126 お寿司です。1
ここは、コテージのリビングです。
陽子さんはマオにミルクをあげています。
マオは一人でミルクを飲んでいます。
ローラは大きなビーズクッションでくつろいでいます。
アンナ「おやつにしましょう。」
おやつは、クリームあんみつです。
三人分出しました。
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クリームあんみつ
牛乳寒天、白玉、あんこ、ソフトクリーム、果物を盛り付け、黒蜜をかけてあります。
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アンナ「陽子さん、座ってください。」
陽子 「はい。」
ローラ「美味しそうなデザートね。」
アンナ「クリームあんみつといいます。日本のスイーツです。」
アンナ「食べましょう・・・いただきます。」
二人 「いただきます。」
ぱくっ。
ローラ「美味しい。」
陽子 「美味しいです。」
前に、陽子さんと一緒に作ったものです。
ツアーではないので、日本のスイーツにしました。
夏にあんみつ、いいですね。緑茶にも合います。
ローラ「この寒天は、テングサで作ったものね。」
アンナ「はい。そうです。」
牛乳寒天は、なんとなく昭和の雰囲気があると思います。素朴な味で、美味しいです。
ローラ「色々な味が楽しめて、いいわね。これ。」
アンナ「はい。わたしも好きです。」
* * *
おやつが終りました。
三人 「ごちそうさまでした。」
わたしは食器を片付けました。
アンナ「陽子さん、これからお寿司を作ります。まずは下拵えからです。
キッチンに行きましょう。」
陽子 「はい。」
アンナ「ローラは、どうしますか?」
ローラ「私はマオちゃんと遊びたい。でもお寿司を握るところは見たいから、
下拵えが終わったら呼んでね。」
アンナ「わかりました。」
わたしは、マオのおもちゃをローラに渡してキッチンに行きました。
お寿司の下拵えをします。
まずは、アイテムボックスから食材を出して、
魔法で解凍します。マグロとシイラは必要な分だけカットして出しました。
加熱が必要な食材から調理します。タコ、アナゴ、煮アワビ先です。
そういえば前にタコの下処理を調べたとき、面白い情報がありました。
タコを扱う業者は、洗濯機で下処理をするそうです。本当でしょうか。
タコが洗濯機の中でクルクル回る様子はとてもシュールな感じがします。
わたしの場合、タコのぬめり取りや柔らかくする下処理はすべて魔法を使います。
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コンロが1台空きました。わたしは天ぷらを揚げます。
どうしてもシロギスの天ぷらが食べたいです。
アイテムボックスに入れてしまえば揚げたてです。
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調理開始から約2時間、ようやく下拵えが終わりました。魔法を使ったので時間短縮できました。
すし飯も用意出来ています。あとは寿司を握るだけです。
わたしはローラを呼びに行きました。
アンナ「ローラ、これからお寿司を握りますよ・・・陽子さんが。」
ローラ「見に行くわ。」
わたしとローラはキッチンにきました。
アンナ「陽子さん、始めてください。」
陽子 「はい。」
陽子さんは、お寿司を握り、次々と大皿に並べていきます。
ローラ「陽子ちゃんの寿司を握る動き、無駄がなくてかっこいいわね。すごいわ。」
アンナ「わたしもそう思います。」
陽子さんはメイド服を着ていますが、完全に職人の動きです。
わたしも見よう見まねで握ることにします。失敗したら自分で食べます。
やはりお寿司を握るのは難しいです。陽子さんに任せた方がいいですね。
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ローラ「もうすぐ魔力がなくなるから戻らないといけないわ。
天界で食べることになるけど、いいかしら。」
アンナ「はい。あとで天界に召喚してください。」
ローラ「わかったわ。先に天界に戻るわね。」
幼女ローラは、大きなビーズクッションを抱えて天界に戻っていきました。
*
お寿司が完成しました。
アイテムボックスに収納します。キッチンは片付けてきれいにしました。
外はうす暗くなっています。夕方です。
アンナ「陽子さんも一緒に天界に出かけます。準備はいいですか。」
陽子 「はい。大丈夫です。」
アンナ「マオ、出かけますよ。」
わたしはマオをスリングに入れて、たすき掛けにしました。
スマホを取り出して、電話をします。
アンナ「アンナです。準備できました。召喚してください。」
ローラ「わかったわ・・・召喚」
私たちは天界に召喚されました。