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適合者はこの俺!!!!  作者: こしあん大福
第0章 漆黒の守護者
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第12話 力

今回の話は人によっては若干キツイ描写があるかもです。ご注意を。

あと、GWになる3日から6日までは一日2回以上投稿致します。

是非、この機会にお楽しみください。

すると突如、とんでもない爆音と同時にガラスの扉や外から見えるようなウィンドウが吹き飛び、近くにいた客が巻き添えを食らう。


余りの衝撃に思わず目を閉じる人、腕を前で組んで自分や家族を守ろうとする人など様々だ。


思わず、俺も身構えた。


周りからは恐慌の声と怒号が入り混じったかのような声が聞こえ、人々が逃げ出す。


あっという間に俺の周りにも人混みが出来、人々は我先にと逃げ出そうとする。


それを店員やスタッフが必死で呼びかけていた。


俺もとりあえずカーㇴと合流し、異偶ならば戦う他ないと思っていた時。




「ゲッゥオウオア樹dゲラララrrxtげっぎえjぎじょgjgァアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」




何だ今のは。


この世のものとは思えない叫び声だった。


そしてその叫びはまるで、今からここが戦場(おもちゃ)になるとでも言いたげな声色をしていた。


より必死で逃げ出そうとする人々。


俺は逆方向へ向かい、ひとまず異偶を見る為駆け出す。


カーㇴは賢いので、きっと俺がいなくともやれるだろう。


今は、俺はすぐ向かうべきだ。


周りの人々の雪崩のような渋滞に押され、後退する店員の後ろを通過した時、


「お客様!?? そちらは、床にガラス等飛び散っていますので大変危険です!!!今すぐお戻りください!!!!」


などと呼びかけてくる。


悪いが、今は話している時間はない。


そこを駆け抜け、エスカレーターを駆け上る。


エレベーターは動いているようだったが、ちんたらやっている場合ではない。


階段を使い、屋上に上がる。


「...はぁ、はぁ...くっそ、休みだってのに走らせやがって」


思わず悪態を吐く。それくらいしたっていいだろう。


汗をぬぐい、顔を上げたそこには凄惨な光景が広がっていた。












ショッピングモールの駐車場に置いてあった車は散乱し、あちこち焦げた車や一部が無い車、挙句地面が凹み、そこに車が埋まってしまっているエリアまである。


そして、その付近の小さな店や会社は悉く破壊され、町は崩壊しかけていた。


その中心には、緑の爛れた鶏冠と紫の頬袋、そして危険信号のような黄色の羽を持つ緑目の鶏のようなバケモンが立っていた。


ソイツはまるで子供に掘り返されたミミズのように半分埋まり出られない人間(えもの)を容赦なく啄んでいた。


もう既に半身しか残っていない遺体や生首も散乱しており、かなりキツイ。


昼飯を食っていたら思いっきり吐いている所だ。


身体のデカさは大体30mくらい、目がギョロっとしており嫌な臭いを放っている。


ソイツは再び叫ぶと、驚きの行動を見せた。




「おいおいおいおい!、アイツ鶏だよなぁ?!何で、何で!!!」


ソイツは羽を使い、飛翔していた。


鶏は空を飛ばない筈だ。鶏に似ているだけの異偶とはいえ、流石にそれはズルだろ。


そしてソイツは前回のGに似たアイツ同様、逃げられなくなった者ばかりを襲い喰らっていた。


その瞳は嗤い、嘴は自身の優位性をわかっている。


流石に、二度も見れば怒りは抑えられる。


だが、それはそれだ。やはりコイツらは殺すべきだ。


そう思い、リーパー搭乗の為のパスワードを口にしようとする。


しかし、口が開かない。


開かないというよりかは、心が拒否しているのだ。


思わず、胸に触れる。


心臓の音は早まり、口が一層開かなくなる。


あまりにも滑稽で、あまりにも醜いとつくづく思う。


あれだけカーㇴに心配させないようにと謝り、迷わないといったところで所詮は言葉。


言葉なのだ。


想いとは裏腹に、本能は戦闘を回避しようと必死だ。


汗が頬を伝い、背筋が冷える。


どうしようかと、体が震えた。


だが、その時。


あの異偶の鶏が御馳走と言わんばかりに叫んだあと、一人の少女目掛けて嘴を伸ばす。


俺は、ふと思い出した。


そもそも俺は、何故リーパーに乗りたくないと言ったのか。


それは、アイツのように目の前で死んで行ってしまうやつを見たくなかったからだ。


でもあれは、あの事件は()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()かもしれない。


だが今は確実に少女に命の危機が迫っている。


ましてや、彼女はもう動けない。


動けるのは、俺一人。


そして、俺は迷わないと誓ったのだ。自分の希望になると言ってくれた少女の前で。


ここで全てを投げ出すのは簡単だ。しかしそれをしてしまった時、俺は後悔するだろう。


アイツの時と違い守れる力があるのに、何もせず見捨てるのかと。


少女は完全に怯えた目をしていた。


あれは、完全に勝機を失った一つの命の目だった。


その瞳が、偶然にも俺の瞳に映る。


()()()()()()()




















俺は、叫んだ。














【漆ッ黒の死神よ、夜を穿てぇっ!リィアラァイズゥゥ...リィィイイッパァァアアアアアアア!!!!!!!」
















今、壊れ行く町に、黒鉄の巨人が現れた。

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