055 無料招待2日目です。2
ここは、ワウラの街の冒険者ギルドです。
翡翠を納品して、査定を待っているところです。
数分が経ちました。
ヒルダ「査定が終わりました。」
ヒルダさんは、カウンターに報酬とギルドカードを出しました。
ヒルダ「内訳は、依頼の分が金貨2枚と大銀貨6枚。
他の3個の買取が金貨1枚と大銀貨2枚です。よろしいですか。」
アンナ「はい。」
ヒルダ「こちらにサインお願いします。」
友絵さんが代表してサインをしました。
ヒルダ「これで終了です。お疲れ様でした。」
私たちは報酬とギルドカードを受け取りました。ギルドの依頼と納品は完了です。
友絵 「報酬どうしよう? 3等分できないけど。」
アンナ「翡翠の買取3個分、金貨1枚と大銀貨2枚をください。
残りはお二人で分けてください。」
真美 「いいの?」
アンナ「はい。わたし、お金には困っていませんから。」
私たちは、報酬を分けました。
アンナ「お金が手に入ったので、買い物に行きますか。」
友絵 「そうだね。」
真美 「はい。行きましょう。」
私たちは、街のお店を見てまわることにします。
* * *
そのあと、公園に行って露店を見ることにしました。
二人が露店を見ている間に、わたしはマオにミルクをあげています。
* * *
二人はお店や露店を見てまわりましたが・・・
真美 「お店を見るのは楽しかったけど、欲しいものがないですね。」
友絵 「私は買う物がなくて、ほっとしてる。
金貨を使うのが、なんだかもったいなくて。」
真美 「お土産なら翡翠がありますからね。」
アンナ「それでは少し休憩をとって、次の場所に移動しましょう。」
次に行く場所は、いくつか候補がありますが、天気が良いところにしましょう。
私たちは、転移魔法で次の場所に移動します。
* * *
ここは、大陸から少し離れた島です。私たちは、海岸付近の丘の上にいます。
友絵 「前とは違う海だね。」
アンナ「ここは、大陸から離れた島です。」
真美 「友絵さん、あれ見て。」
友絵 「ペンギン・・・あれ? 遠近感がなんかおかしい。」
アンナ「あのペンギンは人と同じくらいの大きさです。ジャイアントペンギンです。」
真美 「たくさんいる。」
数十羽のコロニーです。多くの親鳥が子育てをしています。
友絵 「異世界のペンギン、大きいね。」
アンナ「このペンギンは、約4000万年前、地球にも生息していそうです。」
友絵 「こんな大きなペンギン、地球にもいたの?」
アンナ「はい。絶滅して、今はいません。」
真美 「もっと近くで見たい。」
アンナ「わかりました。子育て中のペンギンは警戒心が強いので、姿を消していきます。
大きな声は出さないでください。」
二人 「はい。」
わたしは、光学迷彩の魔法を使います。
アンナ「迷彩」
私たちの姿は、ほとんど見えなくなりました。ぼんやりと輪郭だけが見えています。
二人は、自分の手や体を見ています。
友絵 「透明人間になった。」
真美 「面白い。」
私たちは、ペンギンのコロニーに向かって歩いています。
ペンギンの近くにやって来ました。
真美 「私より大きい。」
友絵 「ペンギンの中に人が入っているような気がする。」
真美 「 ww イベントのマスコットみたい。」
二人はアイテムボックスから、スマホを取り出してペンギンを撮影しています。
友絵 「アンナさん、ペンギンと一緒に写真を摂りたいんだけど、
一瞬だけ魔法の解除できる?」
アンナ「はい。できます。」
わたしは、友絵さんからスマホを受け取りました。
アンナ「あのペンギンの横に並んでください。」
二人がペンギンの横に並びます。
アンナ「いいですか。撮りますよ。」(小声)
『迷彩解除』
カシャ。
『迷彩』
一瞬なにかを見たペンギンが、キョロキョロしています。
二人は必死で笑いをこらえています。
うまく撮影できました。
わたしは、スマホを友絵さんに返しました。友絵さんが撮った写真を見ています。
友絵 「この写真、人にみせたら本物のペンギンだって思わないよね。 ww 」
真美 「着ぐるみにしか見えません。 ww 」
ちなみに、ペンギンは漢字で『人鳥』と書きます。
* * *
ガー、ガー、ガー・・・
海の方から、鳴き声が聞こえます。海に出ていた親鳥が戻ってきたようです。
アンナ「ここから離れましょう。」
私たちはペンギンのコロニーから離れました。
そして光学迷彩の魔法を解除しました。
友絵 「撮影直後のペンギンの顔。」
二人 「 wwww 」
真美 「楽しかった。 ww 」
アンナ「わたしも楽しかったです。」
わたしは、この島をペンギン島と名付けました。
アンナ「そろそろ移動します。」
二人 「はい。」
私たちは、転移魔法で移動しました。