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適合者はこの俺!!!!  作者: こしあん大福
第1章 真紅の雨
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第108話 奇偶

先週から今日にかけて忙しくてですね...。

とてもじゃないですが社会一年目のワタクシに出す仕事じゃありませんよ全く。

という事で愚痴でした。

本編、どうぞ。

救うとは言ったものの、実際どう魅羽を引っ張り出そうかは決まっていない。


そもそもこの状態が何なのかすらわかってはいないんだ。


一つだけ分かるのは魅羽自体はこれを望んでいないって事だ。


と、スピーカーが近くにある訳でも無いのに鮮明に声が聞こえた。


「............イタイ...............。」


この声は、小さいが魅羽のものだ。


間違いない。


弱々しく響く声の正体を察し、思わず木となった彼女を見上げる。


「.........み、魅羽......。」


身体に限界を感じ倒れていた稔が、再び妹のためにと立ち上がった。


「..............................イタイヨゥ.....................」


再び声を発した。


この姿になるにあたってどんな苦痛があるのかは体験していない俺たちには分からないが、この声と内容から大体は察せる。


察せてしまう。


痛みを感じ、声を挙げながら泣く魅羽の姿が詳細に浮かび心が痛む。


俺でこれなんだ、魅羽の肉親である稔からすれば地獄だろう。


現に限界の身体に鞭打ち立ち上がろうとしていた。


「......待ってろ、魅羽。...僕が、僕が絶対に助けてやるからな......!」


ボロボロで、あちこちに擦った傷が見受けられる少年はそれでも立ち上がる。


妹がそんな姿になっていて、耐えられるはずが無いのだった。


「木になったというのは、やはり種だからなんでしょうか?...彼女の痛みは、自身が変形する事とエネルギーを吸われている事、のような気がします...。どちらにせよ、早く助けてあげなければ可哀想です。」


