034 ツアーの翌日です。
第2部の始まりです。
ここは、森と湖が見える台地に設置したコテージです。
第1回異世界ツアーが終了した翌朝です。朝食が終わり、リビングでくつろいでいます。
なんだか静かです。元々この生活が普通だったのですが、不思議な感じです。
最初の異世界ツアーは、日本円がなくなり見切り発車しました。
結果は、なんとか成功したと思っています。
ツアー客の皆さんは、また来ると言っていました。満足してもらえたと思っています。
しかし課題も浮き彫りになりました。ツアー客のお土産と料理のレパートリーです。
お土産については、観光地と街を視察する際に探しましょう。
料理については、インターネットでレシピの検索は可能です。問題は食材探しです。
わたしは外に出て、コテージを収納しました。やはりアレがないと、落ち着きませんね。
わたしはアイテムボックスからミニハットを取り出して、頭に着けました。
それでは、これから食材の確保に向かいます。
『転移』
* * *
わたしが転移したのは、菜の花の群生地です。
以前に来たときには、黄色い花がたくさん咲いていました。
わたしはアイテムボックスから麻袋をいくつか取り出しました。
菜種に意識を集中してロックオン、
麻袋の中に・・・
『転移』
魔法を使えば収穫が簡単です。
わたしは麻袋の中の黒い種を手ですくいました。
『鑑定』
間違いありません。菜種です。これで菜種油が作れます。
わたしは次々と菜種を魔法で収穫しました。
ですが、来年のために全部は収穫せず、何割か残しておきました。
同じような菜の花の群生地が他にもあるので、すべて回ります。
菜種の収穫が終わりました。これでしばらくは、食用油に困らないでしょう。
ですが今後のことも考えて、農家やスラムの人に配り、栽培する予定です。
さて、次の場所に向かいましょう。
『転移』
* * *
わたしが転移したのは、山間部にあるソバの群生地です。
以前に来たときには、白い花がたくさん咲いていました。
わたしはアイテムボックスから麻袋をいくつか取り出しました。
ソバの実に意識を集中してロックオン、
麻袋の中に・・・
『転移』
わたしは麻袋の中のソバの実を手ですくいました。
『鑑定』
間違いありません。ソバの実です。
わたしは次々とソバの実を魔法で収穫しました。
ソバは魔法で乾燥させて、アイテムボックスに収納します。
それから菜種と同様に、全部は収穫せず何割か残しておきました。
他にもソバの群生地があるので、すべて回りました。
ソバの収穫が終了しました。
ソバは、挽きたて・打ちたて・茹でたてが絶品だと聞いたことがあります。楽しみです。
さて、次に行く場所は決めていません。
食材の多いところは・・・やはり南でしょうか。果物や香辛料もたくさんありそうです。
わたしは、赤道付近を千里眼で確認して・・・
『転移』
* * *
ここは、グンマー帝国です。
国の南部、熱帯地域です。蒸し暑いです。
魔法で体感温度を調節できますが、着替えましょう。
近くに人はいませんが、黒い結界を張って着替えます。
着替え終わりました。結界を解除します。
夏用の制服です。
連載は続きます。
これからも。よろしくお願いします。




