226 修学旅行3日目です 6
ここは、以前にコテージを設置していた台地です。
森、湖、山を見渡せる景色いい場所です。
アンナ「昼食の準備ができました」
生徒と先生が集まり、着席しました。
わたしは料理の保温結界を解除します。
アンナ「いただきます」
全員 「いただきます」
パクパク・・・
わたしは料理の説明をします。
ローラ「美味しい」
加藤 「このコシャリ、面白い料理ですね」
高木 「お米とパスタが一緒になっています」
志村 「フライドオニオンのザクザクした食感がいいですね」
女子 「変わった料理ね」
男子 「米とパスタ、炭水化物祭り」
日本にも、ソバメシと言う料理があります。炭水化物祭りはアリですよ。
しかしマカロニとスパゲッティ、なぜ2種類のパスタを使うのか、ネットで調べましたが理由はわかりませんでした。最初は有り合わせの材料で作ったのでしょうか。謎です。
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高木 「このコロッケ美味しい」
志村 「ごまの風味がいいですね」
加藤 「このソースも美味しいです」
アンナ「タヒーナは、野菜や肉、パンにも合う万能調味料です」
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加藤 「この串焼き、下味がついているから美味しい」
志村 「タレや塩とは違う味付けですね」
高木 「ごまのソースをつけても美味しいです」
エジプト料理は、あまり馴染みがありません。しかし日本人の味覚に合う料理です。
特にコシャリは日本でもっと有名になっていい料理だと思います。
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昼食が終わりました。
アンナ「ごちそうさまでした」
全員 「ごちそうさまでした」
わたしと陽子さんは片付けをして、午後の打ち合わせをしました。
テーブルとイスはすでに収納してあります。最後にトイレを収納しました。
生徒たちは集合しているので、MTVを出します。
アンナ「移動します。MTVに乗ってください」
私たちはMTVに乗り込みます。
最後に先生が乗り、わたしはタラップを収納しました。
アンナ「発進します」
MTVは、ゆっくりと上昇します。そして光学迷彩をかけました。
アンナ「転移」
* * *
私たちは大陸から離れた海の上空に転移しました。
アンナ「前方を見てください」
女子 「なにあれ?」
男子 「すげえ」
志村 「鳥? なんだか距離感が・・・」
アンナ「ペラゴルニスといいます。翼を広げた横幅は7mです。
現在地球に生息しているアホウドリの2倍の大きさです」
ローラ「大きいわね」
ペラゴルニスは体が白、羽が黒、頭部が灰色で、容姿はアホウドリに似た巨大な鳥です。
アンナ「ペラゴルニスは、2500万年前に地球に生息していました。
飛行できる史上最大級の鳥類です」
わたしはMTVをペラゴルニスに近づけました。
男子 「地球にもいたのか」
男子 「でかすぎだろ」
女子 「ファンタジーな鳥にしか見えないね」
志村 「あまり羽ばたきませんね」
アンナ「はい、アホウドリと同じように翼に風を受けて、
滑空しながら飛行します」
女子 「あ、歯がある」
女子 「ほんとだ」
ペラゴルニスのくちばしには牙のようなものが並んでいます。
アンナ「あれは歯ではなく、くちばしの一部が棘状に変化したものです」
女子 「歯じゃないんだ」
女子 「でも凶暴そうな顔だよね」
わたしは気流を乱さないように、気をつけながらペラゴルニスの周囲を移動して、観察を続けました。
アンナ「そろそろ移動します」
アンナ「転移」
* * *
私たちは草原の上空に転移しました。
2頭の恐竜が草原を走っています。
アンナ「下を見てください」
男子 「鳥?」
男子 「なんかダチョウみたいだな」
アンナ「羽毛恐竜です。オルニトミムスと言います」
オルニトミムスは、全長3.5m、全身がうす茶色の羽毛で覆われています。短い前肢には赤茶色の飾り羽根があります。
首が長く、鳥のような草食の恐竜です。
わたしはMTVを羽毛恐竜に近づけました。
女子 「恐竜なんだ」
女子 「尻尾があるね」
志村 「鳥みたいですね」
アンナ「はい、オルニトミムスは俗にダチョウ恐竜と呼ばれることがあります」
志村 「鳥が恐竜から進化したと言うのも納得できますね」
2頭の恐竜は速度を落とし立ち止まりました。
恐竜の目の前には沼があります。2頭は沼に向かっては歩き始めました。
そして水辺まで来ると、首を下げて水を飲み始めました。
ローラ「本当に鳥みたいね」
尻尾がなければ、鳥にしか見えませんね。
2頭の恐竜はゆっくりと水辺の浅瀬に入って行きました。食べ物を探しているようです。
女子 「何か食べてるみたい」
アンナ「草食の恐竜なので、水草をたべます」
女子 「そうなんだ」
女子 「食べ方も鳥みたいだよね」
私たちはしばらく2頭の恐竜を観察しました。
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アンナ「次の場所に移動します」
わたしはMTVをゆっくりと上昇させました。
アンナ「転移」