107 新婚旅行3日目です。2 別視点
* 別視点 朝美と政樹 side *
ここは山と森に囲まれた池の畔。
朝美 「アンナさん行っちゃった。私たちに気を遣っているのかな。」
政樹 「そうかもな。」
政樹 「とりあえず、池の周りをブラブラするか。」
朝美 「うん。そうしよう。」
二人は腕を組んで、池の周囲を散策する。
朝美 「池の水、きれいだね。」
政樹 「透明だよな。魚いるかな。」
政樹 「あ、ばか、押すなよ。」
朝美 「 ww 押してくれって、背中が語ってた。」
政樹 「そんなわけあるかよ。」
朝美 「 wwww 」
*
朝美 「ねえ、ボート乗ろうよ。」
政樹 「うん。」
朝美 「いやなの?」
政樹 「いや別に。よし、乗ろう。」
二人は船着場に向かった。
朝美 「この桟橋、新しいけど、アンナさんが作ったのかな。」
政樹 「そうかもな。」
朝美 「木のボートだ。オールもあるね。」
政樹 「俺が先に乗る。」
朝美 「ちょっと待って、ライフジャケット。」
政樹 「あ、そうだった。」
二人はライフジャケットを着用する。
政樹がボートに乗り込む。
政樹 「よし。いいぞ。」
朝美もボートに乗り込む。
朝美 「きゃ、ちょっと怖かった。」
政樹 「よし。行くぞ。」
政樹 「あれ?」
あせる政樹。
朝美 「進んでないよ。」
政樹 「ちょっと待てよ。これがこうだから・・・」
朝美 「ボートの漕ぎ方知らないの?」
政樹 「しょうがねえだろ。初めてなんだから。」
政樹 「なんかわかってきた。」
朝美 「進んでる。」
政樹 「これ、結構楽しいぞ。」
朝美 「政樹、うまい。速くなってる。」
政樹 「そうだろう。」
*
政樹 「だいぶ岸から離れたな。」
朝美 「漕いでるところ、写真撮るね。」
政樹 「いいぞ。」
カシャ。
朝美 「なんか面白そう。私に1本貸して。」
政樹 「できるのか?」
朝美 「できるよ。」
政樹 「よし、行くぞ。」
二人は、ボートのオールを1本ずつ使う。
朝美 「なんか進んでないよ。」
政樹 「俺のせいかよ。」
朝美 「船の向き、変わっちゃった。」
政樹 「おまえ、それ逆だろ。」
朝美 「逆?」
政樹 「ここに座った方がわかりやすいぞ。」
二人は、座る位置を交替する。
朝美 「これ重い。力いるね。」
政樹 「違う、逆。あっちに進むんだよ。」
朝美 「逆? あっち向きに座るの?」
政樹 「違うよ。」
朝美 「これ難しい。短時間でよく覚えたね。」
政樹 「だろう。」
二人は交替して、元に位置に座る。
*
政樹 「よし、方向転換も覚えたぞ。」
朝美 「すごい。うまいね。」
政樹 「そうだろう。」
政樹 「だいぶ遠くに来たな。戻るか。」
朝美 「うん。早く戻って。トイレ行きたい。」
政樹 「そういうことは、早く言えよ。」
*
政樹 「もうすぐだ。」
政樹 「よし、着いた。あせって落ちるなよ。」
朝美 「うん。」
朝美はボートを降りる。
朝美 「先にいくね。」
政樹 「わかった。」
政樹はボートを降りる。
政樹 「あ、船の向きが逆だ。まあいいか。」
政樹 「疲れた。のどが渇いたな。」
*
政樹は天幕でサイダーを飲む。
政樹 「くー、うめえ。」
*
政樹 「朝美、こっち。」
朝美 「休んでたんだ。私もなんか飲もう。」
朝美はアイスティーを出して飲む。
朝美 「政樹、汗すごい。拭いてあげる。」
朝美は、政樹の汗を拭く。
政樹 「ありがとう。」
政樹 「俺もトイレ行ってくる。」
朝美 「うん。」
*
政樹はトイレから戻る。
朝美 「ボート、楽しかったね。」
政樹 「うん。面白かった。」
朝美 「景色もいいし。」
政樹 「だよな。」
*
アンナ「お迎えにきました。」
政樹 「楽しかったよな。」
朝美 「うん。ボートに乗ったんだよ。」
アンナ「そうですか。ボートを用意して、正解でした。」
アンナ「次の場所に行きますけど、いいですか?」
政樹 「OK。」
朝美 「いいよ。」
アンナ「天幕を収納します。」
二人は天幕から出ます。
アンナ「それから、トイレとボートも収納します。」
アンナ「魔法で次の場所に移動します。」
アンナ「転移」