表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/243

017 異世界ツアー2日目です。6

 ここはピレリー山の標高2500メートル付近です。

 

 冒険者ギルドの依頼で、青い花の採取に来ています。


アンナ「皆さん、急ぐ必要はありません。

    転んだり、花を踏んだりしないように、注意してください。」

4人 「はい。」


 1分後・・・


秋恵 「あった・・・でも1本だけ。これはスルーね。」

アンナ「そういう感じでお願いします。」


 数分後・・・


菜々子「アンナさん、回収おねがい。」

アンナ「はい。」


 わたしは花を受け取り、アイテムボックスに入れます。

 その後も皆さんから声がかかり、わたしは花を回収していきます。

 皆さん仕事が丁寧です。


美波 「ねえ、みんなー。こっちにたくさんあるよー。」(離れたところから)


 皆さん、その場所に集まってきます。


菜々子「群生してる。」

令奈 「きれい。」

秋恵 「ここで採取したら、終わりじゃん。」

美波 「私、写真撮ろう。」


 数分後・・・


アンナ「皆さん、あと4本です。一人1本ずつお願いします。」


*    *    *


 青い花を20本採取しました。


アンナ「20本集まりました。終了です。お疲れ様でした。」

菜々子「意外に早く終わったね。」

令奈 「うん。でも楽しかった。」

秋恵 「おなかすいたー。」

美波 「私もー。」

アンナ「少し遅くなりましたが、昼食にしましょう。」

4人 「やった。」


*    *    *


 私たちは天幕に戻ってきました。


 わたしは、アイテムボックスから食器と食材を出していきます。

 ライ麦パン、バゲット、鳥の燻製くんせい肉、ソーセージ、うずらの玉子、皮付きジャガイモ、

 アスパラガス、パプリカ、丸いプチトマト、白ナスなど。

 食材は熱を加えてあります。

 そしてテーブルの中央にあるものを出しました。


令奈 「なにこれ?」

菜々子「カセットコンロ?」

アンナ「はい。そうです。」

美波 「デザインがかわいい。」

秋恵 「こんなの、初めて見た。」


*    *    *


 わたしは、大きなパエリア鍋が使えるコンロを探していましたが、なかなか見つかりませんでした。

 ようやく見つけたのがこのコンロです。


 カセットコンロは、四角形ではなく、円形です。

 ガスボンベは下にセットするので、五徳の横に突起物がありません。実用的で安全です。

 色は赤、一色です。火鉢の形をしています。実用性を重視する日本製とは思えないデザインです。

 一目見て、気に入りました。

 魔法のランプがトレードマーク、日本A社のものです。


*    *    *


令奈 「鍋料理?」

アンナ「いいえ、これです。」


 わたしは、チーズが入った鍋を出しました。


4人 「チーズフォンデュ・・・」

アンナ「皆さんどうかしましたか?」

令奈 「これって、カロリーが・・・」

アンナ「今日の登山で相当カロリーを消費しましたよ。

    これでもカロリーが足りないくらいです。」

秋恵 「え、そうなの?」

アンナ「はい。問題ありません。」

菜々子「それなら心配いらないね。」

美波 「たくさん食べても平気。」


アンナ「それでは食べましょう・・・いただきます。」

4人 「いただきます。」


 ぱくっ。


4人 「美味しい!」


美波 「この玉子、何個でも食べられる。」

令奈 「ちょっと、一人で全部食べないで。」

アンナ「大丈夫です。まだありますから。」


 食材は昨晩、宿のキッチンを借りて調理しました。

 白ナスに火を通したら、くたくたになってしまいました。食べづらいですね。

 

 わたしは、薄くカットしたバゲットに白ナスをのせます。

 小さなおたまでチーズをすくって、その上にかけました。


アンナ「美味しい・・・皆さんこのナス、トロトロですよ。」

秋恵 「うちも、その食べ方やってみよう。」


秋恵 「ナスがトロットロ。こんなナス初めて。」


菜々子「トマトをチーズで食べるとピザの味になる。」

令奈 「ポテトとチーズの相性がいい。」


アンナ「皆さん、この雄大な景色を見ながらのチーズフォンデュ、どうですか?」

4人 「最高!」

美波 「アルプスの少女になった気分。」

4人 「 wwww 」


 楽しい食事が続きます。


*    *    *


 昼食が食べ終わりました。


5人 「ごちそうさまでした。」


アンナ「皆さん少し休んで、そのあと山頂を目指します。」




 登山はまだ続きます。

青い花はこのあと、練金術師よって秘薬が作られ、

王女の病気が治癒、王様から褒美をもらう・・・

みたいな展開にはなりません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