023 異世界ツアー3日目です。2
ここはピレリー山の山頂です。
雲海の遊覧飛行が終了しました。
アンナ「皆さん、ここは寒いです。キャンプに戻って朝食にしましょう。」
4人 「お腹すいたー。」
* * *
私たちは転移魔法で麓のキャンプに戻ってきました。
秋恵 「ねえ、あれ見て。」
4人 「きれい。」
令奈 「昨日見た山の雰囲気と違うね。」
菜々子「うん。太陽の位置も違うしね。」
雲の切れ目から太陽の光線が差し込んで、神秘的な山の景色になりました。
美波 「アンナさん、写真撮って。」
アンナ「はい。」
カシャ。
集合写真を撮ったあと、皆さんは防寒着を脱いで、アイテムボックスに入れました。
* * *
わたしは、朝食の準備を始めます。
ランチョンマット、食器、カトラリーを並べました。
朝食は、モンティクリストと紅茶です。
カナダでは、定番の朝食です。
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モンティクリスト
パンにチーズとハムを挟み、卵液を付けて、フレンチトーストのように焼いたものです。
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今回は、せっかくのキャンプなので、皆さんの目の前で調理しようと思います。
下拵えはできているので、あとは焼くだけです。
調理は簡単なのですが、問題は味です。
カナダの人はモンティクリストにメープルシロップをかけて、食べるそうです。
ハムとシロップの相性は、ちょっと・・・
* * *
わたしは、テーブルの上にカセットコンロを用意して、フライパンで焼き始めました。
3回に分けて調理します。
焼きたてを食べてほしいので、焼き上がったらアイテムボックスに収納します。
焼いている間、皆さんじっと見ています。
3回分焼き上がったので、半分に切ってお皿にのせました。余った1切れはローラの分です。
わたしは、メイプルシロップの代わりに、ベシャメルで作ったホワイトソースをかけました。
完成です。
紅茶もいれました。
アンナ「いただきます。」
4人 「いただきます。」
ぱくっ、
4人 「美味しい。」
菜々子「ハムとチーズを挟んだフレンチトーストね。」
令奈 「このソースが美味しい。」
アンナ「一枚では足りないので、もう一枚焼きます。次は甘くします。」
4人 「甘い?」
* * *
食べ終わったので、また焼き始めます。
今度焼くのは、中にカッテージチーズと苺ジャムを挟んだものです。卵液も甘くしてあります。
* * *
焼き上がりました。さっきと同様に切ってお皿にのせます。
今度は、アイスクリームを添えました。
アンナ「できました。メイプルシロップをかけて食べてください。」
ぱくっ。
4人 「美味しいー。」
美波 「朝から甘いものは、テンション上がる。」
秋恵 「だよね。」
菜々子「溶けたアイスを付けて食べると最高。」
令奈 「あたしは、甘い方が好き。」
モンティクリストの甘い方は大好評です。
* * *
朝食が終わりました。
5人 「ごちそうさまでした。」
わたしは、ゲルやテーブル、トイレなど全て回収しました。
アンナ「これから街に戻ってギルドに行きます。」
令奈 「ギルド?」
アンナ「皆さん忘れていませんか? 青い花をまだ納品していません。」
秋恵 「登山とキャンプで頭いっぱいだった。」
4人 「 wwww 」
菜々子「 ww 私も完全に忘れてた。ww 」
美波 「 ww 本物の冒険者にこの話をしたら、絶対怒られる。ww 」
4人 「 wwww 」
わたしは、皆さんに楽しんでもらえてよかったです。
アンナ「皆さん、これから魔法で街に戻ります。いいですか・・・いきますよ。」
わたしは転移先の安全を確認して・・・
アンナ「転移」
* * *
私たちは街が見える街道に転移しました。
アンナ「皆さん、初日に受け取った滞在許可証を出してください。
ギルドカードは首から下げましょう。」
4人 「はい。」
朝なので、門の前に行列はありません。
私たちは許可証を守衛に見せて、街の中に入りました。歩いて冒険者ギルドに向かいます。
* * *
ギルドの前に来ました。
アンナ「これから青い花を納品して、報酬を受け取ります。
そのあと書類にサインをします。それで依頼が完了します。」
4人 「はい。」
私たちは、冒険者ギルドに入りました。
冒険者ギルドで納品をします。