死にたがりゾンビとサイコパス
5秒で思いついて10分で書いて半年投稿しなかったゴミを不法投棄しときます。
ほんとは連載形式の長いやつにしたかったけど、
「お前には無理だ。諦めろ」
という内なる声を聞いて諦めて短編にしました。
今日は凄く暑い。
セミの声が五月蝿くも風景として溶け込み、太陽に熱せられたアスファルトは肉が焼けそうだ。
普段なら絶対外になど出ないが、今はエアコンが壊れたせいで部屋の中の方が暑い有り様。まさか引きこもり脱却がエアコンの故障だとは思わなかった。
周りを歩く人達は学生が多い。スマホ片手に歩くやつ。仲良く友達と喋っているやつ。眠そうな顔をしてるやつ。
中には男女で仲睦まじく手を繋いでいるのもいる。
生まれてこの方彼女などできたことのない俺にはそんな時期はなかった。爆発しねぇかな。
そんなことを長ったらしくポエミーに考えていた。きっと暑さで頭がおかしくなっていたんだと思う。
「わ〜らが〜いく〜ん!!」
一人の女子高校生が大きな声を出しながら前の男子高校生に向かって走っていく。包丁らしきものを持った手を大きく振りながら。
……包丁?
「死〜んでっ!」
女の子はそう言うと勢いよく男の背中に包丁を突き刺した。
……え?
「いっ……たっ!」
え?ひ、人殺し?警察?救急車?どうすればいい?その前にここから逃げるか?
「なにすんだこのアホ!」
と言うと男は女の頭にチョップをかました。それはそれは見事なチョップだった。
てか、包丁刺さったままなんだけど、なんでけろっとしてんの?
「人前で急に刺すやつがいるか!」
「人前じゃなきゃいいってこと……!?」
「頬を赤らめるなきもい。てか、そろそろ人を刺すのか非常識だってことを自覚してくれ」
「だって藁谷君ならいくら刺しても死なないじゃん」
「だからといってこっちだって刺されればそれなりに痛いんだよ。おまけに血で服も汚れるし」
「なによ!やっぱり西野さんの方が都合がいいってこと!?」
「何故そうなる!?」
「私だってずっと藁谷君のこと好きっていってるのにずっと返事くれないままじゃん!」
「だってもなにも愛情表現に刃物で襲いかかられてちゃ誰だって嫌になるわ!?それに無理っていってんだろ!」
「え?」
「おい難聴すんな」
「だっていくら殺しても死なない藁谷君が唯一私の愛を受け止めきれる人なんだよ……!」
「だとしてもお前はない」
「やっぱり西野さんの方がいいのね!?」
「あいつもヤバいがお前よりましだ」
「だって西野さん食人鬼じゃん。サイコパスじゃん。関わんない方がいいよ」
「それならお前は殺人鬼だ。それより僕はこれから学校の避雷針のそばにどうやって侵入するか考えるために早く学校にいきたいんだ。邪魔をするな。台風雨風雷がすぐそこにまってる。雷に撃たれたことはまだないからきっと死ねるはずだ……!」
「あ〜まってよ藁谷く〜ん」
そんな会話を横で聞いていた。
きっと暑さで頭がおかしくなっていたんだと思う。
包丁が背中に刺さったままの男の後ろ姿を見ながら俺は呆然とするのであった。
ほんとは
死なない主人公と、殺人衝動=愛情表現のヒロイン。
食人鬼の先輩にショタコン&ロリコン先生。
シスコン&ブラコンの兄妹にその友達のホモとレズとか。
そんな面々の学校生活を書きたいけど体力と時間がないので諦めた。
ちなみに引きこもり君は登場予定のないキャラです。