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適合者はこの俺!!!!  作者: こしあん大福
第1章 真紅の雨
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第41話 注目

始まりました。第一章。

最初はこれくらいで。

ーーーーーアメリカ カリフォルニア州ーーーーー



日本とは似ても似つかないほど都会の顔をした街で、一人の青年が歩いていた。


耳にはヘッドフォン、そしてスマホ片手に何かを見ている。


途中、前から来た人にぶつかってしまい、文句を言われてしまったが気にしない。


本人はそのまま歩き続ける。












彼が立ち止まったのは、大きくて広いなんとも趣のある建物だった。


そこは、大学であった。


大学の中へ入った彼は、自分が履修している内容をやる教室へと入った。


そこには既に何人か着席しており、彼もまた着席したもののすぐ画面に夢中になる。


見かねた生徒が彼に話しかける。


「なあ、マイク。お前、朝っぱらから随分ご機嫌だな。その機嫌の理由を俺に教えてくれよ。」


彼の視界に入りつつ話しかける。


マイクと呼ばれた男は、ヘッドフォンを取ると気分もよろしくこう答えた。


「これを見てくれよ!!思わずぶったまげる内容だぜ!!流石、日本だよな。まさか、本物のロボットが来るなんてよ!!」


彼が映していた動画は、紛れもない漆黒のマシンが蜂色のマシンと対峙しているところだった。


「これ、フェイクなんじゃないのか?俺はそう聞いたぜ?」


他の生徒も話に入ってくる。


「いやいや、フェイクな訳ないだろ?この臨場感、そして何よりここを見ろよ!」


指で指された画面には、女性の髪の毛がなびく瞬間が映っていた。


「このマシンの戦いの前面で一瞬だけこの女性が映っているが、この髪の毛のなびき具合の完全性は再現不可能だぜ!!」


「いや、どう考えてもCGで再現できるだろう。それだけってのは短絡的すぎるぜ。」


呆れたような周りに、彼は少し不服そうな目をしつつ答える。


「...俺にはどうも本物の映像な気がしてんだよ。SNSでも騒がれてて、今や日本のトップスターだぜ、この男。こいつの名前すらまだわかってないみたいだが、それが分かれば一躍とんでもないことになるぞ!!」


「そのフェイク動画を作った張本人じゃねえの?」


「お前とは一生かけても反りは合わなそうだな。ルーク。」


「それは俺が一番言いたいぜ。目まで反っちまったのかよ?」


ちょくちょく弄りあいながらも、彼らはこの身元不明の動画について一所懸命討論していた。
























場所は変わり、ここは日本。


ここでも話題はロボットの話題で持ちきりだった。


楼汰の職場が吹き飛んだり、家族や友人がいなかったりした為未だ名前や場所はほぼ掴まれていなかったが、流石に特定しようとする人間まで現れた。


海外とは違い、実際にバケモノによる被害がありその現状があった為尚更であった。


生き残った人は逃げるのに夢中な人間が多く、映像もそこまで残ってはいなかった。


だがそれでも、探す人間は居た。


とある配信者も、またその一人である。
















「いや~、まさかあんなふつ~の一般人があのマシンの正体なんてね~。」


リーパーが敗北した際、ライブ配信で特定しようとしていたるぅ君張本人である。


”おはるぅ!”


”びっくりしたね~、急にいろんな情報が集まってきて。”


”逆に怪しくね?やっぱロボットとかも全部幻で本当は政府の人工地震を隠すあれなんじゃねえの?”


”おいここに情報弱者いてデジタルディバイドなんだけど!!誰か真実おせーたげて!!!”


「それな、まじ急すぎるよな。てかあの動画撮ってた奴もまあまあやべーよな。」


自分も同じような事をしておいて散々な言いようをする男。


”あんさんも同じようなことしてたような気ぃするけどな~”


”てか動画撮ってた奴さ、話的に助けられた奴でしょ?恩を仇で返したん?w”


”いやワンチャンマシンの奴が頼んだんじゃね?”


”ありえねえだろ。あんなん一個人が持ってたらそれだけで即テロ認定もいいとこだろ。”


”てかおまいらアレをガチだと思ってんのおもろすぎ!!!wwwマジな訳www情弱乙www”


「いや、情弱はお前だろ。普通に被害出てんのにそんな笑える部分無いだろ?」


”でも実際どんな理由でいきなりこんな事が始まったんだろうね?”


”気になるよな。この世界のやつじゃなかったりしてな”


”こりゃ今年の漢字は「黒」で決まりだな!”


”いやそこは「機」だろ”


”てか普通に怖くね?...ここから先、俺らどうなるんだろうな”


”.........それな”


