130 ゲームです。1
ここは天界の東屋です。
昼食が終わり、ゲームを始めました。
スペース○ンベーダーです。
知っていますが、プレイするのは初めてです。
40年以上昔のゲームです。現在のゲームとは、まるで違います。
モノクロ表示、単純なキャラクター、心臓の鼓動を思わせるミニマルなBGM 、シンプルなSEです。
ローラ「これは、何と戦っているの?」
アンナ「宇宙からの侵略者です。」
ローラ「よくわからないわ。」
アンナ「魔物のスタンピードから街を守っていると考えてください。」
ローラ「そういうことね。」
ローラ「なにで攻撃しているの?」
アンナ「魔法です。」
UFO が出ました。撃ち落とすことは出来ません。
ローラ「今のはなにかしら?」
アンナ「ワイバーン(UFO)です。」
ローラ「たった一人で街を守るのは大変ね。」
*
わたしは、1面をクリアすることなくGAME OVERになりました。
アンナ「街を守ることが出来ませんでした。」
ローラ「魔物が数が多過ぎるわ。よくやった方よ。」
アンナ「ありがとうございます。」
ローラ「私にやらせて。」
アンナ「はい。どうぞ。」
わたしはローラと交替しました。
アンナ「このレバーで左右に動きます。このボタンで攻撃魔法を発射できます。」
ローラ「わかったわ。」
GAME START です。
ローラ「魔物の動きは単純ね・・・あっ。」
1機失いました。
ローラ「魔物が魔法を使うのは、ずるいわ。」
アンナ「バリケードをうまく利用してください。」
ローラ「なるほど、そうするわ。」
ローラの目は真剣です。後ろで陽子さんが食い入るように見ています。
アンナ「ワイバーン(UFO)です。」
ローラ「街を守るのが精一杯よ・・・あっ。」
2機目を失いました。
ローラ「大丈夫、何となくわかってきたわ。」
ローラ「あっ。」
GAME OVER です。
ローラ「アンナより、たくさん魔物を倒したわ。」
アンナ「はい。すごいです。」
ローラ「陽子ちゃん、やってみる?」
陽子 「はい。」
ローラは陽子さんと交替しました。
GAME START です。
順調にゲームが進み、ノーミスで敵を倒して1面をクリアしました。
ローラ「すごい、魔物を全滅させたわ。」
アンナ「陽子さん、すごいです。」
次の面がスタートしました。
順調に敵を倒しますが、なぜか攻撃をするのをやめて、敵が接近するのを待っています。
ローラ「危ないわよ。」
何をするつもりでしょうか。
敵は直前まで来ました。
ん? 敵の攻撃が当たりません。陽子さんは一方的に攻撃して、一列の敵を倒しました。
ローラ「すごいわね。」
わたしはスマホで検索をします。
*
わかりました。
これは「名古屋撃ち」という裏技です。
敵の攻撃はキャラクター1個分離れたところから発射されるので、
敵の直前では当たり判定がありません。陽子さんはそのことに気付いたようです。
ローラ「魔物のスタンピードは陽子ちゃん一人で対処できるわね。
街の防衛は任せましょう。他のゲームも見たいわ。」
アンナ「わかりました。」
次にプレイするのはパッ○マンです。
しばらくデモンストレーションを見ました。
モンスターを避けながらドットを全て食べればクリアです。
大きなドットを食べると反撃できるようです。
ローラ「さっきのゲームとは、全然違うわね。」
アンナ「はい。とにかくやってみます。」
GAME START です。
ゲームが始まり、わたしは画面のドットを消していきます。
ローラ「街に魔物が侵入したみたいね。たくさんある点はなにかしら?」
アンナ「クッキーです。」
ローラ「街に落ちているクッキーを食べても平気なの?」
アンナ「クリーンの魔法があるので大丈夫です。」
ローラ「そうだけど・・・」
サクランボが出現しました。食べたいです。
アンナ「あ。」
1機失いました。
ローラ「魔法で攻撃できないの?」
アンナ「はい。ただ、大きなクッキー食べると反撃出来るようです。」
大きなドットを食べます。反撃です。モンスターは青くなって逃げます。
わたしは追いかけました。モンスターを食べると中央の巣に戻っていきました。もう一匹・・・
アンナ「あ。」
2機目を失いました。
まだ1機残っています。反撃よりもドットを消すことを優先しましょう。
もう少しでクリアできます。
アンナ「あ。」
GAME OVER です。
ローラ「惜しかったわね。」
アンナ「はい。残念です。」
ローラ「これは魔物を討伐できないの?」
アンナ「はい。巣に追い返すことしかできません。」
ローラ「わたしにやらせて。」
アンナ「はい。どうぞ。」
わたしはローラと交替しました。