表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
66/243

066 無料招待2日目です。13

 ここは飛行島のコテージです。


 夕食が終わりました。わたしは、食器類を魔法で片付けました。


アンナ「お茶いれますね。」

真美 「ちょっと待って。コーヒーがいい。」

友絵 「あたしも。」

アンナ「わかりました。」


 わたしは、マキネッタでコーヒーを作ります。


アンナ「ミルク入れますか。」

真美 「はい。」

アンナ「カフェ・コン・レチェにしましょう。」

友絵 「よくわかんないけど、あたしもそれで。」


 カフェ・コン・レチェとは、濃いめのコーヒーに、ミルクを同量入れて作るスペインのミルクコーヒーです。


     *


友絵 「いい匂い。」


 コーヒーができました。

 わたしは、三つのカップにコーヒーとミルクを入れて、カフェ・コン・レチェを作りました。


アンナ「砂糖はお好みでどうぞ。」


     *


友絵 「2日間あっと言う間だったね。」

真美 「はい。楽しかったです。」

友絵 「最初は驚いたよ。公園にいたのに、いきなり景色が変わって。真美は、いるし。」

真美 「やっぱり、ついて来てよかったです。」

友絵 「ほんとに、真美は勘がいいよね。」

真美 「はい。」


 二人は、スマホの写真を見ながらツアーを振り返っています。


友絵 「魔法が使えたのは楽しかったね。」

真美 「はい。攻撃魔法に生活魔法。」


     *


真美 「異世界の街がきれいでした。」

友絵 「朝市に行って、冒険者ギルド。」

真美 「ギルド依頼の翡翠探し、楽しかったです。」

友絵 「いいお土産できたよね。」

真美 「はい。海もきれいでした。」

友絵 「音がする海岸、魔法で作った乗り物。」

真美 「海で見た大昔の生き物。恐竜。」

友絵 「空飛ぶクジラ。生まれて初めてだよ。クジラ見たの。」

真美 「私もです。」


     *


真美 「夜空の星、きれいでしたね。」

友絵 「うん。二つの月もね。」

真美 「はい。」


     *


真美 「着ぐるみみたいなペンギン。」

友絵 「記念撮影、最高だったね。」

真美 「私、笑いをこらえるの必死でした。」

友絵 「あたしも。 ww 」


     *


真美 「その後、青い桜でお花見。」

友絵 「きれいだったね。」

真美 「はい。それと巨木の森。」

友絵 「あれはすごかった。」

真美 「面白い写真、いっぱい撮れましたよね。」

二人 「 ww 」

 

 二人は森で撮った写真を見せ合っています。


     *


友絵 「森の中や海の上を鳥のように飛んだよね。」

真美 「はい。楽しかった。」

友絵 「飛行島の冒険も楽しかったね。」

真美 「庭園の花がきれいでした。」


     *


真美 「それから、あの不思議でかわいい羊。」

友絵 「まさか、あの羊が地球にいるとは思わなかった。」

真美 「ですよね。」


     *


友絵 「三人で力をあわせたダンジョンでの冒険。」

真美 「ドラゴン倒せて、ほっとしました。」

友絵 「あの黒い箱、気になるよね。」

真美 「はい。」

友絵 「アンナさん、箱の中身わかったら、教えてね。」

アンナ「はい。もちろんです。」


     *


友絵 「料理が毎回美味しかった。」

真美 「おやつも美味しかったです。」

アンナ「ありがとうございます。」

真美 「料理の写真もたくさん撮りました。」

友絵 「まだアンナさんの写真撮ってない。」

真美 「マオちゃんも。」

アンナ「わたしの写真は勘弁してください。」

真美 「何か訳ありね。」


 わたしは、頭からミニハットを外しました。

 二人は、その写真を撮りました。


真美 「あとはマオちゃんね。」


 二人は、リビングにいるマオの写真を撮りに行きました。


真美 「アンナさん、写真撮って。」

アンナ「はい。」


 カシャ。


友絵 「アンナさん、マオちゃんを保護してくれてありがとう。

    また会いに来るからね。マオちゃん。」


 二人は、指先でマオを撫でています。


友絵 「ねえ、ツアーの料金って、いくらなの?」

アンナ「2泊3日で12万円です。」

真美 「安い。今は大金さえ払えば宇宙旅行ができる時代よ。

    異世界ツアーの内容を知った上で、チケットをオークションにかければ

    落札が億単位になるはずよ。」

友絵 「それくらいの価値はあるね。」

アンナ「そんな大金を手にしても、使い道がありません。」

真美 「それもそうね。」

友絵 「ところで、いま日本は何時?」

アンナ「夜の9時を過ぎました。」

友絵 「あたし、明日は早番だから、もう帰るよ。」

アンナ「はい。」


     *


アンナ「それではアイテムボックスから私物を出してください。魔道具を回収します。」


 二人は、バッグなどの私物を出しました。


アンナ「ギルドカードとお金は、次回も使えますから、お持ち帰りください。」


 わたしは腕輪型魔道具を回収しました。


     *


アンナ「最後に、鑑定魔法で検疫をします。」


アンナ「クリーン・・・鑑定」


アンナ「検疫終了しました。問題ありません。」


*    *    *


 私たちはコテージから外に出ました。


友絵 「このきれいな夜空もしばらく見納めだね。」

真美 「そうですね。」


     *


アンナ「これ、お土産です。」


 わたしは、二人に一つずつ箱を渡しました。


アンナ「わたしの手作りチョコレートです。」

真美 「ありがとう。」

友絵 「食べるの楽しみ。」


アンナ「それでは、日本に送ります。」

友絵 「またね。」

真美 「お手紙ちょうだいね。」

アンナ「はい。またお会いしましょう。」


アンナ「送還」


 二人は笑顔で帰っていきました。


 異世界ツアー無料招待は、無事に終了しました。



*    *    *    *    *



『転移』


 わたしは二人を送還した後に、ダンジョン内のドラゴンを倒した場所に転移しました。


 わたしは腰を降ろして、黒い箱に魔力を注入します。

 黒い箱が虹色に輝き出しました。そして光と共に結界が消滅しました。


 中には、少女が入っています。

 三つ編みの黒髪で、日本人のような顔立ちです。

 年は13歳くらいでしょうか。クラシックなメイド服を着ています。


 少女が目を開けて、起き上がりました。


少女 「おかえりなさいませ、安奈(あんな)様。お久しぶりでございます。」


 え?




 ???

無料招待編が終了しました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