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適合者はこの俺!!!!  作者: こしあん大福
第0章 漆黒の守護者
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第37話 全VS全

一昨日のアクセス数がとんでもないことになっていてびっくりしました。

皆さんいつもありがとうございます。

是非楽しんでください。

俺は自分のフルパワーを見た事が無い。


映像でもあれば別だが、今回に関してはあまり余裕が無かったのもあってそういうサイトとかSNSとかを見ていなかった。


だから俺はリーパーのフルパワーの見た目がどんなだか知らないのだ。


しかし、まさか敵の使うマシンを見て理解させられるとは思っていなかった。


奴は緑の靄の様なものを纏い、全体的に緑がかって見える。


まるで汚いオーロラだ。


綺麗な森の川にボロ雑巾を濯いだような色合いをしている。


とまあ奴の靄の色合いは置いといて。


少なくとも、アレはフルパワ―だ。


感覚がそう告げている。


警告のように心拍数が上がり、汗が滴る。


こちらも全く消耗していない訳ではない。


いくら前回と違ってほぼ戦闘開始時にフルパワ―にしたとは言え徐々にパワーは下がって行っているのだ。


それに引き換え相手はまだどれだけエネルギーがあるか分からないのだ。


あの焦り用からするとそこまで無いのか、それともフルパワ―の俺の強さにビビっているのかは分からんがまだチャンスがある事にはある。


ただ、如何せん不明瞭な部分があるのはやり辛い。


今のところはどうしようもないので、どうせエネルギーが減るだけなら攻撃に転じる他ない。


すぐに下がりレーザーブレード再び生成。


未だ奴は動く気配はない。


何か策があるにしろ、今は撃てる時に撃つしかない。


ゆっくりと横跳びしそのまま地面を多少削って急停止し、奴の横目掛けて駆け出す。


未だ動かないのが不気味だ。


カウンターでもしてくるのか?


だが、そう簡単にカウンターなんかさせてはやらないぜ。


フルパワ―の勢いも利用し両腕の剣を振り下ろす。


それは、そのまま横っ腹を切り裂き装甲もろともぶっ飛ばす、筈だった。


その剣は、前回とは違い砕けないようたっぷりエネルギーが使われた剣は、あっさりとその()()()()()()()()


奴は掌だけで俺の剣を受け止め、そして掴んだ。


慌てて剣を抜こうと藻掻くが、一切抜ける気どころか抜こうとすると腕まで行かれそうなほど掴まれていた。


だが、それは所詮エネルギー。


元に戻せない訳はない。


掴まれていた剣を元に戻し、エネルギーに還した。


自由になった腕をそのまま下から勢いよく奴の下顎目掛けアッパーカットをかましにかかる。


だが、そのアッパーが炸裂する前に奴は急に動き出し、俺の頭を掴んだ。


やはり藻掻いてもびくともしない。


マズい。非常にマズい気がする。


すると、ソイツの掴んでいない方の手に緑色のエネルギーが溜まっていく。


流石に察しの悪い俺でも分かる。


ガトリングを起動し撃ち込むが意味はなく、ならばと主砲をこの近距離でチャージせず放つ。


が、流石にチャージなしではフルパワ―でもきつかったか、傷は付いたが動きは止まらない。


ま、マズい...!来るッ!!!!!


