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232 修学旅行3日目です 12

 ここは宇宙です。


 私たちは、惑星アウローラをMTVで一周したあと、宇宙ステーションの中で無重力体験をしています。

 今わたしは、男子がいるモジュール内をカメラで撮影しています。


 男子の方も皆さん無重力を楽しんでいます。


男子 「超楽しい」

男子 「やばい、面白すぎる」


     *


男子 「なあ、向こうまで泳いで競争しようぜ」

男子 「よし、やろう」


男子 「用意、スタート」


 二人の男子は、壁を蹴って、空中を泳ぎながら前に進みます・・・


男子 「だめだ、うまく泳げねえ ww 」

男子 「 ww 下手に動かない方がいいな」


 空中で泳いでいる途中で体勢が崩れてしまいます。


     *


男子 「豪速球いくぞ、えいっ」


 キャッチボールをしている人がいます。

 ボールはゆっくり進みます。


男子 「遅すぎだろ」

男子 「そんなことはない。時速2万8000kmだ」


     *


 別の場所では、数人の男子が水魔法で水の玉を作って遊んでいます。


男子 「やべえ、超楽しい」

男子 「でかいの作ろうぜ」

男子 「よしやろう」


 わたしも以前にやりました。これ楽しいですよね。


 お菓子を空中に並べて食べている人もいます。


 ぱく、ぱく、ぱく・・・


 お魚みたいです。


     *


 座禅をしたまま空中を漂っている人がいます。意味不明です。

 周囲の人が面白がって、ちょっかいを出しています。だめですよ、修行の邪魔をしてはいけません。


 互いにスマホで撮影している人がたくさんいますね。

 皆さん、飛んだり、跳ねたり、回転したり、楽しそうです。


 志村先生は、男子に囲まれておもちゃにされていますが問題ありません。喜んでいます。


 男子生徒は、それぞれ無重力体験を楽しんでいます。

 これくらい撮影すれば充分ですね。


 わたしは、重力がある通路に向かいます。

 通路では、二人の女生徒が外を眺めています。


女子 「アンナさんだ」

女子 「ねえ、教えてほしいの」

アンナ「なんでしょうか?」

女子 「あの青い月って大気と水があるの?」

アンナ「はい、あの青い月はルナースルと言います。

    大気と水が存在します。よく気がつきましたね」

女子 「青いところが海で、白いのは雲かなって思ったの」

女子 「あそこに人が住んでいるの?」

アンナ「わかりません。わたしはまだ行ったことがありませんが

    いつかは行ってみようと考えています」


女子 「人が月に住む・・・ロマンがあるね」

女子 「うん」


女子 「遊びの続き、しよう」

女子 「うん、行こう」


 二人の女生徒はモジュールに入って行きました。


 青い月ルナースル・・・千里眼を使えば調べることは可能です。

 しかし謎があった方がワクワクします。

 青い月の冒険は楽しみに取っておきましょう。


 さて、マオはどうしているでしょうか。

 わたしはキャリーバッグを覗いてみました。

 マオは丸くなって寝ています。


 わたしは、女子のモジュールに入りました。

 やはり髪を束ねている人が多いですね。


 ローラと陽子さんは、先生と遊んでいます。楽しそうです。


 男子と同様に、こちらでもスマホで互いに撮影をしています。


女子 「あ、あああ・・・」

女子 「 wwww 」

女子 「やばい、楽しい」


     *


 こちらでもボール遊びをしている人がいます。

 しかしキャッチボールではなく、ビリヤードのようにボールにボールをぶつけて遊んでいます。


女子 「これ面白いね」

女子 「なんか不思議」


 止まっているボールに、ボールを投げてぶつける。

 するとぶつかった瞬間、投げたボールは留まり、止まっていたボールは弾き飛ばされます。

 慣性の法則です。無重力空間で見ると面白いですね。


     *


 やはりこちらでも数人の女子が水の玉を作って遊んでいます。


女子 「きれい」

女子 「なんかスライムみたい」

女子 「 wwww 」

女子 「ちょっとそれ大きすぎない?」

女子 「大丈夫、まだいける」


 大きな水の玉は、直径が20cm以上あります。


女子 「ああ、そっちに行っちゃだめ」

女子 「アイテムボックスに入れちゃえば」

女子 「そうか」


 おおきな水の玉はアイテムボックスに収納されました。


女子 「ふー、ちょっと焦った」


女子 「ねえ、水は丸くなるけど、火だとどうなるのかな」

女子 「変わらないと思うけど」

女子 「私は、火も丸くなると思う」

女子 「そうかな」

アンナ「実験してみましょう」


 水の玉はアイテムボックス収納してもらいました。


アンナ「通路の近くに来てください」


 わたしは、数人の女子と通路の方に向かいます。


アンナ「そこで見ていてください」


 わたしだけ通路に出ました。そしてロウソクを取り出して魔法で着火します。


アンナ「通路には重力があるので、炎の形は普通です」


 わたしはロウソクを持ったままモジュールに入ります。


女子 「火が丸くなった」

女子 「すごーい」

女子 「なんで?」


アンナ「重力がある場所では、温められた空気が上昇して対流が起こり、

    炎の形が細長くなります。

    無重力では対流が起こらずに、温められた空気は周囲に拡散します。

    上昇気流が発生しないので、炎の形は丸くなります」

女子 「なるほど」

女子 「説明がわかりやすい」

女子 「アンナさん、先生に向いているかも」

女子 「 ww 」


 わたしは教師になるつもりはありません。


アンナ「残り時間は10分です。

    10分経ったら集まってください。記念撮影をします」




女子 「はーい」

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