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177 代官とサブミス 2(別視点)

177 代官とサブミス 2(別視点)」


* 別視点 ポール side *


 ここは、街の中。


 ポールは猫耳亭を出て、商業ギルドに向かっていた。

 氷屋の前に人集(ひとだか)りが出来ている。

 ポールは馬車を降りて、氷屋に向かった。



*    *    *



ポール「なんの騒ぎだ?」

スミス「お代官様」


 みな静かになった。


スミス「新商品の販売です」

ポール「新商品とは、いま手に持っているものか?」

スミス「はい。アイスクリームといいます」

ポール「ひとつくれ」


 私は、カネを支払い、アイスクリームを受け取った。食べてみる。


ポール「うまい。ギルドでレシピを買ったのか?」

スミス「いいえ。アンナさんに直接教えてもらいました」

ポール「そうか」


客たち「売ってくれ・・・」


 騒ぎになるはずだ。これは、うまい。器は焼き菓子で出来ている。よく考えたものだ。


 私は馬車に戻った。


ポール「商業ギルドに向かってくれ」


 馬車が動き始めた。


 この冷たい菓子は、夏に食べるものだ。レシピを季節はずれに献上するわけにはいかない。

 すぐにレシピを入手する必要がある。


 ぬいぐるみとアイスクリームのレシピ、入手出来なければ、王都への出立を延期しなければならない。

 商業ギルドに情報があるだろうか。


     *


 商業ギルドに馬車が到着した。私は中に入った。


ポール「マギーは、いるか?」

マギー「お代官様」


 私はマギーにアイスクリームとぬいぐるみのことを尋ねた。



*    *    *



* 別視点 マギー side *


マギー「アイスクリームとぬいぐるみ、情報と登録がありません。

    申し訳ない思いです」

ポール「なんとしても、入手したい」

ジーナ「マギー、すぐに氷屋に向かって、

    そのあと、アンナさんが立ち寄る場所に行って話を・・・

    馬を使いなさい」

マギー「はい」


 わたしはギルドを出て、馬で氷屋に向います。


     *


 氷屋に到着です。

 私は馬繋(ばけい)に馬を停めました。


 すごい人気(にんき)ね。私も食べたい。

 私は工房に向かった。


マギー「ライラさん、こんにちは。

    アイスクリームのレシピ、ありますか?」

ライラ「はい。アンナさんが書いたものですが」

マギー「必ず返しますので、貸してください」

ライラ「はい」


 いま作っているのが、アイスクリームね。


ライラ「これがレシピです」

マギー「確認します」


 アンナさんが書いたレシピです。間違いありません。


マギー「お借りします」


マギー「それと・・・1個売ってください」

ライラ「はい」


 私はおカネを支払い、アイスクリームを受け取りました。食べます。


マギー「美味しい」


 冷たくて、甘くて、最高。手で持つ器が焼き菓子で出来ているのね。


ライラ「想像以上の忙しさです」

マギー「人を雇ったほうがいいですよ」

ライラ「はい。焼き菓子を作る人と店頭で売る人が必要ですね」


 アイスクリームが食べ終わりました。


 次は、ぬいぐるみの現物を確認するため、猫耳亭に向かいます。


     *


 猫耳亭に到着しました。


 ちょうどランチタイムが終わったみたいです。私は中に入りました。


マギー「エマさん、こんにちは。ぬいぐるみを見せてください」

エマ 「はい。娘たちが持っています。

    客室にいるので、ご案内します」

マギー「お願いします」


 私は客室に案内されました。


 コン、コン、コン。


エマ 「エマです。ギルドのマギーさんをお連れしました」

クレア「どうぞ」

エマ 「失礼します」

マギー「失礼します」


 ぬいぐるみはテーブルとベッドの上にありました。

 子供達はベッドに座り、黒猫の絵を描いています。


マギー「これがぬいぐるみ・・・かわいい。

    アンナさんが連れていた猫にそっくり」

クレア「大人でも欲しくなります」

マギー「はい。私も欲しいです」


マギー「触ってもいいですか?」

エマ 「どうぞ」


マギー「柔らかい・・・それに軽い」


 外側は、肌触りがいい布製、中身は綿? 羽毛かしら?

 足と尻尾が動くようになっている。

 特徴は、わかった。


クレア「手に入るかしら?」

マギー「アンナさんが来たら、交渉して(ゆず)ってもらいます」

クレア「お願いするわ」

マギー「はい」


     *


 私は猫耳亭を出ました。

 そして、アンナさんが立ち寄る場所すべてを回り、声をかけてギルドに戻りました。


マギー「アイスクリームのレシピを入手しました。

    それから、アンナさんを見かけたらギルドに来るよう、

    街の人に伝えました」

ジーナ「お土産は? 」

マギー「氷魔法で作るお菓子です。

    溶けるので、持ち帰ることはできません」

ジーナ「仕方ないわね・・・レシピを仮登録したら、

    お代官様のところに行きなさい」

マギー「はい」


     *


 私はアイスクリームのレシピを写して、仮登録をしました。


マギー「お代官様にアイスクリームのレシピを届けてきます」

ジーナ「頼むわね」




 私は、馬でお代官様のところに向かいます。

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