052 無料招待初日です。7
ここは砂浜から少し離れた海上です。
アンナ「プテラノドンです。」
翼を広げた大きさは、8メートルです。海面近くを滑空しています。
長いくちばしで魚を捕まえました。そして潜水艇の後ろを横切って行きました。
真美 「大きい。」
友絵 「まるで飛行機。」
旋回して、もう一度来るようです。
アンナ「もう一度来ます。」
先ほどと同様に魚を捕まえて、陸地の方へ飛び去って行きました。
友絵 「すごいの撮れた。」
真美 「恐竜映画みたい。」
うまく撮れたみたいで、よかったです。
私たちは、海で色々な生き物を見ることができました。
千里眼で見ると、マオは寝ています。
ん?
探索魔法に大きな反応がありました。
わたしは反応があった地点に向かって、海上を進みます。
そして・・・離水しました。
真美 「空も飛べるの?」
アンナ「はい・・・魔法です。」
友絵 「潜水艇が飛行機になった。」
空を飛行します。海面が遠ざかっていきます。
*
反応が近いのに、見えません。雲の上でしょうか。
わたしは雲の中に入りました。雲の中は真っ白です。
そして、雲の上に出ました。視界が開けました。きれいな青空です。
眼下には、雲の隙間から青い海が見えています。
大きな反応は雲の中からです。少しずつ姿を現しました。
アンナ「あれを見てください。」
友絵 「なにあれ?」
真美 「クジラみたいな形?」
アンナ「クジラです。」
友絵 「クジラって空を飛べるの?」
アンナ「魔物クジラです。空を飛ぶ能力があります。」
白い魔物クジラが雲の上を泳ぐように、ゆっくり飛んでいます。
シロナガスクジラに似ています。大きさは約60メートルです。
わたしはクジラに近づきました。二人は写真を撮っています。
私たちは、上下、左右、前後、様々な角度でクジラを観察しています。
クジラは、私たちを全く気にしていません。
下の方からクジラを見上げると、まるでCGを見ているようです。不思議な感じがします。
真美 「アンナさん、写真撮って。」
アンナ「はい。」
わたしは、クジラと一緒に二人の写真を撮りました。
しばらくすると、魔物クジラは雲の中に入り、見えなくなりました。
そろそろ戻りましょう。
わたしは高度を下げて、海の上を飛行しています。海面がキラキラ光っています。
海岸が見えて来ました。
わたしはゆっくりと着水しました。
そのまま海面を滑るように進み、砂浜に着きました。
アンナ「到着しました。」
二人はシートから立ち上がり、わたしは結界魔法を解除しました。
お疲れ様でした。