そうだよな。


カーㇴとて、きっと何かできる事があればやっている筈だ。


それをこうやって話にまとめて出してくるんだから、異世界の人間でも見た事のない状態ってこったな。


「しかし、顔はもう確認できないくらい高くなったってのに、声は鮮明に聞こえるな。これも能力の一つなのか?...いくら周りがある程度静かだからって、限度はあるぞ。」


「その可能性が高そうですね...。ですが、不気味なくらい声以外は聞こえません。恐らく音が遮断されているのではないでしょうか?」


「音の遮断、か。一体何のためにそんな事をするんだ?種を植えこまれた人の話し声を聞けるようにする為か?......我ながら悪趣味だったな。すまん。」


「ですが、否定は出来ませんよ。自分たちの目的の為ならば別世界の人々が死んでも気にしないのがデスペラード、そしてその頂点に立つあのお方という組織ですから。」


まぁ、な。


正直に言えばきっとそうなんだろうと思う。


アイツらは、少なくともダリア、トァネミ、スィゲロはそういう奴らだった。


デーヴィは例外だろうが、アイツもいくら人が居なかったからって後ろに見えていた街を木端微塵にした。


全員何かしらのネジが飛んでいる奴らだ。


そういう異常すぎる能力を盛り込んでいてもおかしくはない。


「......オニイチャン............イタイ、イタイ...!イタイッ.........!!」


突如、魅羽の声が強くなり始めた。


まるで活性化とでも言わんばかりに、先ほどまで声以外は通っていなかった木が揺らぎ始めた。


声以外にも音が聞こえる。


それは木々のしなる音のような響き。


それが魅羽の木から聞こえる。


これは成長痛のようなものなんだろう。


現に、これが鳴るたびに魅羽は苦痛に声を歪ませている。


身体が木に変わっていく痛みに耐えられず、声を出しているんだ。


植物とは違う生き物である人間が木になるというのはどうにも信じがたい事だが、こうして目の前に起こっている以上否定できない。


魅羽はまさに今、生き物だった筈の身体をどんどん動かず人間とはそもそものつくりが違う木に変えられて苦しんでいるようだ。


助けたいのだが、何をどうすればいいのか分からない。


適切な対処法があるのか。


リーパーとなって切断して助ければいいのか。


或いは、もはや手立ては無いのか。


選択肢を選ぶプロでも何でもない俺には、どれが正解でどれが間違いなのかを判断する術は無い。


だが迷ってばかりはいられない。


こうしている間にも、どんどん救える可能性が減っている事もありえるのだから。


「...もう、分からない以上やれる事をやるしかありません。まずは、私から...。」


カーㇴはそう言い、何やら心に祈り出した。


「.........私は出来損ないの巫女です。あの時、能力を使いたかった場面で使う事が出来なかった...。どういう仕組みなのかすらわかっていません。ですが、A-101の巫女を受け継いだ者としてやらねばこの二つ名が廃れてしまいます。彼女をあの場で救えなかった私が巫女を名乗る資格などありません。......ですがせめて、彼女だけでもお救いください......。どうか......お力をお貸しください...。」


そう言えばそうだったな。


デスペラードからはカーㇴは出来損ないの巫女だったらしい。


イマイチその括りが分からないが、兎に角そういう事らしいんだ。


確かに、言ってしまえば先ほどの状態で使えれば勿論良かったんだ。


でも、彼女が発動条件を分かっていない以上それを責めるなんて出来ない。


何より、彼女自身が誰よりも自分の不甲斐なさを感じて、自分を責めているんだ。


その彼女が、真面目さ故に遂に自分のその巫女という役を擲ってでも救おうと誓った。


これは、逆にならなければおかしいと思った。


ここまで捧げようとした人も中々居ないだろう。


自身とはほぼ関わりのないはずだった人間を救おうと動ける人間に、神が答えなければどうしようも無い。


報われない世界だと諦めるしかないんだろう。


だからこそ、カーㇴのその姿勢に対し返答がどうなるのかは気になった。


〈聖なる巫女の聖光よ。全てを治癒し、全てを空へ放て!銀色の救世(シルバーセイヴ)


