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適合者はこの俺!!!!  作者: こしあん大福
第1章 真紅の雨
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第107話 種

本日二話目です。

実質的には1話目ですが、一応二話目です。

久しぶりの連続投稿ですね。

土下座しろと命令された。


奴は本気らしい。


「ほら、早くしろよ。じゃなけりゃこの妹が犠牲になるぜ!」


ユウは俺たちを笑いながらそう言った。


俺はそんなにプライドはない。


勿論腹が立つには立つが、命には代えられない。


カーㇴも同じなのか、こちらを見てくる。


アイコンタクトをとりつつ、そのままお互いに地面へと手を伸ばす。


そんな俺たちと同じようにアイコンタクトをとっていた稔は、驚いたような顔をしてみてきたが、すぐに前へと向き直り同じように地面に手を着いた。


そのまま頭を下げ、土下座する俺たち。


前を見れないので分からないが、カーㇴはやっている。


稔もまた、土下座しているだろう。


こうなる事は想定外だが、これで帰ってくるなら安いもんだ。


と、ユウはおかしくてたまらないと言いたげに笑った。


「はーっはっはっはっは!!!!!お前らマジかよ!!!そんなあっさりするかぁ!?ぎゃはははっ、ひひひひひっ!!!!おいおいおいおい恥とかねえのかよ!!!」


「そんなものよりも、彼女の命が先決だ。それくらいは分かるだろ?」


「......ちっ、その態度。ムカつくな。......お前らさ、悔しくないのかよ。俺にこんなにされてよぉ。ははは、恥ずかしいに決まってるよな!!!恥だよなお前ら、人間全体のよぉ!!!!俺よりゴミだってようやく理解したんだよな!!!!おい!!!!」


煽ってきた。


正直言えばすぐ立ち上がって殴りに行きたいほどムカつく。


ぶん殴りたい。


だが、そうしたら魅羽に危害が及ぶ。


我慢する他無い。


「はーっ、はーっ。腹痛ぇぜ。...ふぅ、で、それで許してもらえると思ってんの?俺がさ、どんな仕打ち受けたか知ってっか?誹謗中傷に迷惑行為、道歩けば指を指され働こうとすれば拒否される。ふざけてんのかって思うよな?俺はただ売れたかっただけなのによぉ!!!ちっ、それもこれもお前らが悪いんだよ!!ほら、謝れこのゴミども!!!」


流石にイラつくがここで謝らなきゃ魅羽の命は無いのだろう。


「悪かった。...お前の気持ちまでは考えられなかった。」


「私も、偉そうに避難所で説教してしまい申し訳なかったです。」


カーㇴも謝った。


だが、稔はまだだった。


正直、こんな奴に謝りたくないのだろう。


「...おい、お前は!?」


稔は黙っている。


「おいおい、魅羽がどうなってもいいってのかよ?」


それを聞き、稔はこう言った。


「すいませんでした。」


感情の無い、あまりにも機械的な一言だった。


すると。







ごしゃっと音が聞こえ、魅羽の声が木霊する。







「お兄ちゃんっ!!!!!!!!!」








思わず顔を上げると、稔の頭をユウが踏みつけていた。


そしてコンクリートには血が流れ、臭いが届いてきた。


カーㇴが思わず立ち上がろうとするのを制す。


アレは確かに止めたいが、今は我慢する他無い。


悪い、稔。


今は助けに行けない。


だが、必ず助ける。


「おい、調子乗ってんじゃねえぞこのクソガキがぁっ!!!!妹の方がムカつくってだけでな、お前にだって死ぬほどムカついてんだよ!!!ぶっ殺されてえのか二人纏めて!!!いい度胸してんじゃねえかよ!!!あぁ!?」