「おいおい、今から怖がってどうすんだよ。とりあえず今は状況を見守ろうぜ。」


言いつつも配信者も少し考える素振りを見せていた。


ちなみに、配信は朝まで続いたらしいが、流石にこの話題だけでは続かなかったらしい。























これは、楼汰の家に玲子が来る前のお話。


退院祝いにカレーを一緒に作ったのだが、その後買い物に行っていた時の事。


車の中で、彼はカーㇴと話していた。


「なあ、そういえばあのマシンどうなったんだ?」


「あのマシン...と言うと、デッドリーのことでしょうか?」


「ああ、それ。なんかネットとか見て知ったんだけどさ、日本政府が分割して持ってったって話じゃん?」


「ええ、そうですね。」


デッドリーは、黄色仮面の男が使っていたマシンの名前である。


あのマシンは解体され、その全てが日本政府によって回収された。


目的は一応あるようで、中には何があるのか、またどういう構造をしているのかなどを調査するようだ。


「いいのかなぁ?なんか、俺らの手に余る粗大ごみを押し付けたみたいな...」


「確かに、そう言った考えもありますね。...では、私たちに預けてもらうよう頼みに行きますか?」


カーㇴは少し考えた後言った。


「いやいやいやいや、何言っちゃってんのカーㇴくん!!!」


「......くん?」


「そんなんしたらもう俺らが関係者でーす!!!って言いに行ってるようなもんよ。即捕まって面倒なことに巻き込まれるよ。」


あわあわしながら答える楼汰に対し、納得の表情を見せるカーㇴ。


「確かに、そうでした。軽率な考えでしたね。...では、むしろ差し上げたという考え方はいかがでしょうか?」


「え?...上げたって何?俺らが、アレを?」


「ええ、先ほど楼汰様はあれを粗大ごみと仰いました。」


楼汰は、そりゃそうだろうと心の中で思った。


倒した奴の中身だけ抜いた抜け殻のようなもので、いうなればオマケのシールだけ取ったアニメ菓子パンのようなモンだと。


「ですが、見方によっては凄くいい事だと思います。」


「良い事?あれの処理を押し付けるのが?」


「ええ、あれの構造を調べるというのは、理解できるかはともかく、ここから国が正式に脅威と認めてくださればこの国の防衛もよりしやすくなるかもしれません。」


「...あー、なるほど。確かに、アレを渡すことによって、技術の他に警鐘を鳴らしたみたいな状態にもなるもんな。」


「ええ、アレを調べてみて改めて、今のこの国の状況を理解し適切に動いてくださるのではないでしょうか?」


楼汰的には、正直微妙だった。


まず第一に、そんなとんとん拍子で進むか?という事。


仮に理解してくれたとしても、ことなかれ主義の多い上層部。


その事実を隠して今まで通りの生活をさせようとするかもしれないとすら思った。


また、そもそも政府が動くかどうかも疑問だ。


未だに疑ってそうだしな、とも。


「でもさ、よく考えたらそれってマズくないか?」


「不味い?一体なぜでしょうか?」


彼女は本気でわかっていないのか首をかしげている。


「だってさ、これで仮に脅威と認定されれば異偶を倒す為の新武器とか色々出るかもしれない。それは認める。」


「ですよね。.........それの何処に問題があるんですか?」


「問題は二つだ。


 まず一つ目はこの世界の戦争が激化する可能性があること。


 悲しいかなこの世界の人間は例え天災が来ようと争い合う事をやめないんだ。


 多分、現在紛争中の国々は喜んで飛びつき、それぞれを壊す兵器として利用するよ。


 そして周りの国々も巻き添えをくらい、どんどん激化する。


 ましてやそんな武器を持っていると知れ渡るだけでも戦争は始まってしまうかもな。


 異偶に対抗できるだけできっと核爆弾より効果がある。


 しかも機動力もあるからな。


 最悪、異偶が人類を滅ぼす前に人類同士で滅び合うかもしれない。


 それともう一つは俺らの自由だ。


 仮に、そんな兵器が出来たら。


 出来たらきっと、俺らも攻撃されるぞ。


 正体の分からない怪しい奴らだからな。


 何かされる前に撃っとけの理論で攻撃される。


 そうなったら今度こそ悲劇が始まっちまう。


 だから、あまり国に渡すのは良くないと思うんだよな。」


長々と解説する楼汰に対し、カーㇴは難しい顔で頷く。


彼の言いたいことは間違っていないのだが、彼女はそれを肯定しきれない。


彼女はまだ、この世界の人類の気高さと協力する心に信頼をしているのだ。


カーㇴが難しい顔で何やら考え出したのをみて、流石に言い過ぎたかと謝る楼汰に対しカーㇴはむしろとそれを否定。


「少し、私は考えが甘かったかもしれません。とはいえもう回収されてしまったので、後は最悪の方向に向かわないよう見守る他無いですね...」


「そうだな、結局のところもう始まってしまってるからな。ま、なんとかなるだろ。」


それで終わらせようと思った朗太だが、予想に反しカーㇴがまだ考えてしまっているのに気付いた。


今日は難しい事は抜きにして祝う日だ。


そんな日にわざわざ面倒な事を考えさせてはならない。


そう思った朗太は、急に関係ない話題を出した。


人によっては怒られる対応だが、彼はあまり人と話せていないのでわかっていない。


「そんな事より何を買う?今日はお祝いだからな、そこまで高くなければなんでも買ってやるぞ。」


「本当ですか!?では、ジャンボアイスとリンゴアイスとアイス☆クラッカーズと...」


「...アイスばかりだな。」


ジャンボアイスはその名の通りバケツ型の容器に入ったアイスだ。


リンゴアイスは兎型に切ったリンゴをモチーフにした棒付きアイスだ。


アイス☆クラッカーズは丸いアイスをクラッカーで包んだアイスだ。


それぞれ、各製菓会社が作っている。


「私の世界には無いものだったので、食べてみたいんです。良いですよね?」


期待に満ちた目で、カーㇴが聞いている。


「ああ、いいけどあんま食べると頭冷えて痛くなるぞ。」


「え!?そんな副作用があるんですか?!」


「...いや副作用っていうかなんて言うか...」


頭がキーンとする事を副作用と言われ悩む楼汰。


思わず苦笑いする楼汰を他所に彼女は、


「アイス♪アイス♪」


と子供のようにはしゃぎながら座席でばたばたするのだった。











......余談だが、何故帰りに車に乗っていないのかと言うと点検に出していたからである。

最初なのであまり関係ない話にしました。

それと、この話はフィクションです。

アメリカのどこの大学なんだよ?とか、聞かないでください。

作者は知っている大学を色々組み合わせて喋っているだけに過ぎません。

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