その言葉をカーㇴは宣言する。


カーㇴは、前回もそうだったが使えると思わないと使えないようでそのキーワード自体を忘れてしまうようだ。


だから、神に返答が得られたのだろう。


カーㇴの身体に白銀の光があふれ出し、そのまま腕に集約されていく。


光は止まる事なく全て腕に集まり、紛れもない輝きを示している。


それをカーㇴは左腕で魅羽へと放った。


「.........オネエチャン.........ダメ..................。」


が、魅羽は何故かそのような言葉を発した。


この時点で気づくべきだった事だが、俺はすっかり失念していた。


ユウから聞いた名前の「()偶」。


これは、()偶と一文字違いだなんて思っていた。


そう、言葉は似ているのだ。


似ているという事はどういう事なのか。


その答えは、すぐに訪れた。


カーㇴの放った白銀のエネルギーが魅羽が居ると思われる場所に届くその前。


その時点で、魅羽の身体からは何本かの蔦が出ていた。


蔦はそのまま鞭のようにしなると、なんとカーㇴのエネルギーをかき消した。


「!?」


と驚くカーㇴを他所に、そのままカーㇴへと向かう。


「...なっ、何だアレ!クソッ、おい!!カーㇴ!!!避けろぉっ!!!」


叫ぶも間に合わず、カーㇴはモロに鞭となった蔦を肉体に直撃され飛ばされた。


そのまま勢いよく近くの地面に叩き落され、動かなくなった。


「カーㇴッ!!!!!!!!!!」


慌てて走り、カーㇴの元まで行くと気絶しているだけの様だった。


と言っても状況は芳しくなくなった。


しかもカーㇴの顔や腕などには傷もあり、とてもじゃないが生身で喰らえば地獄のダメージだ。


まだ蔦が一、二回当たっただけで良かったのかもしれない。


カーㇴのあの力、宣言的に予想するのなら恐らく治癒の能力だろう。


それで救助しようとしたわけだ。


だが、それを防がれてしまった。


痛いと言ったり、ダメと止めようとしたりと本来であればカーㇴのあの能力を受けても止めはしなかったであろう魅羽。


それをわざわざ邪魔したという事は、既にあの身体の自我は別になっているという事だ。


魅羽が操作出来るのが何処かまでは分からないが、少なくともそこまで多くは無いだろう。


なんとか意識と口だけは未だ本物の魅羽がやっているようだが、それすら乗っ取られる可能性もある。


俺たちが悩んでいる間に、魅羽の身体の制御を木の方にとられてしまったようだ。


これはますますマズくなった。


しかも、下手に止めようとすれば痛すぎる反撃を喰らう。


どうしようもないような気がする。


すると、魅羽が嘆いた。


「オニイチャン.........。イタイ.........!!!」


あまりの痛みにのたうち回っていると思われる魅羽。


枝や葉が揺れ、じたばたと木自体が蠢く。


枝はどんどんと伸びていき、葉は嘆くたびに枯れて落ちていく。


お兄ちゃんと呼ばれた事に奮起した稔は立ち上がったまま少しずつ歩みを進める。


その時、まるで亀裂でも入ったかのように魅羽の木の身体からメキメキと言った音が響いた。


それが鳴ったと同時に、絶叫が響いた。


「イタイ......イタァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアイ!!!!!!!!!!!!!!」


あまりの痛みか、或いはもう既に意識すら乗っ取られてきているのかは分からないが魅羽はそのまま蔓や蔦を振り回し始めた。


当然のように俺らの周りの枝や根も襲い掛かってくる。


俺だけならまだ大丈夫だったかもしれないが、進み始めた稔が前に居た。


それを見て、守らなければと思った。


気が付けば稔を抱えたまま走り出していた。


稔は抱えられながら俺に抗議してきた。


「何するんだよ!!!!あのまま、あのままいればひょっとしたら魅羽を助けられたかもしれないのに!!」


「そうかもしれない!だが、そうじゃない可能性の方がずっと高い...。魅羽だって、実の兄を自分の手で殺したくは無いはずだ。あの場に居るのは悪手だ。」


前からも横からも来る蔦を躱し、何とか走って近くの民家の裏に隠れる。


このまま逃げ続けるのは不可能だ。


かといってリーパーとなっても傷つけたくはない。


俺は、どうしたらいいんだ?


悩んでいる暇など無く、また地面が膨らむ。


避けようと稔を抱えるも、稔が居ない。


ふと見れば稔は魅羽の方へと行こうとしていた。


「何してんだ!?今行っても意味は無い!」


「それでも......僕は救いたいんだ!!妹なんだから!!!」


おいおい、聞けって。


さっきも言ったと思うが、今助けようと向かってもこちらが不利になるだけだ。


意味は無い。


今は逃げて隙を窺うべきなんだ。


そうこうしているうちに叫び声が上がった。


声の先を見ると、ユウだった。


が、彼は何やら苦しそうに藻掻いている。


見れば彼の身体には蔦が突き刺さっていた。


どう見ても手遅れだった。


血が垂れ、地面を汚す。


「がはぁっ......!あぁぁッ!!??クソっ、クソクソ!!!......はぁっはぁっ、いっつぇえ......あぐぅうあああ!!!」


腹を尖った蔦が貫いていて、即死じゃなかったことに驚く。


生命力が高いのか、単にしぶといのか。


「いっ、痛ぇ......。た、頼む、助けてくれっ!!こ、これを抜いてくれりょお......っ!?あがぁっ、いってえ!!!」


こちらに気づくと声を必死に上げて懇願してくるが、蔦が更に動き彼の肉体を蹂躙する。


「......助けてやる義理なんてない。何度も言うが、俺はヒーローじゃないからな。」


「そんなっ!?た、頼む!!はぁっ、はっ、悪か、悪かったって...だ、だだだだからた、頼む......いっ!?.........い、痛いんだ......助け、助けて......。」


