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079 お菓子です。

 ここはワウラの街の宿、猫耳亭です。


 ランチタイムが終わり、私たちは従業員用ダイニングで休憩しています。

 エマさんが、カフェオレをいれてくれました。


エマ 「アンナさん、これ食べて。」


 お菓子です。宿の猫マークと同じ形をした、一口サイズのビスケットです。2種類あります。


アンナ「いただきます。」


 ぱくっ。


アンナ「美味しいです。」


 2種類とも食べました。

 ひとつは、ビスケットでチョコレートを挟んだものです。

 もうひとつは、ココア風味の黒いビスケットでホワイトチョコを挟んだものです。

 見た目と味に違いがあって、いいアイデアです。

 

エマ 「アンナさんからもらったお菓子を参考にして、私たちで作ったの。」

アンナ「これ、宿の宣伝にもなりますね。」

エマ 「私たちもそう思っているの。」

ザック「これを宿泊客の土産として、買ってもらおうと考えているんだ。」

アンナ「いいですね。」

ノエル「ノエル、これだいすき。」


 ツアー客にも、おすすめしましょう。


アンナ「このお菓子まだありますか?」

エマ 「まだあるけど・・・」


 わたしは小さなバスケットを出しました。


アンナ「銀貨1枚分、売ってください。」

エマ 「いいけど、アンナさんからお金を取るのは気が引けるわ。」

アンナ「だめです。お金はちゃんと受け取ってください。」


 わたしは、銀貨1枚分のチョコビスケットを買うことができました。

 この世界で作られたチョコレートのお菓子、女神ローラが喜ぶと思います。


     *


ザック「ところで、昼の売り上げ、どうだった?」

エマ 「まだ集計してないけど、銀貨の量から見て、普段の3倍の売り上げね。」

ザック「そんなにか?」

エマ 「ええ。長時間営業した上に、回転率もよかったと思うわ。」


 カレーライス、恐るべしです。


エマ 「食堂の夕食どうします?」

ザック「問題はそれだ。」

エマ 「カレー目当ての客が、夕食時も来ると思うわよ。」

ザック「だからと言って、朝昼晩毎日カレーだけというわけにもいかないし・・・」


 いくらなんでも、それは・・・


エマ 「カレーは常設メニューにして、日替わりメニュー1種類にするのはどうかしら。」

ザック「厨房が大変だが、そうするか。」


 ん? 誰か来たような気がします。


???「兄さん、入るわよ。」

ザック「パティ、いいところに来た。あとで厨房手伝ってくれ。」

パティ「なに? いきなり。」

ザック「オレは夕食の仕込みをする。」

アンナ「わたしも手伝います。」

ザック「すまない。」


 わたしは、冷やご飯の活用法を教えるために残って厨房を手伝うことにしました。

 それにカレーライスの扱いがどうなるのか、気になります。


 わたしとザックさんは夕食の仕込みを始めます。


 宿の夕食はフランス料理です。

 コルドンブルー、ポタージュ・キュルティバトゥール、カヌレ・ド・ボルドー、パンが付きます。


コルドンブルー

 鳥のムネ肉にチーズとハムを挟み、衣をつけて揚げ焼きにしたものです。

 今回はトマトソースをかけます。


ポタージュ・キュルティバトゥール

 野菜、ジャガ芋、ベーコンなどを小さな角切りにして、ブイヨンで煮込んだスープです。


カヌレ・ド・ボルドー

 円筒形の型で作る焼き菓子です。中にチョコレートを入れました。


バゲット

 ルパンさんのパン屋で購入しました。

 

 このセットメニューとカレーライスの2種類です。


*    *    *


 夕食の仕込みが終ったので、わたしはザックさんに、余ったご飯の活用法を教えました。


バターライス

 中華鍋にバターを入れて、ご飯を炒めました。カレーに合います。


ドライカレー

 炒めた具材にご飯を入れて、カレー粉で味をつけました。辛さは控えめです。


洋風焼きおにぎり

 ご飯の中にベーコンとチーズを入れて、塩胡椒を振り、バターを引いたフライパンで焼きました。


ザック「余り物で作ったとは思えない料理だ。」

アンナ「味付けは自由なので、工夫してください。」

ザック「わかった。」


*    *    *


 わたしとザックさんが仕込みをしている間に、

 エマさんとパティさんが話をしていました。




 わたしの話をしているみたいです。

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