061 無料招待2日目です。8
ここは、飛行島です。
森でおやつを食べた後、ここにやって来ました。
わたしも初めて来る場所です。
なぜわたしが飛行島のことを知っているのか。それは、女神ローラに教えてもらったからです。
先日、天界とリューキの教会でチョコレートを作りました。
そのお礼に、飛行島のことを教えてもらいました。
現在は所有者がいない無人島なので、好きにしていいと言われました。
チョコレートの対価が空飛ぶ島というのは、釣り合いが取れていない気がします。
この飛行島を活用するかどうかは、島を調べてからにしましょう。
* * *
私たちは島の中央に降りて、周囲を散策しています。
友絵 「きれいなところだね。」
真美 「庭園か植物園みたいね。」
アンナ「わたしもそう思います。」
友絵 「無人の島には、思えないね。」
真美 「草木の手入れが行き届いてます。」
きれいな庭園です。雑草がほとんどありません。ですがローラは無人島だと言っていました。
どういうことでしょうか。
真美 「ねえ見て、アジサイ。」
友絵 「きれいだね。」
他にも季節の花がたくさん咲いています。
さつき、ヤマユリ、シロツメクサ、ヒナゲシ、百日紅、ザクロなど。
ザクロの花は前に写真で見た通り、タコさんウインナーの形をしていて、かわいいです。
* * *
私たちは。池の方に向かいました。
途中で藤棚を見つけました。残念ながら花はもうありません。
わたしは、頭の中で藤の花をイメージしました・・・・・・
*
来年が楽しみです。
さて、私たちは池の近くに来ました。アヤメとカキツバタが咲いています。きれいです。
島には複数の池がありますが、全てを見る時間はありません。
真美 「ねえ、あそこに行きましょ。」
友絵 「うん。行ってみよう。」
アンナ「はい。」
真美さんが指をさしたのは、ピラミッド型の建物です。私たちは、そこに向かいました。
* * *
私たちは、ピラミッド型の建物に入ります。建物の大きさは、高さ50m、幅100mです。
トラス構造のフレームで、透明な板ガラスで覆われています。
出入り口に二カ所の扉があるのは、風除室のためでしょうか。
真美 「やっぱり、思ったとおり。」
友絵 「温室だね。」
アンナ「はい。」
中は、熱帯の植物が生い茂っています。少し暑いです。
温室の中央には高い樹木があり、周囲は低木が配置されています。
一通り見たあと、私たちは少し離れた隣の温室に行きました。
ここも先ほどと同じく、熱帯の草木があります。
真美 「なにか変ね。」
友絵 「スペースがかなり開いてるね。」
アンナ「植物の種類を集めている途中でしょうか。」
友絵 「そうかもしれないね。」
真美 「でも、誰が集めているのかしら。」
アンナ「わかりません。」
* * *
私たちは、温室を出ました。
アンナ「行ってみたい場所があります・・・よろしいですか?」
友絵 「どこに行くの?」
アンナ「小さな温室のような場所です。」
友絵 「そこになにがあるの?」
アンナ「なにもありません。」
二人 「???」
アンナ「用途がわからない場所です。わずかに魔力の反応だけが、あります。」
友絵 「行ってみよう。」
真美 「はい。」
* * *
私たちは、小さな温室のような場所にやってきました。形はピラミッド型です。
高さ10m、幅20m、開口部は広く、扉がないのでそのまま入れます。温室ではないようです。
アンナ「お二人はここで待っていてください。安全を確認してきます。」
友絵 「うん。わかった。」
真美 「気をつけてね。」
アンナ「はい。」
建物の中には、なにもありません。黒っぽい石畳だけです。
入口の足元に三つの丸い印があります。色は、青、黄色、緑です。
わたしは、ゆっくりと建物の中にはいりました。
すると、中央の床に光る魔法陣が三つ現れました。色は、青、黄色、緑です。
入口の印は、これのことだったようです。
この魔力反応は、転移系のものです。転移先が三つあるということでしょうか。
もし遠くに転移しても、わたしは転移魔法が使えますので、容易に戻って来ることができます。
わたしは、子猫のマオと一緒に緑の魔方陣に入りました。
そして転移しました。