それを見た稔はにこりともせず言う。


「貴方が、やった事が帰ってきたんです。...我慢してください。」


「こ、こんなに痛いなんてっ!?知らなかったんだ!!...頼む、何でもこの後言う事聞く!!!...あがっ!?だ、誰でもいい!!早く助けてくれ!!!」


「僕は助けない。貴方みたいな人間なんて、いなければいい。」


「...た、頼むぅ!!そ、そうだ!!!い、妹の治し方を教えてやる!!!だっ、だからぁっ!!」


「......今更そんな嘘でなんとかなるとでも?それに、仮に知っていたとして何で上からなんですか?」


「うそ、嘘じゃない!ほ、本当だ!...だから、だからこれを早く抜けよ!!」


「...信じられません。少なくとも、妹を救うのは僕の役目。貴方にそもそも協力もさせませんから。」


「しょ、贖罪の気持ちはあるんだっ!!!......ふぅ、ふぅううう......。頼むよ...いてぇんだ......。」


稔は悩んでいた。


それもそうだろう。


いくら妹をこんな目に合わせた奴とはいえ、死にそうな人間。


ただでさえそういったトラウマのある稔にとっては助けそうになるだろう。


しかも、妹を治す方法を知ると言う。


勿論口から出まかせだろうが、100%知らないなんて言い切れないのがな。


ひょっとしたらトァネミから聞いているかもしれない、いやむしろここで助けなければ魅羽も巻添えになるのでは?という疑念が彼を動かしているのだろう。


だが残念なことに、稔が悩んでいる隣で痛みに喘ぐユウは笑みを浮かべていた。


脂汗を垂らし、腹からは血を流しつつも余裕のありげな...。


だから俺は言った。


「分かった。助けてやる。その代わり、今すぐそれを言え。」


「なっ...。下に見やがって!俺は、俺を殺したらアイツも助からんぞ!」


「でもな、ここで助けたら逃げるだけ逃げて結局言わないをやる気だろお前。すぐわかるわ。」


「...しねえよ。そんな事は。」


「分からないからな、こっちは。だから担保として情報を寄こせって言ってるんだ。」


「ちっ、後悔するぞ!早く助けろ!!!じゃなけりゃ妹は死ぬ!!」


「あのな、お前が優位のつもりなのは何なんだ?言っとくが、その傷じゃまさに今応急処置をして生存率5%くらいだぞ?それにその蔦を引き抜くのだって多分難しい。お前、死の一歩手前にいる癖に何調子乗ってんだ。死ぬぞ。」


「!?......そんな、そんなそんなそんな!!!!俺は、俺はこの世界だけ消えてしまえば良かったんだ!!!俺は、オレはァ!!!!死にたくなんて無い!!!!クソ、クソクソクソクソ!!!!!!!!何でだ!?んでこうなる!!?クソぉっ、クソッ.........げほっげほっ、ごぼぁっ!!!!!」


叫びつつ嘆くユウだったが、その後血を吐きながら倒れた。


もう、あれはダメだろう。


助けようにも助けられない。


「すぅううっ、すぅうううっ、な、なんでぇえ、お、おれはぁああああ、たすから、ない?おれ、は、しぬ?どうし、どう、して、、」


息を必死でしながら、何故と理由を聞きつつこの世を去った。


あまりにも惨めな息の引き取り方だった。


それを黙って見つめていた稔はつぶやく。


「...自業自得だ。お前は、魅羽を破滅させ、自分をも破滅させた。助からないじゃない、最初から助けられる場所に居なかったんだよ。」


もう反論すらしないユウの死体に背を向け、稔を見る。


と、先ほどユウを貫いた蔦が稔に向く。


まずい、このままじゃ稔も行かれる。


そう思った俺は咄嗟に宣言せざるを得なかった。


あの死神(リーパー)の名前を。















気づけば俺の視界は黒く染まり、そして視線も高くなっていた。


稔は驚いたようにこちらを見上げ、そして辺りを見回す。


かなりの量の蔦に囲まれてしまったようだ。


流石にこの量を避けるのはキツイ。


俺だけならまだしも、ボロボロになった稔では1、2本躱しておしまいだ。


こうなったら、やるしかない。


魅羽には悪いが少しだけ抑えてくれ。


俺が責任を被る。


だから、ここは斬る。


蔦や蔓が一斉に俺たちを狙う。


レーザーブレードを射出しすぐに切り裂く。


狙ってくる蔦を切り、蔓を掴んで引きちぎる。


きりがないが、かといって打開策も思いつかない。


とりあえず隙を見て稔には脱出してもらった。


今この場には俺しかいない。


だったら!


