表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
63/243

063 無料招待2日目です。10

 ここは、飛行島です・・・たぶん。


 私たちは、小ピラミッドの中に入り、魔方陣で転移しました。

 今、亜寒帯の農地&牧場にいます。


 二人は羊の写真を撮っています。ここの羊は人懐(ひとなつ)っこいです。


真美 「アンナさん、写真撮って。」

アンナ「はい。」


 わたしは、真美さんからスマホを受け取りました。二人はしゃがんで、子羊と並んでいます。


 カシャ。


 わたしは、真美さんにスマホを返しました。


     *


 ちなみに、この羊はスイスの固有種シュバルツナーゼと同じです。ドイツ語で『黒い鼻』という意味です。

 顔が黒いのですが、白い体毛が長く、顔が少し隠れて、鼻とその周囲だけが黒く見えます。

 目鼻口がどうなっているのか、近くで見ないとわかりません。

 この羊の写真をネットで見たとき、ぬいぐるみの写真だと思いました。動画を見て驚きました。

 わたしは、世界で最もかわいい羊だと思います。


     *


アンナ「あまり時間がありません。そろそろ移動します。」

友絵 「おねがい、もう少しだけ。」

アンナ「その羊なら、地球にもいますよ。」

二人 「えっ、ほんとに?」

アンナ「はい。」


 ただし日本の動物園には、いないそうです。


 私たちは、白い魔方陣に入りました。


*    *    *


 小ピラミッドに戻ってきました。


アンナ「次に行くところが、ツアー最後の場所になると思います。」

友絵 「それって、隣のピラミッド?」

アンナ「はい。そうです。」

真美 「隣のピラミッドも、どこかに転移するのよね?」

アンナ「たぶん、そうだと思います。」


友絵 「今度はあたしも一緒に行くよ。」

真美 「私も。」

アンナ「・・・・・・わかりました。一緒に冒険しましょう。」


 私たちは、隣の小ピラミッドに向かいました。

 入口の足元には、赤色の丸い印があります。三人で中に入ります。

 すると、中央の床に赤く光る魔方陣が現れました。

 赤です・・・いやな予感がします。


 わたしは、スリング内のマオを見ました。そっと撫でました。おとなしくしています。

 マオを連れて行くべきか迷いますが、置いていくのはかわいそうです。マオも一緒に連れて行きます。


 私たちは、赤い魔方陣に入りました。


*    *    *


 転移先は、周囲が石造りの小さなドーム型空間です。壁には松明(たいまつ)の灯りがあります。


 わたしは、探索魔法を使いました。ここから出た通路の向こうには魔物がいます。


 ん? なにか反応が変ですが、たぶん魔物です。


アンナ「ここは、ダンジョンです。」

二人 「ダンジョン?」

アンナ「はい。わたしもダンジョンは初めてです。」

友絵 「異世界の冒険にダンジョンは必要だよね。」

真美 「ちょっと怖いけど、面白そう。」


アンナ「あの通路を出た先に魔物がいます。注意してください。」

二人 「はい。」


 私たちは、通路に向かいました。通路の壁にも松明があります。

 通路を出た先は、広い空間になっています。


 通路を出ました。一体のゴブリンがこちらに気がつき、向かってきます。

 わたしはゴブリンを追い払うために、弱い火魔法を撃ちます。


アンナ「ファイヤーボール」


 直撃しました。ゴブリンは光に包まれて消滅しました。


友絵 「やった。」

真美 「さすがね。」


 わたしは、ゴブリンがいた場所に歩いて行きました。ゴブリンが見当たりません。完全に消滅しました。

 残っていたのは魔石だけです。大きさは2cm、透き通った赤色の魔石です。


 いま倒したゴブリンは、本物の魔物ではなく、この魔石を核にして、魔素を動かす擬似生命体ですね。

 簡単に言えばゲームです。


友絵 「それ魔石?」

アンナ「はい。そうです。」

真美 「見せて。」

アンナ「はい。どうぞ。」


友絵 「これ、お土産にもらえないかな?」

アンナ「それはできません。それは魔物の核です。

    日本に持ち帰れば、なにが起こるかわかりません。」

友絵 「そうだよね。」

真美 「あきらめましょ。」


 わたしは、魔石を返してもらいました。


アンナ「このダンジョン内の魔物は本物ではありません。リアルなゲームのようなものです。

    実際に戦ってみますか?」

友絵 「あたしはいいけど、真美はどうする?」

真美 「私もやってみます。」


 二人は前衛、わたしは浮遊して援護することにしました。


 


 ダンジョンで戦闘を開始します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