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適合者はこの俺!!!!  作者: こしあん大福
第0章 漆黒の守護者
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第26話 滞空

異偶は割とリアル目なイメージで考えています。

そのうち、ひょっとしたらどんな見た目とか能力とかをまとめた設定を載せるかもしれません。

異偶は涎を垂らしこちらを窺ってはいるが、どうやらこちらを舐めない気はないらしい。


二つの意味で。


食い散らかされるよりは遥かにマシではあるが、だからといってじゃあいいかとはならない。


しかし、目も血走っていてなんとも言えない不気味さを感じるぜ。


早いとこ決着と行こうか。






突進が得意ならば簡単に言えば後ろをとってしまえばいい。


そう思い走る用意をする。


ジェットを7割噴射させ異偶の周りを大きく旋回するように駆ける。


流石にティーレックス、動きや動体視力は流石だが人工物の超スピードにはさすがに追いつけなかったらしい。


あっという間に回り込んだ俺は両手の剣をクロスしバツ印の斬撃を放つ。


黄色い斬撃が飛んでいき命中.........


するかと思った。


斬撃が届く前に異偶の持つ尻尾がそれを払ってしまった。


「おい、マジかよ!何だよその尻尾!!!ズルいだろ...」


思わず声が出る。


尻尾って肉体の一部だよな......?


何で斬撃で切れないんだよ。


全開みたいに脂肪だらけで粒子を張っている訳でもないし、何か堅い表皮な訳でもない。


人間よりはそりゃ堅いかもしれないが、レーザーブレードで切り裂けない訳ないんだ。


何故だと思うより早く距離をとる。


あのままあそこに居たらまた飛び掛かられるだろうし、とりあえず逃げる事が優先だ。


くそ、流石に一筋縄ではいかないな。


だが、いくら強靭な尻尾だろうと銃弾とレーザー砲を振り落とす事は出来ないだろう。


これで終わらせてやる!!


脚全体にあるガトリング砲を全て撃つ。


ドン!と小気味いい音がし、どんどんと弾が発射されていく。


異偶の周りは煙が立ち昇り、その威力を表していた。


よし、いいぞ。このままなら行ける。















とか考えていた頃が私にもありました。


ガトリング砲で撃ったもののあの尻尾が相当な堅さをしていたように胴体もまた、シンプルに堅いのだった。


撃っても撃っても傷一つつかず、それどころか奴は俺を煽るように落ちた砲弾を齧りやがった。


まるで、こんなもの俺には効かないとでも言わんばかりに。


腹が立ってきた。


こんな奴に舐められてたまるか。


俺はコイツに勝って、無慈悲に食われちまった奴らの怒りを報復しなければならない。


肩の主砲にエネルギーを込める。


と、何をするか気づいたのか急に突進してきた。


とはいえ、この距離。躱せない訳が無い。


急にどうした?馬鹿にした相手にやられるのがそんなに焦る事なのか?