力を1割分コレクトし、一気に周りの蔦を切り裂いた。


これで大分邪魔な蔦は減った。


すぐにジェット噴射で宙へ舞い、大木となった魅羽へと向かう。


と、蔦が見てわかるくらい向かってくる。


これは、多いな。


流石に多いがやるしかない。


向かってくる蔦をなんとか切っていると、突然機体が傾く。


何事かと目を凝らせば、大木から伸びた蔦が俺の後ろを回り脚を掴んでいた。


魅羽の言い方といい、恐らくこの大木はまた別の思考で動いているんだろう。


そしてその感覚を魅羽が感じて俺たちに警告してくれている。


そういう事だったのかと理解しつつ脚に絡みつく蔦を切る。


後ろにも警戒しなければいけないのか。


だったら、あまり使いたくないがこっちよりはあっちの方が最適だろう。


やるか。








【真紅の死神よ。(あけ)を辿れ......。REALIZE REAPER BLOODY!!】








ひっさしぶりの登場で、俺様も喜んじまうぜ。


なんつーか最近は俺様にとって相性の悪い敵ばっかだったからなァ。


ようやくまともに戦えそうか、なんて思ってたらまさかの嬢ちゃんとはなァ。


これはまたまともに戦えねえぜ。


だが、回避は任せろよ。


俺様の感覚機敏がありゃこんなもんちょちょいのちょいだ。


この愛鎌を使って文字通り草刈りしてやるよ。


エネルギーが滾る鎌を振り、周りから来る蔦や蔓を一網打尽にした。


そしてジェットで向かう。


ある程度近づくと、先ほどは見えなかった嬢ちゃんの顔が見えてくる。


その顔は、あまりにも壮絶だった。


まず、魅羽の顔は木の脈のようなものが浮かび上がっていた。


見る人が見れば卒倒しそうな絵面だ。


顔の側面や上に血管のようなものが浮き出ている。


首にもどうやらびっしりだ。


樹状になった管が青いエネルギーを木全体に運んでいた。


あれが地面から吸い出したエネルギーの中継地点って訳だなァ。


つまりぃ、あれをやっちまえば木は消せるっつーわけか。


だが、少なくともそれをすりゃぁ嬢ちゃんはお陀仏だろうな。


この作戦は無しだな、他にやれる事を探した方が良さそうだ。


「アァアアアアアアアア.........ドウシテ、ドウシテキテシマウノ!?............イタイノ、ワカッテルノニ!!!」


絶叫しながら俺様を睨む嬢ちゃん。


どうも、あれで遠ざけようとしてくれているらしい。


心遣いが染みるぜ。


だが、一方で木の意識は俺様を確実に仕留めたいらしい。


どんどん近づくにつれ蔦や蔓は増えていく。


面倒だな、一気に片づけてえ。


いっちょ必殺技でも行っとくか。


なーんて思っていた矢先、不意に感覚機敏が物凄い警鐘を鳴らした。


これはマズいと本能が感じ、思わずそこから逆ジェットで離れる。


一体、何が起きるっつーんだよ。


と待っていると、大木の枝に着いていた葉が何やら輝き始める。


メタリックになっていきラメも入っているみてえだ。


随分綺麗だな、流石に女児って訳か?


いやねーななんて思っていると、突然その葉が俺目掛け一斉に襲い来る。


よく見りゃ葉はギザギザしているし、メタリックは恐らく金属って訳だ。


ありゃつまり、刃物のガトリングだ。


しかもギザギザでただでは殺してくれなさそうだぜ。


これを躱せってのか。


へへ、面白くなってきたな。


いいぜ、嬢ちゃんを助ける前にまずは余興を演じてやる!!

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