表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
175/243

175 街の案内です 5

 ここはアンナミラの村(旧スラム)です。


ジミー「実はアンナさんに相談があります」

アンナ「小麦粉と木材ですか?」

ジミー「はい。どうしてそれを?」

アンナ「昨日商業ギルドでも同じことを言われました。」

ジミー「それと、家畜の数を増やすことはできますか?」

アンナ「はい。大丈夫です」


 おやつが食べ終わりました。


私たち「ごちそうさまでした」

ジミー「ごちそうさまでした」


 わたしは食器を魔法で片付けました。


     *


 私たちは集会所を出て資材置き場にきました。資材の残りが少ないです。

 わたしはアイテムボックスから、角材、板材、くぎ、セメントなどを出します。

 煮炊きの使う(まき)も出しました。


ジミー「こんなに・・・」


     *


 次は食料庫に向かいました。

 アイテムボックスから、小麦粉、豆類、根菜類、塩、香辛料などを出しました。

 砂糖の生産で減っていた甜菜も出します。

 大型の冷蔵箱には、肉類を補充しました。


ジミー「すごい量ですね」


     *


 次は畜舎に向かいました。

 わたしは千里眼で動物の生息場所を確認します。


アンナ「転移・・・」


 わたしは、オーロックス、イノシシ、野鶏(やけい)、野生の羊、ヤギなどを転移させます。

 畜舎に入りきらない家畜は牧場で放し飼いです。

 

 家畜の数は3倍に増やしました。


ジミー「すごい。ありがとうございます」

アンナ「ジミーさん、他に何かありますか?」


ジミー「・・・・・・あとは、人ですね」

アンナ「人?」

ジミー「はい。家畜が増えましたし、農地も広げる必要があります。

    建築の労働者も不足しています」


 人を勝手に連れて来る訳には・・・・・・あ!


アンナ「人なら()てがあります。

    移住してもらえるか、聞いてみます」

ジミー「お願いします」


 わたしは村の奥にある茂みを刈り取って、広い敷地を確保します。

 刈り取った草は家畜の餌にしましょう。

 そして敷地を土魔法で平らにしました。

 村の敷地が広がりました。これだけあれば充分でしょう。


アンナ「ジミーさん、ちょっと行っていきます」

ジミー「いってらっしゃい」


ローラ「どこに行くの?」

アンナ「隣の街です・・・転移」



*    *    *



 私たちは、隣街のスラムに転移しました。


 前に見たときよりも、家の数が減っています。

 わたしは住人に声をかけます。


アンナ「わたしはアンナと言います。代表者に会わせてください」

住人 「代表者? そんな人はいねえよ」

アンナ「そうですか」


アンナ「皆さんで仕事がある場所に移住しませんか?」

住人 「仕事? ただの(うわさ)だろ。

    その噂を聞いて半分の人がここを出て行ったぜ」


 そういうことでしたか。


アンナ「噂ではなく、本当の話です」

住人 「・・・・・・」

アンナ「移住する人には、支度金として一人につき、

    大銀貨5枚差し上げます」


 大銀貨5枚は5万円相当です。


住人 「カネがもらえるなら行くぜ」


 わたしは大銀貨5枚を渡しました。


アンナ「皆さんにも声をかけてください」


     *


 スラムの住人約30名、全員が表に出て来ました。


アンナ「移住を希望する人は、ここに二列で並んでください」


 わたしは陽子さんに大銀貨が袋を渡しました。


アンナ「一人に5枚渡してください」

陽子 「はい」


     *


 二人で全員におカネを渡しました。

 また、スラムには怪我や病気で職を失った人がいます。

 わたしは魔法で治療しました。


アンナ「これから魔法で移動します。

    家も移動するので、荷物の心配は不要です」


アンナ「転移」



*    *    *



 皆さん、呆然(ぼうぜん)としています。


先住者「お前達も来たのか?」

新入り「お前、ここにいたのか?」

先住者「スラムの人を呼びに行こうって、話していたところだ」


 再会を喜んでいる人がいます。


 ジミーさんが来ました。


アンナ「ジミーさん、連れて来ましたよ」

ジミー「ありがとうございます」

アンナ「わたしは他の街に行って、移住者を連れて来ます。

    後のことは、よろしくお願いします」

ジミー「わかりました」


アンナ「転移」



*    *    *


 わたしは3カ所のスラムに行って、同様に移住者を連れて来ました。

 あとはジミーさんにお任せします。


アンナ「私たちはこれで失礼します」

ジミー「また来てください」

アンナ「はい」


 私たちはジミーさんに別れを告げて飛行島に帰ります。


アンナ「転移」



*    *    *



 私たち三人は飛行島に転移しました。


ローラ「アンナはいろんなことをするわね。見ていて飽きないわ」


 天界から(のぞ)()をするのは、やめていただきたいです。


ローラ「そろそろ帰るわ」


 わたしは預かっていたけん玉をアイテムボックスから出します。


ローラ「ありがとう。またね」

アンナ「はい。さようなら」

陽子 「ごきげんよう、ローラ様」


 幼女ローラはけん玉を握りしめて、天界に帰りました。




 わたしと陽子さんはコテージに入りました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