、勘弁してほしいぜ。

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