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209 修学旅行2日目です 2

 ここは飛行島のコテージです。


 A組はテラスで、B組はダイニングで朝食を摂っています。

 今わたしは先生方と食事中です。陽子さんと幼女ローラも一緒です。


ローラ「美味しいー」

高木 「本当に美味しい」

加藤 「日本に帰ったら、売っているところを探します」

高木 「わかったら教えてください」

加藤 「はい」

高木 「私は練乳持参で食べに行きます」


 中華風揚げパンは中身がスカスカなので、いくらでも食べられます。

 今回は練乳をかけましたが、シナモンシュガーでも美味しそうです。


 男子がおかわりを始めました。揚げパンを持って行く人が多いです。人気がありますね。


加藤 「それにしてもローラちゃん、そんなにたくさん食べて大丈夫?」

ローラ「大丈夫よ」

加藤 「そう、それならいいけど」


 幼女ローラが食べたものは、天界のローラ本体に転送されます。心配いりません。


     *


 朝食が終わりました。


アンナ「ごちそうさまでした」

全員 「ごちそうさまでした」


 わたしは食器を片付けました。

 生徒たちは出かける準備をするため、コテージの外に出ます。


 わたしは観光スポットを千里眼で確認をします。


アンナ「陽子さん、予定を変更します」

陽子 「はい」

アンナ「次は・・・・・・・・・・」

陽子 「わかりました」

ローラ「面白そうね」


 わたし、キャリーバッグを用意しました。

 今日はMTVを利用することが多くなる予定です。

 マオをスリングに入れたままだと、窮屈な思いをするかもしれません。

 わたしは、マオをキャリーバッグに入れました。ペットサークルは収納します。

 そのあと、ユーティリティスペースに待機させているメイド型ゴーレム4体を起動して、コテージの清掃を指示しました。


 私たちも外に出ました。

 A組とB組は全員揃っています。

 わたしと陽子さんはMTVを出しました。そしてタラップを降ろします。


ローラ「面白い乗り物ね」

アンナ「はい、MTVです」


 わたしとローラは先に乗り込みます。ローラとマオは最前列の席です。


ローラ「マオちゃんのことは任せて」

アンナ「お願いします」


 生徒も搭乗します。

 そして最後に志村先生が搭乗しました。


志村 「全員揃っているよな」


女子 「いない人、手を挙げて」

男子 「はーい」

女子 「いるじゃん」

生徒 「 ww 」


 志村先生は最前列に着席しました。

 わたしはタラップを上げて、陽子さんに連絡をします。


アンナ「陽子さん、準備はいいですか?」

陽子 「はい。大丈夫です」


 それでは最初に観光地に向かいます。


アンナ「出発します」


 MTVはゆっくりと浮上します。

 

ローラ「ワクワクするわ」


 わたしはカメラを取り出しました。

 そして、前方を撮影するために結界でカメラを固定します。


アンナ「魔法で移動します・・・転移」



*    *    *



 山脈の近くに転移・・・したはずです。霧が出ています。


女子 「天気悪いね」

女子 「霧? あれ山かな?」


 うっすらと山が見えます。

 B組のMTVも転移してきました。

 わたしはMTVを上昇させます。B組もついてきます。

 周囲が真っ白になりました。なにも見えません。

 わたしはカメラの録画ボタンを押して、動画の撮影を開始します。

 

 視界が開けました。急に明るくなり、頭上には青空は広がっています。


女子 「すごーい」


 雲の上に出ました。周囲には雲海が広がっています。


アンナ「ゆっくり飛行します。席を立って撮影しても構いません」


 皆さんは撮影を始めました。


男子 「すげえな」

女子 「すごいよね」

男子 「あれって山の頂上だよな?」

アンナ「はい、そうです」


 雲海から突き出した山の頂上が、海に浮かぶ島のように見えます。

 不思議な光景です。


 わたしは雲海のすぐ上を船のように進み、山に近づきます。


女子 「島みたい」

女子 「面白いね」


 わたしは頂上の周囲を旋回飛行します。

 出来ればMTVを降りて頂上に立ってみたいのですが、平らなところがありません。

 無理ですね。残念です。


 わたしは山から山へ、移動するように飛行します。


 向こうに雲の切れ目が見えてきました。わたしはそこを目指します。

 見えてきました。雲の切れ目から山の(ふもと)が見えます。

 眼下には森林と湖が見えます。雲の下に降りてみましょう。


女子 「うわー」

女子 「きれい」


 雲の上から陽光が差し込んでいます。幻想的な光景です。

 眼下には、広大な森林が見えます。点在する湖がとてもきれいです。

 そして湖には、青空と雲が映り込んでいます。

 以前に写真で見た北欧の風景みたいです。


 わたしは高度を下げて、森と湖の上空を飛行します。

 この辺りは、少し前にリサーチで訪れた場所です。そのときに湖で面白いものを発見しました。

 わたしは、その湖を目指します。


 湖の上空にきました。わたしは高度を下げて岸辺の上を飛行します。


 ありました。


 上空からは、湖の浅瀬が緑色に見えます。

 わたしは浅瀬の上をゆっくりと旋回飛行します。


ローラ「面白いものを見つけたわね」


 ローラが気付いたようです。


志村 「なんですか?」

アンナ「近くで見れば、それが何かわかると思います」


 MTVはゆっくりと湖に着水しました。そして浅瀬を目指します。

 水はとてもきれいです。


アンナ「皆さん、下を見てください」


 MTVの床は透明なので水中がよく見えます。


女子 「なに? この丸いの?」

志村 「これって・・・」




アンナ「マリモです」

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