そう思ったが早いか、そのまま腹部に滅茶苦茶な衝撃が伝わる。


それは周りの音をかき消し、空気に振動を与える程の強さだった。


俺はとんでもない距離吹っ飛ばされ、頭から遠くの電波塔へとぶつかった。


電波塔ごと折れ、そのまま地面に倒れ込む。


やはり戦闘時は痛みは無いが、今回も酷そうな感じでやられた。


確認できる範囲で確認すると、前の戦いで斧でやられた装甲が凹んでいた。


とんでもない威力だ。


あんなパンチ、あと数回食らっただけでこっちは終わりだ。


ヤバすぎる。


まさか、あんなエネルギーを隠し持っていたなんて。


ここまで差があるとは流石に思っていなかった。


と、奴の反応らしきものがこちらに駆けてくる。


慌てて立ち上がり、構える。


武器の意味がなくなった今、もはや頼れるのは自分の手足だけだ。


格闘しつつ逃げながら主砲にエネルギーを貯め、溜まったらぶっ放す。


これをする他にもう勝利は無い気がする。


もしこれを外したらもはや勝ちは無いだろう。


全力を出し切っても勝てるかどうかは分からない。


だが、負けるわけにはいかない。


俺の後ろには、カーㇴ、そして俺を信じてくれた合田さんやその合田さんを信じてくれた人々が居るんだ。


何が何でも、例え泥を被っても勝たなければならない。


俺にとって今大切なのはリーパーがどうだとか、未来がどうだとかじゃない。


「今」生きる人たちを守り、戦う事だ。


覚悟を固め、手を握りこむ。


と、後ろから殺気。


振り返るのは悪手だ。


裏拳を使い弾く。


顔面にクリティカルヒットこそしたが効いた感触は無い。


そしてそのまま奴の攻撃が再び迫りくる。


左からの拳、右下、左裏拳、そしてその勢いを利用した上からのかかと落とし。


全パワーをそこで目と脚に賭ける。


何処から攻撃が来るかを認識し、そして脚に賭けたエネルギーで素早く当たらない位置に移動し避ける。


紙一重ではあるが、何とか避けられていた。


しかし、時間の問題だ。


このままでは、もはやどちらが先にフルパワ―じゃなくなるかの勝負になってしまう。


そうしたら間違いなく負けるのは俺だ。


その後も素早い格闘攻撃は続き、リーパーはまだ大丈夫だが俺の方が疲れ遂に一撃喰らってしまった。


今度は殴られた方向に回転しながら吹っ飛び、再びマンションに当たって静止した。


くっそ、マンションの人らはまだ逃げきれていない人もいるだろう。


きっと今ので......。


...いや、考えても仕方ない。


こいつをいかに早く倒すか、それを考えないと死ぬ。


やるしかない。


もはやそれ以外に道は無い。


みんな生き残るかみんな死ぬかだ。


と、奴はこちらが疲れてきたのを察したか急にまた立ち止まった。


なんだ、休憩タイムか?


とこちらが思うより早く、腕から何かを生成しだす。


どうやら今回の立ち止まりはさっきのようなフルパワ―のバランスを整える為ではなく、武器を作る為だったようだ。


そして、その武器は形作られた。


それは先ほど作られた斧の3倍は刃の部分が大き目なトマホークだった。


それを作り、完成後ゆっくりと振り下ろした。


その勢いだけで近くの木が揺れ、葉が大量に落ちていく。


そしてその斧を片手で掴むと、そのまま刃を地面に当て引きずりながらこちらに走り出した。


待て待て待て待て!!


それをまともに食らったら、俺じゃなく地面でもヤバくないか?


