第22話 退院
今回は短いかもです。
あと、明日以降からまた新たな展開が始まります。
少しずつ難しくなっていきますが、まずは0章を終わらせるためだと思って頑張って読んでください。
私も頑張ります。
その後も俺は治療してもらいつつ会社に連絡も取りつつ休憩した。
どうやら自分では気づかなかっただけでかなり疲労もしていたらしい。
確かに疲れてはいたが、ここまで弱っているとは思っていなかった。
ぐっすり寝て、栄養を取って時間をかけ、遂に明日が退院日となった。
彼女はその間、俺の部屋を掃除したり来た管理人さんに賃料を待ってもらうよう頼んだり色々買いに行ったりしてくれたらしい。
なんかいいな、こういうのって。
親が亡くなり、周りで知っていた人らも死に、忘れていた思いだった。
俺は、なんだかんだで人を捨てきれないらしい。
隊員の準備を済ませ、後は明日いつものルーティンをしたら晴れて退院だ。
「おめでとうございます!楼汰様。」
カーㇴはそう言って笑った。
結局、俺は検査でも特に異常はなく、まだ皮がひりひりするくらいで他は特に何もなかったため退院が許可された。
薬を貰い、帰る支度をした俺が病院を出るとそこにカーㇴが居た、という訳だ。
「ありがとな、いろいろと。俺がいない間色々担当してくれてたわけだろ?」
「いえ、これくらいはお安い御用です。早く、楼汰様に良くなって頂きたかったので。」
「そっか。さんきゅーな。」
さて、帰るか。
帰ってきて、最初に驚いたのは整理整頓だ。
俺の部屋が、驚くほど綺麗になっている。
色々と忙しくてなあなあになっていた部屋を、いつかやろういつかやろうと放置していた結果それなりに汚くなってしまったいた。
だが、それを彼女は片づけ、そして細々としたモノなどを一か所に纏め分かりやすくしてくれていた。
「す...凄いな。俺んちじゃないみたいだ。」
「申し訳ありません。つい、気になってしまい。ご迷惑でしたらお戻しします。」
「いや、むしろありがたいよ。こんな我が家が綺麗になるなんて。.........え、戻せるの?」
そんなこんなで我が家に戻ってきた俺は、諸々の処理を終わらせた。
さて、明日から仕事か。
色んな意味で肩が重いが、仕方あるまい。
精々迷惑をかけた分、しっかりとやらなければ。
その後彼女と夕飯を食べ、風呂に入って寝た。
ベッドの中で、今日まであったことを思い出す。
色々あったけど、やっぱ何もない日常が一番いいのかもな。
そんなことを想った。
翌日、会社に行くことになったのでカーㇴに説明。
「俺がいない間はテキトーになんかしといて。ゲームとかやってもいいからさ。無理に仕事を見つけなくてもいいよ。あと、なんかあったら連絡して。」
「わかりました。」
彼女はキラキラした目でこちらを見て返事する。
「あと、俺がいない間に知らない誰かが来たらスルーでいいからね。今のご時世危ないから。」
「ええ、畏まりました。」
彼女の目からキラキラが消えたが、まだ笑顔で返事する。
...何故だ?
「あっ、あともし外出するんなら知らない人には着いてっちゃ駄目だからな!あと危なくなったらすぐ100当番だ。いいな?!」
「あ、あの楼汰様...。私の事、どれくらいだと思っているんですか...?大丈夫です。」
え?
どれくらいって、どう見ても中学生。
いや、もっと下かも...
「...15歳くらい...か......?」
「...やはり、それくらいに見えていたんですね......。私は確かに背は低いし身体は幼いですが、もう17です。れっきとした大人です。」
「子供じゃん。」
「あっ、楼汰様。それは失礼ですっ!酷いですっ!!容姿で判断するとその後後悔しますよっ!!!」
「いや、容姿じゃなくて年齢だよ。17はまだ子供だよ。この世界じゃ殆ど学生だぞ。」
「......え?いや、働き始める年齢では??」
「江戸時代?江戸時代あたりにいる?」
「エド?そのエドというのは分かりませんが、少なくともそんなに西暦も離れてはいない筈ですよ!」
「そうなのか。そりゃすまん。俺らの世界では、高校生とかは精々バイトが出来るくらいで仕事は基本やらないんだ。起業でもしない限り。」
「そうなのですか?ですが、しっかりと反省なさってください。私は楼汰様の事を慕っておりますのでこの程度で済みますがもし他のレディにこんな事を言ったら怒られてしまいますよ。」
え?そんなに?
というか、普段あんだけ低姿勢なカーㇴが珍しく半ギレだ。
ここは素直に謝ろう。まさか、容姿が地雷だったとは。
というか、大人に見られたい年ごろなのだろう。
これは、完全に俺が悪い。
女子の前では、年齢の話は上だろうと下だろうとご法度なのだ。
「いや、本当にすまない。俺らの世界との事情をつい混ぜてしまって。」
「...ここは、楼汰様の顔をお立てしますが次は無いですからね...。」
「ひぇっ...。は、はいですカーㇴ様ぁ...」
ほほほ、本気で怒ってない???
俺、清々しい気分だったのにここからは怯えた気持ちで行かなきゃいけないの???
「それでは、行ってらっしゃいませ」
何だか、彼女が逞しくなってる気がする。
嬉しい反面、なんだか寂しいわアタシ。
親心ってこんなのなんだろうか。
車を走らせ、無事職場に着いた。
時間は始業10分前。ちょうどいい時間だ。
さて、今日からまたやるかな。
そう思って扉を開けると...。




