152 恐竜ツアー3日目です。1
ここは、飛行島のコテージです。
わたしは大きなビーズクッションに座り、マオと遊んでいます。
吉田さんが起きてきました。
アンナ「おはようございます。」
吉田 「おはよう。」(スマホを見ながら)
アンナ「三人揃ったら、テラスで朝食にします。」
吉田 「うん。」
吉田 「私もマオちゃんと遊んでいい?」(スマホを見ながら)
アンナ「はい。いいですよ。」
吉田 「マオちゃん、一緒に遊ぼう。」(スマホを見ながら)
吉田 「マオちゃん、かわいいね。」(スマホを見ながら)
今日は吉田さん、おしゃべりですね。
あ、わかりました。スマホを見ながら話をしています。会話が苦手なことを克服したいわけですね。
わたしも会話は得意な方ではありません。相手との距離感がわからないので、いつも丁寧語で話しています。だから吉田さんの気持ち、少しわかります。
どどどどどど・・・・・・
起きてきました。
アンナ「おはようございます。」
中村 「おう。朝メシ食ったら、すぐに行くぞ。」
アンナ「はい。」
西川 「おはよう。」
アンナ「おはようございます。テラスで朝食にします。」
わたしは三人をテラスに案内します。
吉田 「会長、おはようございます。」(スマホ見)
中村 「お、おう。おはよう。」
吉田 「西川君、おはよう。」(スマホ見)
西川 「吉田さん、おはよう。今日のツアーも楽しみだね。」
吉田 「うん。私も楽しみ。」(スマホ見)
三人が席に付いたので、わたしは料理を出します。
*
朝食は中東の料理、フムスです。
フムスは、ひよこ豆をペーストにした料理です。中東以外ではトルコやギリシャなどで食べられています。
日本では、あまり知られていませんが、欧米ではベジタリアンが増えていることもあり、注目されている料理です。
フムスの作り方
材料は茹でたひよこ豆、タヒニ、ニンニク、オリーブ油、塩です。それらを混ぜてペーストにします。タヒニとは、皮を取ったゴマをペーストにしたものです。フムスには欠かせない食材です。
ペースト状になったら器に淹れて、パプリカパウダーとパセリをかけて完成です。
パンや野菜などにつけて食べます。
フムスは、かすかな甘味と濃厚なコクがあります。ピーナッツバターやクリームチーズのような感じで、どんな食材にも合います。
今回の食材は、ピタ(食べやすい大きさに切りました)、野菜スティク(キュウリ、ニンジン、パプリカ)、フライドポテト、鳥ムネ肉(食べやすい大きさに切ってグリルしました)
それらの食材ににフムスをつけて食べます。たっぷりつけた方が美味しいです。
*
アンナ「飲み物は、各自出してください・・・いただきます。」
三人 「いただきます。」
ぱくっ。
吉田 「西川君、これ美味しいね。」(スマホ見)
西川 「うん。美味しいね、吉田さん。」
吉田さんの話し方が棒読みですが、あの二人は気にしないと思います。
わたしは料理の説明をしました。
中村 「なんだこの料理って思ったけど、うめえな、これ。」
西川 「はい・・・野菜はマヨネーズ、ポテトはケチャップって思ってましたけど、
これもいいですね。」
吉田 「アンナさん、この料理、美味しいです。」(スマホ見)
アンナ「ありがとうございます。」
吉田さん、ちょっとぎこちないですが、ちゃんと会話が成立しますよ。頑張ってくださいね。
*
朝食が終わりました。
アンナ「ごちそうさまでした。」
三人 「ごちそうさまでした。」
わたしは食器を片付けます。
中村 「アンナ、これを返す。サンキュー。」
アンナ「はい。」
わたしは昨日貸したカメラのメモリーを受け取りました。
中村 「よし、行くぞ。」
アンナ「はい。」
わたしは陽子さんに声をかけます。
アンナ「陽子さん、ツアーに行ってきます。」
陽子 「はい。いってらっしゃいませ。」
私たちは靴に履き替えて、テラスから外に出ました。
そしてアイテムボックスから、MTVを出します。
私たちはMTVに乗り込みました。
アンナ「出発します・・・転移」
* * *
ここは、草原です。近くには森と川があります。
私たちはMTVから草原を見下ろしています。恐竜が6頭います。
西川 「えっーと・・・名前は・・・」
中村 「ペンタケラトプスだ。」
西川 「そうでした。ケラトプス系は種類が多いですよね。」
中村 「5本の角が特徴だ。撮影開始するぞ。」
西川 「はい。」
吉田 「はい。」
私たちは撮影を開始しました。
ペンタケラトプスは草食恐竜です。群れの最大個体は約8mです。子供もいます。
トリケラトプスに似ていて、全身がこげ茶色、フリルは赤茶色です。
頭部に大きなフリルがあります。そして大きな角が2本、小さな角が3本、合計5本の角が特徴です。
吉田 「アンナさん、写真撮って。」(スマホ見)
アンナ「はい。」
わたしは、吉田さんと恐竜親子の写真を撮ります。
カシャ。
アンナ「今度は三人で撮りましょう。」
中村 「わかった。」
わたしは、三人と恐竜の写真を撮ります。
カシャ。
中村 「アンナ、下に降ろしてくれ。」
アンナ「はい。」
わたしはMTVを着陸させました。
私たちは光学迷彩で外に出ます。そして最大個体の前に来ました。
中村 「やっぱり角がでかい恐竜は、いいな。」
西川 「はい。」
吉田 「西川くん、この恐竜かっこいいね。」(スマホ見)
西川 「うん。僕もそう思う。」
吉田さんはスマホのアプリを切り替えながら会話をしているようです。
最大個体のあとは、親子恐竜を撮影します。
吉田 「西川君、あの恐竜かわいいね。」
西川 「うん。かわいいね。」
子供の恐竜にも小さな角があって、かわいいです。
中村 「アンナ、次を案内してくれ。」
アンナ「はい。わかりました。」
私たちはMTVに戻り、迷彩を解除しました。
アンナ「移動します・・・転移」
私たちは次の場所に転移しました。