表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
40/243

040 教会 (別視点)

アンナの服装について説明します。

服装は2種類あり、現在夏用制服を着ています。

ライトグレーのスカート、白のブラウス、ネクタイ、シンプルなグレーのミニハットです。

ミニハットは、かぶるものではなく、ピンでとめるアクセサリーに近いものです。

頭の斜め前についています。ツバが白色です。

  グンマー帝国、リューキの街、教会 


* 別視点 教会 side *


 教会の礼拝堂では、女性司祭と神官、それとたくさんの信者祈りを捧げている。

 礼拝する人が多いのは訳がある。それは虹。

 虹は吉兆の印だと信じている人が多い。神職たちもそう信じていた。


*    *    *


 皆の礼拝中にそれは起こった。

 女神像が突然光り出したのである。


女神「(われ)はアウローラの女神、ローラ。」


 神職たちは一瞬驚いた。そしてすぐに(ひざまず)き、こうべを垂れた。

 信者たちは唖然とした。


女神「おもてを上げよ。」


 神職たちは、顔を上げた。


女神「神託を(くだ)す。」


女神「明日の朝、我の使いがこの教会に来る。」


女神「黒髪の少女。名はアンナ。」


女神「アンナはチョコレートと言う菓子の作り方を知っている。」


女神「アンナの教えに従い、菓子作りを習得せよ。」


女神「我はチョコレートを所望する。」


女神「なお、菓子作りには魔法が必要になるであろう。」


女神「よって、司祭には神器を授ける。受け取るがよい。」


 女性司祭は、目の前に現れた腕輪を受け取った。

 手が震えていた。


司祭「あ、ありがたく、頂戴いたします。」


 腕輪は、チョコレート作りに必要な、魔法を使う神器であった。


女神「いずれ神器が無くとも菓子が作れるように精進せよ。」


司祭「はい。精進いたします。」


 女神像から光が消えた。



 女性司祭は呆然としていた。

 信者たちの声が聞こえ、司祭は我に返った。


司祭「使徒様を出迎える準備をしなさい。」

神官「はい。」

司祭「教会全体の清掃。厨房は念入りにしなさい。」

神官「はい。」


 司祭は執務室に戻り、手紙を書き始めた。

 宛先は、帝都の教会本部とこの街の領主である。

 手紙の内容は、女神顕現・神託・神器・使徒について。

 

 一通の手紙が書き終わった。

 神官の一人は、手紙を持って冒険者ギルドに向かった。

 教会本部への手紙は、冒険者ギルドの伝書鳩を使う。

 

 もう一通の手紙が書き終わり、別の神官が領主へ届けに行った。

 

 司祭は、手紙を書き終えて、先ほどの出来事を思い返していた。

 どうしてこの教会に神託が下ったのか。どうして自分に神器が授けられたのか。

 チョコレートという菓子はどのようなものか。司祭が考えてもわからなかった。

 あとは使徒が来るのを待つしかなかった。


 司祭は、女神から授かった腕輪を見た。そして、ゆっくりと左腕に装着した。

 腕輪を身に付けた瞬間、使い方が理解できた。


 司祭は、礼拝堂がその後どうなったか気になり、見に行く事にした。

 礼拝堂には、数人の信者が祈りを捧げていた。混乱した様子はなかった。


 信者たちは家に戻り、家族や知人に教会での出来事を伝えた。

 その日のうちに女神顕現と神託の話はリューキの街中に広まることになる。



*    *    *    *    *



 その後、女神の話を聞いた街の人が事実を確認するため、次々と教会を訪れた。

 冒険者ギルド、商業ギルド、領主の使いも教会を訪れた。

 なかには、女神顕現に立ち会えず、がっかりする者、泣き出す者まで現れた。


 その日、神職たちの対応は夜まで続いた。



*    *    *    *    *


 

 翌日の朝。


 リューキの教会では、神職たちが朝から緊張していた。


*    *    *


 一方、リューキの街は異様な熱気に包まれていた。

 街中の人が、使徒を間近で見たいと思っていた。

 そして、教会や街の入口に多くの人が集まっていた。




 やがて、黒髪の少女がリューキの街に向かって歩いて来た。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