そう言いながら踏みつけている頭に力を入れて踏むユウ。


「っ!......ぐっ...ぐぁああああぁあああああああああっ......!!うぅぅぅぅぅうううううう!!!!!!」


唸りながら必死に我慢する稔に、思わず魅羽が叫ぶ。


「...!...も、もうやめて!!!お兄ちゃんに酷い事しないで!!!私、なんでも受けるから!だからもうやめて!!!」


「ちっ、何処までもムカつくなお前ら!!!また絆ごっこ始めやがって!!!クソ、ガキの癖に舐めやがってぇ!!!!」


そう言ったユウが脚を振り上げる。


アレは流石にマズい。


恐らくアレを喰らえば稔の子供の頭蓋骨などあっさり砕けてしまうだろう。


俺はもはや止めるしかなかった。


急いで起き上がり、そのまま駆け出す。


カーㇴも同じく起き上がり駆ける。


ユウはこちらを見てナイフを慌てて魅羽に刺そうとするが、魅羽がここで脚でユウのケツを蹴る。


若干体勢を崩した奴にそのまま俺は蹴りを喰らわせる。


ソイツは魅羽を抱え込んだまま吹っ飛び、背中を思いっきり地面に打ち付けた。


稔にはカーㇴが駆け寄る。


顔を見れば、恐らく鼻は折れていてデコや顎にも擦り傷があった。


だが、耐えたのだ。


涙を溜めていたが、堪えていた。


妹の為に。


ユウにファイティングポーズを向けながら追撃しようとした瞬間。


ソイツは立ち上がりつつ後ろへ下がった。


魅羽はよほど強く掴まれているのか逃げられずじたばたとする。


そのまま殴ろうとすると、ソイツはなりふり構わずナイフを魅羽の首元へと運んだ。


「おい!!!そのままここに来ればコイツは殺す!!!」


ぐっ、さっきの間に飛び込んで魅羽を回収しておけば......。


そう後悔するももはや先には立たず、こちらを睨みつけるユウがポケットから何かを取り出すのを見るしかなかった。


「...お前らで一通り遊んでからぶっ殺してやろうかと思っていたが作戦変更だ。今すぐ殺す。覚悟しろよお前ら。二度と消える事のない絶望とトラウマを植え付けてやる!!」


そう口に出したソイツの指が摘まんでいたのは、渦を巻いたような見た目をしたピンクの粒だった。


「これは、『種』らしいぞ。これを植えるとな、とんでもない力を持つバケモンが出来るってそこの奴に教えて貰ったのさ。」


種...?


ひょっとして、デーヴィが言ってた奴か?


なんでそれを...って、お前、あのトァネミから受け取ったって事か!?


バケモノ...ひょっとして異偶か?!


まずい、今すぐ止めないと。


慌てて駆け出すが、次の瞬間何もない所で腹を蹴られたような感覚があって突き飛ばされる。


痛すぎる。


誰も前には居ない筈なのに、蹴られた感覚だけは本物だった。


一体?と周りを見渡すが、誰もいる訳が無い。


「残念だったな、何も対策せずこんな事すると思ったのかよ!この種を植える時は自動で防衛してくれるバリアを張れって言われたからな。そうしてんだよ!!!」


答え合わせには感謝するが、まさかそんなものがあったなんて。


思わず拳を握り、どうする事も出来ない事に歯噛みする。


カーㇴによって応急処置を受けた稔が慌ててこちらへ来る。


「おいっ!!!!お前、魅羽に何をする気だ!!!!」


「...そうだな、とんでもなく愉快で、ワクワクする事かな?ははは、じゃなきゃこんなに笑顔にならねえだろ!!!」


そういうユウの顔はにやけていた。


「...ははは、ようやく心から楽しめるぜ。こんな、こんな俺を必要としない世界なんて消えちまえ!!!!」


そう言い切り種を摘まみながら魅羽の口へと運ぶ。


魅羽は当然否定し、思わず横を向く。


すると、ためらいもなくユウはポケットに戻していたナイフを魅羽の太腿に突き立てた。


「あっ...あぐぅうううあああああああああああああああああああっ!!!!!!!!!!!!!!!!ああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!!!!!!!!!!!!!!!!」