ソイツから斜め右に避けると、ソイツはなんと尻尾をコンパスの針のように地面に突き刺し、俺の方へ向かってきた。


「おいおい!!!!何だよそれ!!!もはやお前生物なのか?!尻尾をそんな使い方する奴見た事ねえよ!!!」


異偶は俺の方へまっすぐ向きを変えるとまた突っ込んでくる。


慌てて避けたものの、すると今度はこっちへとまた尻尾を器用に使いこなし突撃してくる。


こうなったら一か八か、アイツ自体を躱すしかない。


アイツは尻尾で調整こそしているが、よく見ると俺がそう位置が変わっていない事を確認してから動いている。


つまり、アイツの視点からズレる事が出来れば隙が出来るという訳だ。


隙が出来た瞬間に、逃げ惑っていた時間で出来たチャージ分をぶっこんでやる。


今度こそ終わりにしてやるよ。


散々避けられているのに妙に嬉しそうな異偶がまた俺の方へと突っ込んでくる。


というか、逃げなくなった俺に対し諦めたかと嘲笑っているようだった。


へっ、今のうちに笑っとけよ。笑えなくなる前にな。


こっちが敢えて構えているとも知らずに、思いっきり突っ込んでくる異偶。


アイツが決めていたボーダーに来た時、俺はソイツの方目掛けて走り出した。


流石に俺自ら向かってくるとは思っていなかったのか、ソイツはぎょっとしたような表情で尻尾を使い急ブレーキをかけた。


俺はそれを利用し、地面を抉りながら止まろうとする異偶の頭を上から掴むとそれを軸に一回転し、後ろへと周りまだ尻尾を刺したままで動けない奴の横っ腹を蹴り飛ばす。


ソイツは予想だにしていなかった攻撃を受け、派手に飛ばされる。


そこにすかさずトリガーを引く。


「行っけえええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


ピンク色のエネルギーが思いっきり放出され、いつもならソイツの全てを消し飛ばし輝光導石になる予定だった。


しかし、俺はこのたった十数分で忘れていた。


奴には、とっておきの遠距離攻撃があることに。














「ギギギィ......ッギョォォァアァァアァアアアアアアアアアアアアォォォオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

















気が付いたら、目の前に雲が見えた。


あまりにも青すぎる視界。


白い雲。


燦燦と眩しい太陽。


どう考えても、何も分からない。


...?


どうなってんだ?


何で、こうなった。


理解が追いつかない。


が、とりあえず分かる事がある。


かなり高い所まで飛ばされてしまったようだ。


つまり、主砲を撃って撃破していた筈の俺の巨体は天高く打ち上げられてしまった。


仮にこの後戦闘が継続できたとしても間違いなくその後遺症である副作用で俺はお陀仏になってしまう。


それを回避しなければならない。


.........あの野郎、そういえばこんな技持っていやがったな。


くっそ、分かっていた筈なのに喰らっちまった。


このままじゃ俺だけじゃなくみんなも死ぬ。


どうにかしなければ。


先ずは、絶賛落ち始めている俺を何とかしなければ。


あと......確認しただけでも1分程度しか時間が無い。


ジェット噴射を使っても1分半が限度だ。


きつすぎる。


プログラムを記述するモードにはもうしてあるが、一向にいい案が思いつかない。


そりゃそうだ。


普通、空から落ちる奴はプログラムで助かろうなんて思わないからな。


道具の代わりになるようなもんも無.........


そう思いかけて、思い出した。


前回の時のヒヨコ野郎から奪ったエネルギー、まだ少し残ってたんだよな。


あれを使えないだろうか。


と、そこに突如とんでもない爆風が吹き飛んでくる。


また飛ばされかねない暴風に何事かと目を凝らす。


その正体は、先ほどの異偶の咆哮だった。


あの恐竜野郎、連発できんのかよ!?


ズルい上にコストパフォーマンスまでいいとかざけんな。


仕方なく残ったエネルギーで再びバリアを起動、爆風に万が一当たっても耐えれるよう構えつつ落ちる。


このままじゃマジでヤバい。俺、死ぬかも。


とそこでふと思い出した。


それは、()()()()()()()()()()()()()()














アイツは、変な奴だった。


何て言うか、色々なことを知り過ぎてるやつだった。


ま、本の虫だったし、PCの前で陣取っているような奴だったからなんだろうが。


アイツは、その日もまたPCの前で気怠げな顔でこちらを見つめながら言ったのだ。


「楼汰さ、死ぬことって考えたことある?」


ーーーは?急に何言ってんだよ。


「ははは、ま、そういう反応になるよね。」


アイツはああいって笑っていたが、ひょっとするとあの時も......。


いや、今はそんな事はどうでもいい。


アイツが言っていたのはこんな感じの事だった。


もし、空から叩き落されたとき、正直子供かプロのスカイダイバーでもない限り、生き残るのは不可能に近い。


だが、生存率を高める事なら出来る。


出来る限りの緊張を持ちながら体全体を伸ばし、それこそスカイダイビングのように両手両足を伸ばして浮いておく事が重要らしい。


そして、その後地面に激突するってのが分かってきた段階で膝を抱え、なるべく丸まって喰らうようにした方がいいらしい。


そらそうか。すべて無くすよりかはどこかだけやられた方が生存率は上がる。


とはいえな気はするが、思い出してしまったのだ。


今は亡き、古き(アイツ)を。


俺は信じてみることにした。


アイツは俺がそこへ行くことを許しちゃくれない。


きっと俺はまだ死ねないし死なない。


ならば、少しでも死なないようにするまでだ。


俺はバリアを自分の前に出し、その上で膝を抱えた。


そして、目を瞑る。























「楼汰様!!!!!」























何処かで、知っている声が響いていた。

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