094 新婚旅行初日です。8
ここは海です。
私たちは足元が揺れたので、魔法で飛翔しました。
政樹 「空を飛べば、津波は怖くないな。」
朝美 「うん。安全。」
アンナ「下を見てください。」
政樹 「は? あれって・・・」
朝美 「亀?」
アンナ「はい。巨大ウミガメの魔物です。
甲羅の大きさは100メートル以上あります。」
政樹 「マジか・・・島だと思ってた。」
朝美 「私も。 ww 」
わたしはウミガメの上空を旋回します。
朝美 「写真撮りたい。」
アンナ「はい。」
わたしは魔法で、空中に足場を作りました。
二人は巨大ウミガメを撮影します。撮影場所は、何度か替えました。
朝美 「写真撮って。」
アンナ「はい。」
わたしは巨大ウミガメと一緒に、二人の写真を撮りました。
二人は撮った写真を見ています。
政樹 「水族館のポスターの前で撮影したみたいだよな。」
朝美 「ほんとだ。 ww 」
アンナ「そろそろ、夕食にしましょう。」
政樹 「もう夕食?」
朝美 「お腹はすいてるけど・・・」
私たちは、ワウラの街に転移します。
アンナ「ワウラの街に・・・転移」
* * *
わたしは、人がいない路地裏に転移しました。
政樹 「あれ? 夕方になった。」
朝美 「どうなってんの?」
アンナ「ウミガメのいた場所は、ここからかなり離れた西側です。時差があります。」
政樹 「そういうことか。」
朝美 「なるほどね。」
アンナ「夕食にしましょう。」
私たちは猫耳亭に向かいます。
政樹 「すげー行列。」
朝美 「このお店で食べるの?」
アンナ「はい。そうです。予約してあります。」
私たちは裏口から声をかけます。
アンナ「アンナです。こんにちは。」
エマ 「アンナさん、いらっしゃい。いつもの部屋を使ってください。」
アンナ「はい。日替わりセットを三人分と持ち帰りを一人分お願いします。」
わたしは持ち帰り用の器を渡しました。もちろんローラの分です。
アンナ「それから、このスイカを三人分、切って出してください。残りは皆さんでどうぞ。」
エマ 「わかりました。」
私たちは外階段で2階の客室に入ります。部屋が暗いので、魔法で明るくしました。
シングルルームのテーブルは小さいので、収納して代わりに大きめのテーブルと二人が使う椅子を2脚出します。
朝美 「美波から聞いたんでけど、ここってノエルちゃんがいる宿よね。」
アンナ「はい。そうです。写真ですか?」
朝美 「そう。大丈夫?」
アンナ「わかりました。話をしてきます。」
わたしは、二人から夕食を代金を受け取り、エマさんのところに向かいました。
許可がもらえました。夕食の支払います。
アンナ「夕食はわたしが運びます。」
ザック「ソニー君、ちょっといいか。」
ソニー「はい。」
ザック「アンナさん、紹介する。義理の弟、ソニーだ。ここで働いてくれることになった。」
ソニー「ソニーです。パティの夫です。よろしく。」
アンナ「アンナです。よろしくお願いします。」
ザック「よし、仕事に戻ろう。」
ソニー「はい。」
今は忙しい時間帯です。長い話をしている余裕はありません。
ザックさんとソニーさんは仕事に戻りました。
わたしはノエルちゃんを連れて2階に戻ります。
コンコンコン。
アンナ「アンナです。」
政樹 「どうぞ。」
アンナ「ノエルちゃんを連れて来ました。」
ノエル「ノエルです。」
朝美 「かわいい。本物だ。」
何枚か写真を撮りました。
*
朝美 「はいこれ。」
朝美さんはチップを渡します。
ノエル「どうもありがとう。」
ノエルちゃんは笑顔で戻って行きました。
わたしはテーブルに料理を並べました。
料理は、わたしが教えたレシピをアレンジしたようです。
牛肉のカツレツ
カットしたカツレツにチーズとトマトソースが
かかっています。
チキンコルドンブルーをアレンジしたものです。
水餃子
野菜入りコンソメスープに水餃子が入っています。餃子の中身はベーコンとジャガイモです。
ウクライナ料理のヴァレニキをアレンジしたものです。
カヌレ
ジャムと生クリームが添えてあります。
そば粉のパン
ルパンさんから買ったものです。
スイカ
わたしが市場で買ったものです。
アンナ「食べましょう・・・いただきます。」
二人 「いただきます。」
ぱくぱく・・・
政樹 「肉が柔らかい。衣がサクサクでうまいな。」
朝美 「餃子の中身、肉じゃなくてジャガイモとベーコンだよ。美味しい。」
料理は斬新とまでは言えませんが、それぞれ工夫が見られます。進歩してますね。
政樹 「このパン、モチモチしてる。」
アンナ「そば粉で作ったパンです。」
政樹 「そうか、これソバのにおいだ。うまいな。」
そば粉のパンを作ったルパンさんも腕を上げています。今後が楽しみです。
* * *
食事が終わりました。
アンナ「ごちそうさまでした。」
二人 「ごちそうさまでした。」
食器は魔法できれいにして収納しました。テーブルと椅子も元に戻しました。
アンナ「食器を返したら、コテージに戻ります。」
私たちは客室を出ました。日が沈んで夜になりました。
アンナ「暗いので、魔法で灯りを出してください。」
わたしは魔法で足元を明るくします。階段を降りて外に出ました。
アンナ「上を見てください。」
朝美 「星がきれい。」
政樹 「すげえな。」
アンナ「ちょっと待っていてください。トイレはそこにあります。」
政樹 「わかった。」
わたしは食器を返しに行きます。
ソニー (パティの夫 猫獣人 22歳)