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210 修学旅行2日目です 3

 ここは、周囲が森に囲まれた湖です。


 わたしはMTVを着水させました。皆さん、床下の水中を見ています。B組も同様です。


アンナ「ここにはマリモが群生しています」


女子 「これがマリモ」

志村 「天然のマリモは初めて見ました」


 湖底にはマリモがたくさん見えます。


女子 「マリモって、何で丸くなるの?」

アンナ「波の影響により藻が回転することで球状になります」

女子 「そうなんだ」

男子 「あのマリモでけえ」

女子 「見たい見たい」


 わたしは、アイテムボックスから小さなハイテーブルを出しました。

 そして結界で水槽を作ります。


アンナ「転移」


 ちゃぷん。

 わたしは水槽に30cmのマリモを転移させました。


女子 「うわー」

男子 「でけえ」

ローラ「大きいわね」


 皆さん集まって巨大なマリモを見ています。


女子 「マリモって、どれくらい大きくなるの?」

アンナ「30cmを超える大きさが限界です。

    マリモは藻の一種なので、光合成をします。

    そのため中心部は、日光が届かないので空洞化します」


アンナ「30cmを超えると形を保つのが困難になり、

    崩れてバラバラになります。小さくなった藻は、

    回転しながら成長して、また球状になります」

男子 「そういうことか」

女子 「なるほどね」


アンナ「ちなみに北海道阿寒湖の最大マリモは、直径が34cmだそうです」

女子 「阿寒湖すごいね」

アンナ「それから、地球でマリモが群生しているのは、阿寒湖だけです。」

女子 「えっ、そうなの?」

アンナ「以前はアイスランドのミーヴァトン湖が世界最大の群生地でした。

    マリモの生息範囲は、阿寒湖と比較して20倍はあったそうです。

    しかし数年前に環境悪化で、ほぼ壊滅しました」

女子 「最近のことなの?」

アンナ「はい」

志村 「残念なことだ」

ローラ「マリモは希少なのね」


男子 「あれ? マリモってネット通販で売っていた気がするけど」

アンナ「あれは、養殖した藻を手で丸めたものです。

    天然物ではありません」

男子 「マジか」

女子 「知らなかった」


 わたしはマリモの水槽を床に置いて、押し込みます。

 マリモを湖に放出、魔法を使ってゆっくりと湖底に降ろしました。


 そろそろ移動しましょう。

 わたしは陽子さんに連絡をしました。


アンナ「次の場所に移動しますので、着席してください」


 皆さん、着席しました。

 MTVは離水して上昇します。B組もついてきます。


アンナ「移動します・・・転移」



*    *    *



 私たちは森の上空に転移しました。


アンナ「ここは先ほどとは違う、別の森です。

    目の前に見える一際大きな木は、この森最大の木です」


 MTVは、その木に近づきます。そして旋回飛行をします。


アンナ「ここは巨木の森です」


男子 「でけえ」

女子 「大きい」

アンナ「森の広さは、端から端まで約100kmあります」


 わたしはMTVを降下させます。枝を折らないように注意します。

 着地しました。B組も同様です。


アンナ「降りてみましょう」


 わたしはタラップを降ろします。


アンナ「志村先生、先に降りてください」

志村 「わかりました」


 志村先生が降りて、生徒が続いて降ります。

 わたしは、カメラのストラップを首から下げ、マオのキャリーバッグとA組の旗を持ち、最後に降ります。


 まずは、トイレを出します。次にマオをキャリーバッグから出しました。

 マオは周囲をキョロキョロと見ています。マオにも旅行気分を味わってほしいです。


ローラ「マオちゃんは私が見ているわ」

アンナ「すみません。お願いします」


ローラ「この木、名前をつけたのよね」

アンナ「ジャイアント・トロールです」

ローラ「この木はね、私のお気に入りなの。

    雷が落ちないように、加護を授けているのよ」

アンナ「そうなんですか。それでは、まだまだ大きくなりますね。

    楽しみです」


 生徒の皆さんは巨木を見上げていまが、ビルを見上げる感覚に近いと思います。


アンナ「この木は、ジャイアント・トロールの木と言います。

    高さは170m、幹の直径は15mあります。

    一番太い枝は、直径が2m以上あります」


男子 「すげえ」

女子 「すごいね」


 皆さんが初めて見る巨大な木です。感動しますよね。


アンナ「記念撮影をします」


 わたしは、巨木の前に結界で作った台を設置しました。

 A組の生徒は台を使って、撮影の準備をします。

 そして前列にいる生徒にA組の旗を渡します。


アンナ「この旗を持ってください」

男子 「うん」


 わたしは、幹をフレームに入れるため、かなり後退しました。


アンナ「撮ります」


 カシャ。


アンナ「もう一回撮ります」


 生徒が小さく写っているので、近づいてもう一回撮ります。


アンナ「撮ります」


 カシャ。


アンナ「撮影終了です」


アンナ「陽子さん、B組も撮影してください」

陽子 「はい」


 B組も同様に記念撮影しました。

 台はまた使うので収納します。




アンナ「それでは30分間、自由に散策をしてください」

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