最悪、亀裂が入れば大災害の恐れがある。


例えここで俺が喰らわなくとも結果的には大ダメージだ。


クソ、かといってどうすりゃいいんだ。


奴は既に斧を振り上げ、こちらに勢いをつけて斬りかかっている。


レーザーブレードにバリアを重ね、それなりに耐久を高め斧を弾くがそれすらもはや焼け石に水。


一応俺から離れたその斧がバリアの衝撃吸収で多少重みが弱まり地面に接着するが、多少木が倒れたくらいでそこまでの被害にはなっていない。


が、このままいけばどうしようもないことになる。


くそ、考えろ考えろ。


どうすればこの状況を打開できる。


考えている間にも奴は俺に再び斧を振り上げてきた。


だが、俺は焦りと地面が崩れなかった安心感で一瞬反応が遅れてしまった。


気が付いた時にはもう遅く、斧の刃先が下ろされるところだった。


そのまま前回同様、いや前回よりも更に深く切り裂かれ吹っ飛ばされてしまった。


相変わらず痛みは無いが、明らかにやばいと思った。


何せ、制御が効かないレベルで飛んでいるのだ。


飛んでいく最中、真っ先に浮かんだのはカーㇴの顔だった。


その顔は、まるでこの戦いを中継しているかのように深刻だった。


すまん、やはりあんだけサポートしてもらってもどうする事も出来ないようだ。


もう打つ手は無い。


完全に詰んでしまった。


俺の身体はもう再起不可能だろう。


それに、リーパーもまた動けなくなるだろう。


今のを修復するためにエネルギーを使うだろうからフルパワ―も維持できなくなる。


もう、終わりだ。


後悔が押し寄せるが、かろうじて踏みとどまる。


こうなったら自爆でもして巻きこみで...と思うが、あんなのをぶっ飛ばす程の力で自爆したらカーㇴ達も死ぬ。


まあそもそもそんな能力は無いが。


だが、ここまで考えると俺はよくやった方だと思う。


圧倒的スペック差がありそうな異世界の敵の専用マシン相手にここまで戦い、さっきは一時だったが倒していたのだから。


まあこうやって負けたから意味ないけどさ。


しかし、こうなるともう客観的に見れるな。


強すぎるだろうアイツ。


ズルい。チートだチート。


勝てるわけ......と言い訳を重ねそうになった時、ふとアイツの顔が映る。


約束をした、アイツだ。


遠い昔、ゲームを一緒にした時。


「あー!!!!お前またそのコマンド使ったな!!!それはなしって言ったじゃないか?!」


「はっはっは!!勝てばいいのだ!!!!」


先行発売のソフトを俺が購入したのだが、その最初にやる人間を賭けたのだ。


そして俺は負けた。


「くっそ~、俺の勝ったソフトなのに...。ざけんなお前やっぱズルい!!」


「ふふん、結局は結果なんだよ?け・っ・か。」


今にして思えば、クソガキだったな。


だがアイツは、ある意味正しかった。


結果が全てなのだ。


例え過程で勝っていても、こうして負けてしまえば意味は無い。


「くっそ~、返せよ~」


「やだね~。悔しかったら勝ってみなさいよ?」


やっぱムカつくわコイツ。昔の記憶だけど。


しかし、こうやって負けたら何をされても文句は言えなかったのだ。


「くぅ~、絶対次は勝ってやる!!!」


「おお、ソフト配給お疲れ様でーす。また遊べるゾン♪」


「くっそー!!」


「.........でもさ、ある意味いいじゃない。」


「あ?何でだよ?」


扇風機を前に、奴は涼しげな顔で笑った。


「挑めるっていいことだし、その目的があるってのはね。」


「???」


「はは、分からないか。でも、本当にいいことだよ。諦めなければきっと夢は叶うって言葉あるじゃん?...あまりにも希望観測が過ぎる部分はあるけれど、実際君には当てはまると思うんだよね。」


「...だから何なんだよ!!そう言って俺は何度もお前に負けてんだぞ!!」


「それはそうだね。でも、いつか勝てるかもしれないよ?」


アイツは俺にささやくような顔で呟いた。


「そのいつかが来ないかもしれないじゃないか?!もう怒った!!!お前とは遊ばない!!!!!」


「...それは弱るな~、しょうがない神の慈悲で遊ばせてあげよう。」


「はあ~?!元はと言えばだからそれは俺のゲームだっての!!!!!」


「はいはい、わかったわかった。でも、こうやって偶に良いことあるかもしれないじゃない?」


「それは気まぐれで起こったからノーカンだろ!俺が勝たなきゃ意味ないっての。」


「へえ、ある意味君らしいね。でも、その為にも諦めなければ叶うって言葉、信じたほうが良い気がするけどなぁ。」


「はぁ?何でだよ?」


「だってさぁ...............。」



















まだ確定していない未来を諦めるのって、勿体なくない?

アイツについては追々.........。

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