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とほき夜 ②
俳句 2022から23
・いのちとは傷のことなり春の風
・春星や故郷とよべる地を賜へ
・蒲公英の群れ極楽をつくるごと
・閉ぢゆける靑空へ飛ぶ綿毛かな
・虹ひとつ初秋に立つ誇りかに
・夕ひざし踏めばをさなさしたしかり
・生まれし夜の空迷ふごと生きてあり
川柳 2022
・救ってはくれぬ夕空あたたかし
・つよくなると決めた夏の夜の重さ
・伐られたくないがはみだす生きるため
・悔いはないはずが夜空の雲に問う
・勝ち負けでなし人生はされど泣く
・恵み多き生と思えどなお貧し
・黒星を山と数えてわが歴史
・先輩と呼ばれふところ寒くなり
・よいしょっと背負うたるわい親も子も
・体という切符の期限たしかめる
・愚かさをだいじに生きた青い春
・失恋もだいじに記す一代記
・務めより愉しむために目をさます
了
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