絶叫し捕らえられたままのたうち回る魅羽。


俺は前へと向かい手を伸ばすが、自動防衛システムで弾かれ飛ばされる。


カーㇴは、自身の手を見ながら呟いていた。


「どうして!?...どうして、出ないの?あの力......。何で?ど、どうして!?今が、今がその時なのに!」


それは自身の能力の使い方が未だに分からないカーㇴの嘆きだった。


そして稔は絶叫する魅羽を見て、目に涙を浮かべながら突っ込む。


当然吹っ飛ばされるが、諦めず何度も何度も走り出す。


「く、クソぉおおおおおおおおおっ!!!!!!開けよぉおおおおおおおおおおっ!!!!!!!魅羽ぅ、魅羽ゥうウウッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


稔のそんな様子に魅羽もまたこちらを見る。


「も、もう辞めろ!!!!!辞めてくれよ!!!!!!!!!」


「はっ、今更言った所でもう遅いんだよ。ガキがっ、舐めやがって!」


「......辞めて、ください...。土下座でも何でもします......。だから、もう魅羽に酷い事しないでください......。」


「遅ェんだよ言うのが!もう交渉は不可だ!!コイツは殺す!」


それを聞いた稔は、涙と汗と血を地面に垂らしながら立ち上がった。


そして叫びながら再度突撃する。


「うっ、うぅぅぅぅ......うがぁあああああああああああああああああああああああっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


しかし、その叫びも空しく吹っ飛ばされ、地面に手を着いた。


「はっ、悲しいねぇ兄ちゃん。じゃ、可哀想だし終わりにしてやるよ。」


そう言った奴は笑った。


「お前も、このガキも、そこのマシンの野郎も、そこのロリも、人気者になる予定だった俺の未来を狂わせて、調子づきやがって!!お前らのせいだ!!!!全部、何もかも!!!俺を裏切ったのが悪いんだ!!!ざまあみやがれ!!!!!」


その叫びは、もはや人間が話しているとは思えないくらい醜悪だった。


そしてユウは魅羽へと向き直り、こう言った。


「これ以上、傷、増やされたくないよな?楽にしてやる。解放してやるから、これ飲めよ。」


そう言って種を差し出した。


それが、一体どうなるのか分からないが少なくとも良くない事だってのはさっきの話で理解した。


だが、辞めろといって辞められやしないだろう。


カーㇴは慌てているし、稔はそれでも叫んだ。


「辞めろぉおおおおおおおっ!!!!!!!!!!飲むなぁああああああああああああああっ!!!!!!!!!!飲んじゃだめだぁあああああああああああっ!!!!!!」


その声に思わず魅羽は兄を見つめるが...。


「おい、早くしろよ。まさか、また刺されたいのか?今度はそのまだ成長すら始まってない胸でも刺してやろうか?」


その言葉に、限界だったらしい魅羽は諦めた。


最後の言葉とでも言いたげな顔を、無理やり笑顔に変え、稔に笑いかける。


「............ありがとう、大好きだよ。...ずっと。」


そして、泣きながら種を口に入れた。


「ダメだぁああああああああああああああああああああああああああっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


稔の叫びも空しく、魅羽はゴクリと喉を鳴らした。


次の瞬間。


魅羽の身体が薄く淡い緑に光った。


そのまま発光する。


そしてそのままエネルギーを放出した。


俺たちはみんな吹っ飛ばされた。


その際、俺は稔とカーㇴを掴んだがそのまま飛ばされ、道の先にあったコンビニに激突してなんとかなった。


ユウもその付近に飛ばされ、勢いよく衝突したのかフラフラしている。


痛みもあるしくらくらするが、それでも行かねばならない。


魅羽はというと、苦しみ始めていた。


痛みに喘いでいるようで、「あぁぐっ!!」とか「あぁがぁっ!?」などと獣のような声で叫んでいる。


あれは近寄るとマズそうだよな。


だが、稔は行こうとするので止めた。


「なんで邪魔すんだよ、兄ちゃん!!」


と焦ったように苛立ちを見せる稔。


「気持ちは分かるが落ち着け!」


そう言うも稔はもはやいう事など聞けない様子。


自分の家族がかかってるもんな、そりゃそうだ。


と、魅羽がぴたりと突然叫びをやめた。


恐ろしい程の静寂が襲う。


と、暗くなり始めた空のどんな星よりも光りながら、魅羽は上へと飛んでいく。


すると、急に服が伸び始めた。


いや違う、何かが出ようとしている!?


