049 無料招待初日です。4
ここは、海が見える丘の上です。コテージのリビングにいます。
子猫のマオにミルクをあげました。
その後、マオをスリングに入れて、私たちはコテージから出ます。
歩いて、小石の多い海岸に来ました。
わたしは適当なところに天幕を出して、レジャーシートを敷きます。
そこにペットサークルを出して、マオとおもちゃを入れました。
アンナ「それでは翡翠探しを始めます。」
わたしは、小さな熊手とシャベルを二人に渡しました。練金魔法で作ったものです。
私たちは翡翠を探しながら、ゆっくり歩いています。
アンナ「見つけました。」
真美 「もう見つけたの。」
アンナ「はい。」
友絵 「それ白いよ。」
私は拾った石を太陽にかざしました。
光が透過します。
アンナ「この緑色の部分が翡翠です。」
真美 「きれい。」
友絵 「アンナさんだけで、仕事が終わるよね。」
アンナ「そう言うツッコミは無しです。」
アンナ「緑よりも白い石を探す方が見つけやすいと思います。
翡翠を見つけたら、アイテムボックスに入れてください。
鑑定魔法も使ってください。」
実は、山に行けば大きな翡翠がすぐに発見出来ます。
しかし、それでは面白くありません。
真美 「見つけた・・・でも小さい。」
友絵 「あった。」
私たちは天幕から離れましたが、わたしは千里眼でマオを見ています。
*
翡翠探しを始めて20分経ちました。
友絵 「アンナさん、これ見て。」
真美 「私のも。」
友絵さんの石は15cm、緑色の部分は7cmです。
真美さんの石は18cm、緑色の部分は6cmです。
アンナ「魔法で磨いてみましょう。」
わたしは二つの石を地面に置きました。
アンナ「研磨」
ツルツル、ピカピカになりました。
真美 「きれい。」
友絵 「納品するのがもったいない。」
アンナ「納品の条件を満たしていますが、どうしますか?」
友絵 「もっと探す。」
真美 「私も。」
アンナ「納品しないものは、持ち帰っていいですよ。」
友絵 「やったー。」
二人は、再び翡翠を探します。
わたしは、天幕でマオとくつろいでいます。
* * *
翡翠探しは、1時間が過ぎました。
二人が天幕に戻って来たので、互いに拾った翡翠を披露しました。
友絵さん8個、比較的大きさ重視です。
真美さん6個、品質重視です。
わたしは4個です。
拾った原石は全て、魔法で表面を研磨しました。
一番大きな翡翠の原石は友絵さんの22cmです。緑色の部分は8cmありました。
アンナ「記念撮影しましょう。」
二人は、自分で拾った一番大きな翡翠を持ちました。
わたしは借りたスマホで、二人の写真を撮りました。
* * *
ところで、どの翡翠を納品するのか、わたしは二人に尋ねました。
話し合った結果、最初に発見した二つの翡翠を納品することにしました。
納品する翡翠は、わたしが預かりました。他は全てお土産として、持ち帰るそうです。
二人には、翡翠を入れるための手提げ袋を渡しました。
真美 「友絵さん、それ全部持ち帰るんですか。」
友絵 「だってこれ全部宝石なんだよ。捨てるなんて、できないよ。」
アンナ「翡翠探し、どうでしたか?」
友絵 「楽しかった。たくさん拾えたし。」
真美 「私も。日本では経験できないわ。」
アンナ「よかったです。」
わたしは、この場所を翡翠海岸と名付けました。