068 家族です。
ここは飛行島です。
今、わたしはコテージのダイニングにいます。
オートマタの陽子さんは、リビングで子猫のマオと遊んでいます。
彼女は学習能力が高く、マオの世話やミルクを覚えてくれました。
これで夜中のミルクから解放されます。助かりました。
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さて、わたしはこれから手紙を書きます。
わたしは、スクールバッグからノートとペンを取り出しました。
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友絵さんと真美さんへ
早速ですが、昨日ダンジョンで召喚された黒い箱の中身がわかりました。
中に入っていたのは、オートマタと呼ばれる高性能ロボットです。
人と見分けがつきません。マオに続き、新しい家族になりました。
名前は陽子です。写真を同封します。
追伸
下記の商品を購入しました。(バーコード有り)
一万円札でお釣りお願いします。
アンナ
コーラ500ml 1本
バスクチーズケーキ 1個
H社レトルトカレー 1個
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写真は、陽子さんがマオをだっこしている姿を撮影したものです。
二人がけんかするといけないので写真は2枚送ることにします。
ちなみに写真はスマホで撮影したものを、魔法で紙に転写したものです。
わたしは千里眼と召喚魔法を使い、商品3個をお取り寄せしました。
そのあと、手紙、写真、一万円札を転移させました。
今日のシフトは友絵さんです。
友絵さんは、すぐにお釣りを用意してくれました。
わたしは、お釣りを召喚しました。
マスクをしていますが、友絵さんの笑った顔が見えました。
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両替することができました。日本円が自由に使えます。素晴らしいです。
引き続き日本で買い物をします。
わたしは家電量販店から、テスター1台とコンセントを複数、お取り寄せしました。
雷魔法で電気を作る、電源ユニット魔道具を作るためです。
早速、魔道具の製作に取りかかります。
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電源ユニット魔道具が完成しました。
テスターを使って魔力を調整、15アンペア、100ボルトにしました。
1台に2口のコンセントがあります。見た目は白いプラスチック製のキューブです。
プラスチックは、わたしが以前発見した天然樹脂を固めたものです。
モバイルバッテリーを繋いでテストしてみました。問題ありません。
これでスマホの充電が楽になりました。ツアー客にも利用してもらいます。
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次にお取り寄せしたのは、家庭用電動タイプのエスプレッソマシンです。
購入したのは、髭おじさんがトレードマーク、イタリアB社のものです。色はシルバーです。
同社マキネッタと同じデザインです。見た目がかわいいです。
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お取り寄せが一段落しました。
次は、陽子さんの部屋を作ります。
わたしは、1階にあるユーティリティスペースの一角を魔法で改装します。
材料はアイテムボックスの建築素材を使います。
広さは20畳です。部屋の中には、ベッド、テーブル、椅子、ソファー、ラグを用意しました。
マオのケージとペットサークルも置きます。扉には『陽子・マオ』のプレートを付けました。
わたしは、陽子さんを呼びにいき、部屋に案内しました。
アンナ「今日から。陽子さんはこの部屋を使ってください。マオも一緒です。」
陽子 「はい。ありがとうございます。」
わたしは、リビングにいる陽子さんを連れて部屋を案内しました。
アンナ「今日から、ここが陽子さんの部屋です。マオと一緒に使ってください。」
陽子 「はい。ありがとうございます。」
アンナ「それから、これを使ってください。」
わたしは、腕輪型魔道具を陽子さんに渡しました。
ツアー客が使うものと同じですが、いくつかの機能をアップデートしました。
*通信魔法・・・スマホで連絡をとる。
*ヒート魔法・・・マオのミルクを温める
*アイテムボックス・・・時間停止にする。
アンナ「この魔道具の使い方は後で説明します。」
陽子 「はい。ありがとうございます。」
わたしと陽子さんとマオ、3人家族になりました。
ローラにもらったお土産のことを忘れていました。