警戒しつつ見つめていると、突然服が裂けた。


何だと叫ぶ暇もなかった。


魅羽の身体は、もはや人間ではなかった。


四肢の内、腕の先である手の指先は伸び、その伸びた指は絡み合い木に変わっていく。


同じように脚も指先が伸び、木に変わっていく。


そのまま魅羽の脚自体が伸びていき、その肌も白くてまだ柔い生き物っぽさから木に変わっていく。


そのまま脚の方の指先は地面へと潜り、そして急速に太くなり始めた。


ここに居るのはマズいと直感的に感じ、慌てて稔を抱き上げカーㇴを指示し逃げる。


と、地面が隆起した。


そのまま俺たちは勢いよく跳ね飛ばされる。


転がった先で慌てて魅羽を見る。


隆起した地面からは太い根が飛び出し、それが再び近くの道路へと突き刺さる。


しかも5本だった筈の根はどんどんと数を増やしていった。


その内いくつかの根はその付近の家を突き破りどんどんと伸びていく。


俺らが走っている地面にも、何かが張ったような音がした。


急速に伸びた根はどうやらこの街一体の地面へと伸びたらしい。


そしてその内の地面から突き出ている根に異変があった。


その根が輝き始めた。


紅い血管のようなモノが浮き出ていて気持ち悪い。


その血管のようなモノに青い何かが流されていく。


その数は多く、その青い液体のようなものはどんどんと魅羽へ運ばれていく。


その魅羽は、そのままそれを吸い込んでいるようだった。


と、先ほどの太腿と同じように、肩から下が木の感触になっていった。


胴体もまた、木になっていく。


どうやら胴体部分が幹になるようだ。


そのままその幹から何本もの枝が分かれて出ていく。


同じように手の方も枝となり急速に上へと伸びていく。


あっという間に枝も増えていき、この街全体とはいかないまでもかなりの広範囲を枝で囲った。


その枝には緑の葉が着いていき、あっという間に木が出来た。


葉にもやはり不気味な血管の如き紅い葉脈がある。


彼女自身が木になっているのが不気味で仕方がない。


顔だけは前のままだが、それ以外は完全に木だ。


幹から枝に分かれる所の中心に、顔だけがある。


あそこが本体になるのだろうか。


大きさは、余裕で東京タワーやスカイツリーを超すくらいであるな。


幹の太さも軽く鉄塔5本は超えるだろう。


と、俺が見ていない隙を狙い稔が駆け出した。


「あっ...!馬鹿!!!」


思わず行こうとするも根が邪魔で通れなくなった。


「クソ!」


別の道から稔を追う。


稔を発見し、追いかける。


途中根が膨らんでその先端が稔を弾き飛ばしたが、彼は地面に落ちただけで済んだ。


と言ってもどうやら受け身は取れなかったようで腕が曲がっていたが。


それでも進むと、今度は地面が隆起しそのまま下からの根の追撃を喰らいぶっ飛んだ。


慌てて落下地点へ向かうももう遅く彼は落ちてしまった。


今度は何とか耐えたようだが、単純に落ちた衝撃は凄く震えていた。


それでも行こうとする稔を抑えると、こう呟いた。


「行かないと、行かないと......。たった一人の、家族だから......。」


その言葉を言われた以上、俺にはどうする事も出来なかった。


たった一人の家族を救うために、例え無謀で死と隣り合わせだとしても向かう少年を止める事なんて出来るはずなかった。


稔はそれでも向かう。


何度も吹っ飛ばされ、血まみれになろうとも。


何度でも彼女の手を掴むために。


しかし、遂に限界は来てしまったらしく、倒れた。


駆け寄ると悔しさのあまり涙していた。


思わず頭を撫で、これからを考える。


カーㇴを置いてきてしまったが、彼女は大丈夫か?


