【side episode】 カーㇴの記憶 ~はじまり~ 前編
今回は前編・後編で分けたカーㇴ視点の回となります。
この回を含めず今日は3回投稿致しますので気長にお待ちください。
こんにちは。皆様。
私は、観測者A-101のリーダー・カーㇴと申します。
本日は、私が出会った零式・対異偶戦闘用機動兵【リーパー】の搭乗者であり私が同居させていただくお家の主でもある岩動 楼汰様、そしてその楼汰様に会わねばならなくなった事件に関してお話させて頂きたいです。
私にとって、この世界は特別なものです。
理由は、観測者としての初仕事を任されたのがこの世界だからです。
だから、この世界のことはかなり見てきました。
と言っても、見てきたのは物事や行動を起こした人間だけでその他大勢の人間や物事はファイルに書き込まれてみる事も無かったのですけどね。
しかし、とある事件がもとで大変なことが起きてしまいました。
IFRTを何者かが破壊し、他の世界を見ることが叶わなくなってしまったのです。
しかもそれだけではなく、IFRTの世界に干渉する力が暴走し、様々な異世界の怪物・通称異偶が私たちA-101の世界を埋め尽くしたのです。
私の同僚や仲間もたくさん殺されました。
かなり絶望したと思います。
しかし、そこに一筋の希望が舞い降りました。
それが【リーパー】だったのです。
私たちにとってそれは微かな光でした。
1人の研究員の発案で生まれたその計画はあっという間に実行され、すぐ完成まで漕ぎつけました。
しかし、ここの誰も思わぬまさかの不備が見つかるとは思いませんでした。
データが漏れ、異偶が現れた際近くのデータベースやデータの保管庫が壊されました。
そこにあった中の一つのデータがリーパーのプログラムに取り込まれ、勝手に適合者として認識されてしまったのです。
その適合者の名こそ我らが主「岩動 楼汰」。
他のみんなは今度こそ諦観していましたが、私だけは違いました。
どうにかして、その岩動という人を見つけ、合流してこの世界を救ってもらおうと。
しかし、それと同時に疑問が生まれました。
何故、彼のデータだけそこにあったのでしょうか?
私たちは監視元の世界のデータは一つにまとめ、管理しています。
しかし、元々そこにあったのは異偶になってしまった異世界の化け物たちのデータのみでした。
監視中の世界の会議で使っていたのです。
会議をやっていた時代、あそこに、岩動 楼汰様のデータは存在しませんでした。
しかし、混じっていた。
一体、何故だったのかは分かりません。
誰もそんなことを気にしている場合ではなかったからです。
適合者が私の初仕事であるS-504の世界にいるとは思いませんでしたが、何たる好都合かと思いました。
しかし、残念なことに現在IFRT無き我々では他の世界に行くどころか監視することすら不完全な状態で、とてもエネルギーは足りませんでした。
ですが、なんと他のところにあるIFRTも破壊され、その北や南、西部門のエネルギーも使えば何とか行くことが出来ると知ったのです。
今思えば、何とか行けるレベルであれば帰れるわけないだろうというのは想像つく話なのですが、当時の私には思いつかず...。
結局、エネルギーのかからない、最も軽い私が行くことになりました。
え?何でエネルギーがかからないかって?
そんなの、別にどうでもいいじゃないですか。私が軽かっただけですよ(笑)...。
IFRTを暴走させたのが誰なのかは未だに分かっては居ませんが、兎にも角にもまずはあの世界へ向かうのが最大目標でした。
私はギリギリの状況で、仲間たちに逃してもらい旅立ちました。
途中私しか乗っていないリーパーに対し、光線が撃たれるなどの攻撃がありました。
あれもきっと、邪魔を仕掛ける敵と異偶の攻撃だったのでしょう。
私も使用することこそ出来ませんが、パスワードを発声することで武器なら使えます。
レーザーガンで何とか耐え忍び、異空間転移システムから脱出しました。
そしてこの世界に辿りついたのです。
更にそれから1時間後、私はついに見つけました。
私たちの世界とこの世界を救う英雄様を。
ひとまず、前編でした。
何故、という情報が割と出てきた感じがしますね。




