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184 下見です 4

 ここは、ワウラの街の入口付近です。


 私たちは飛行島から転移してきました。

 これから街を案内します。


志村 「魔法で移動、すごいですね」

加藤 「しかも一瞬です」


 わたしは、行列に並んでいる間に街での注意事項を説明します。


 私たちは手続きを済ませて街の中に入りました。


志村 「魔道具のおかげで、言葉が理解できました」

加藤 「日本語吹き替えの映画みたいでしたね」


 私たちは停車場に向かっています。

 

 停車場に到着しました。馬車の数が増えています。

 わたしはおカネを多く支払い、馬車を貸切にしました。

 四人で馬車に乗ります。


アンナ「クッションを使ってください」


 わたしは全員にクッションを配りました。

 馬車が出発します。


アンナ「陽子さんは、馬車に乗った経験がありますか?」

陽子 「いいえ、初めてです」


 陽子さんは、まだ知らないことが多いですね。一緒に連れて来て正解でした。


 二人は町並みをスマホで撮影しています。


加藤 「素敵な街」

志村 「活気がありますね」


加藤 「建物のデザインが統一されていて美しいです」

志村 「日本の町並みとはまるで違いますね」


加藤 「あ、人以外の種族」(小声)

志村 「ファンタジーですね。地球では体験できませんよ」


     *


 私たちは馬車で街の中を見学して、停車場に戻ってきました。


アンナ「どうでしたか?」

加藤 「生徒達に街を見せたいです」

志村 「ただ、街の人に迷惑をかけないか、心配です」


 わたしもそれが心配です。


 これはわたしが日本にいるときに聞いた話ですが、

 ある修学旅行の生徒が某有名テーマパークのキャラクタースタッフを池に突き落としたため、

 その学校の生徒は永久に出入り禁止になっているそうです。


加藤 「迷惑行為は困りますね。どうしましょう」

志村 「街の見学は前向きに検討したいです。

    ルールについてはあとで考えましょう」

加藤 「はい」


 そのあと私たちは、ギルドや市場、人気店などを見て、街を出ました。


加藤 「街に入るときも気になっていたんですが、

    たくさんの馬車やテントはなんですか?」

アンナ「街の宿が足りず、皆さんここで寝泊まりをしています」

加藤 「そういうことですか」

志村 「それだけ人気がある街ということですね」

アンナ「はい」


     *


アンナ「この近くに発展途中の村があります。ご覧になりますか?」

志村 「はい」

加藤 「見たいです」


 私たちは歩いてアンナミラ村に向かいました。


     *


 アンナミラ村に到着しました。


アンナ「ここがアンナミラ村です」

志村 「アンナ、ミラ? アンナさんと関係がある村ですか?」

アンナ「街の食事を充実させるために、食材作りをお願いしたら、

    いつの間にか発展しました」

加藤 「村の発展にも関わるなんて、すごいです」


 わたしは仕事を丸投げしているだけです。


 さて、わたしは集会所に行きました。


 コン、コン、コン。


アンナ「アンナです」

ジミー「どうぞ」

アンナ「こんにちは」

ジミー「アンナさん、いらっしゃい」

アンナ「知り合いを連れてきました。村を見学してもいいですか?」

ジミー「はい。私は忙しくて手が離せません。ご自由に見てください」

アンナ「はい」

 

 忙しいのは、たぶんわたしのせいです。すみません。

 わたしは集会所を出ました。


アンナ「村の中を見学しましょう」


 わたしは二人を案内しました。


加藤 「ここも建築中の建物が多いですね」

アンナ「はい。住居が足りないので、バラックに住んでいる人も多いです」


 わたしは二人を砂糖工房に案内しました。


アンナ「ここが砂糖工房です」

加藤 「甘いにおい」

志村 「暑いですね」

アンナ「はい。火を使うので工房内は暑いです」

志村 「(まき)を使っているんですか?」

アンナ「はい。火の加減が難しいそうです」


 火加減を間違えると砂糖ではなく、カラメルソースが出来ます。


アンナ「次に行きましょう」


 次は畜産工房を案内します。


     *


 畜産工房に到着しました。


アンナ「ここでは、バターやチーズ、ヨーグルト、生クリームなどを作っています

    ここの乳製品は街で人気があります」

志村 「ここも機械ではなく、すべて手作業ですか?」

アンナ「はい。大変な作業です」


 次は畜舎を案内します。


     *


 畜舎に到着しました。


アンナ「ここでは、鶏、イノシシ、羊、ヤギ、牛などを飼育しています」


加藤 「黒い鶏ですね」

アンナ「はい。元は野生の鶏です」


 私たちは畜舎を見学したあと、牧場に向かいました。


     *


 ここは広い牧場です。

 ちょうど、牛が放し飼いにされています。


アンナ「あの牛、なんだかお分かりになりますか?」

志村 「まさか、オーロックス?」

アンナ「はい、そうです」

加藤 「数百年前に絶滅した牛ですね」

志村 「はい。ラスコー洞窟の壁画にも描かれています」


 二人はスマホで写真を撮っています。


志村 「生徒達にこの牛を見せたいです」

加藤 「いいですね」


 最後は農場を案内します。


     *


 農場に到着しました。


アンナ「ここが農場です」

加藤 「広いですね」

志村 「向こうの畑はなにも栽培していないようですが?」

アンナ「秋に種まきをする予定です。栽培するのは小麦、菜種、ソバなどです」


アンナ「街や村の人口が増えると農作物も増産する必要があります」

加藤 「村の発展が楽しみですね」

アンナ「はい」


アンナ「村の見学は以上です」


     *


 わたしは、集会所に向かいジミーさんに挨拶をします。


 コン、コン、コン。


アンナ「アンナです」

ジミー「どうぞ」

アンナ「見学が終わりました」

ジミー「なにもお構いできず、すみません」

アンナ「気にしないでください。それでは失礼します」

ジミー「また来てください」

アンナ「はい」


 わたしは集会所を出ました。


アンナ「次は観光地を見に行きます」


アンナ「転移」




 私たちは次の場所に転移しました。

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