そう思っていると、突如木がしなるような音がした。


見れば枝も根も幹も太くなり、大木となっていった。


葉は著しく生えており、何とも気味が悪い光景だった。


そしてもはや肉眼では確認できない魅羽の顔。


とりあえず、中心の幹と枝が分岐する所に頭がある事だけは分かった。


服は裂け、今は全裸の状態だがもう裸になろう部分は全て木になってしまっていた。


そしてその顔でさえ、先ほど見た時は目の色がブラウンになっていて、人間でない事を示す材料になってしまっていた。


と、気づけば側にカーㇴが来ていた。


「...一体、何なのでしょうか......?これは。」


カーㇴも知らないらしい。


てことはこれは完全にデスペラードの技術って事か。


胸糞悪いもんだな。


どうしたら元に戻せる?


というかどうしたらいいんだコレ。


「少なくとも、私の知る情報ではこのような事は目撃されておりません。...あの姿は、一体?」


と、そこへ声がかけられる。


「ソイツの名前は、えーと、確か奇偶、だったかな?」


...奇偶?


異偶じゃないのか?


「俺も詳しくは知らねえけど、世界に同化した異偶だってよ。俺にはなんのこったって話だが、アンタなら分かるんだろ?」


そう嗤う奴が許せず、近寄って胸倉を掴む。


「お前、さらっと出てきやがって。よくもこんな事をしてくれたな!!魅羽に何をした!?知ってることを全て話せ!!!」


「嫌、って言ったら?」


「その時は実力行使だ。」


「へぇ~、アンタそんな事しちゃうんだ~~~!!!正義の味方やってるくせに、自分の味方がやられたら正義もなく人に暴力振るうんだ!!!へぇ~~!!」


わざとらしい言い方が本当に癪に障るな。


「別に俺は正義のヒーローじゃない。俺はただ、仲間を救いたいだけだ!」


「ほん、そうかよ。でもな、残念。俺も知らねえんだよ本当に。ただアイツは世界を滅ぼすバケモンになってるらしいぞ。俺たちはもう終わり、だからみんな死んでハッピーじゃん。」


...正気か、コイツ。


「本気で言ってんのか?」


「本気以外に何があんだよ。」


そう返され、思わずぶん殴った。


「いっつ......。何すんだ。この野郎!」


そう言い俺に殴り掛かってくるが、伊達に俺だって異偶と戦ってないんだよ。


そのまま掴み地面に倒す。


そして馬乗りになり、何度も殴る。


お前が苦しんだ?


何に?


ふざけんな、例えそうだったとしてもそれで人を傷つけていい訳が無い。


お前みたいなクズは何をどうしたって反省しないんだろ?


なら、実力で分からせるしかない。


稔は動けないが、きっとアイツならこうするだろう。


俺はそれを継ぐ。


お前のせいで、魅羽は苦しんだ。


魅羽にナイフを何度も突き立てた。


稔の鼻を折った。


魅羽を奇偶にした。


その前も、何度も邪魔をした。


お前だけは、お前だけは許せない!!


そう思い殴り続けるも、カーㇴに止められた。


「もう、もうそこまでにしてください。そうしても、魅羽ちゃんが戻る訳じゃありません。その人を殴っている楼汰様の右手が、可哀想です。」


その言葉で我に返った。


「悪い、つい。」


「いえ、私も気持ちだけは理解できます。......ですが、そうしてもしなくても意味など無いのです。感情に任せて原因を殴りつけるよりも、今をどうするか考えるのが大切だと思います...。」


そうだよな。


つい、カッとなっちまった。


ユウは手が離れたうちにせき込みながら離れ笑っていた。


だが、今は後だ。


助からない訳はない。


絶対に救ってみせる。

始まってしまった魅羽の変貌。

奇偶にどう立ち向かうのか、次回をお楽しみに。

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